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「それってセクハラ?」第四章・・・(紅殻格子)

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             「それってセクハラ?」

四・

それは男だって同じでしょう。
ホモ上司じゃなければ体は弄ばれないけど、
精神的には屈辱的なほど奴隷に成り下がっているじゃない。

もちろん会社のことばかりじゃないわ。
仕事ばかりの夫に不満があったのも事実よ。

たまに家へ帰ってきても、風呂に入ってぐうぐう寝るだけ。
抱いてくれるのは月二三回だけ。七歳も年下の妻に失礼よね。

鮫島は、乳房を吸いながらすぐに挿入してきたわ。
いけないとわかっているのに、
私、体が痺れて無意識のうちに喘ぎ声を出していた。

鮫島の体に縋りついて、何度も何度も絶頂に昇り詰めて行ったわ。

え、信じられないって? 

そうね、軽蔑をするならしなさい。君はまだ純真だものね。
でもそれが女よ。

膣に男性を受け入れてしまった瞬間、
女はどんな獣道でも男に従ってしまうの。
それが女の弱さなのよ。

ほら、怒ってばかりいないでワインを飲みなさい。

あ、お馬鹿・・一気飲みしてどうするのよ。
あ~あ、ワイシャツにこぼして・・早く拭かないと染みになっちゃうわよ。

こっちへいらっしゃい。 もう子供なんだから。

つづく・・・
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「それってセクハラ?」第三章・・・(紅殻格子)

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                  「それってセクハラ?」

三 

おまたせ。
あら、この赤ワイン結構美味しいじゃない。
何ぼんやりしているのよ。もっと注ぎなさいよ。

え、飲み過ぎじゃないかって? 

何よ、自分で買ったお酒をどう飲もうと勝手でしょう。
で、どこまで話したっけ。そうそう新幹線までよね。

仙台に着いてからは、マイクロバスを借りて市内観光。
青葉城とか七夕で有名なアーケード街とかね。

夜は仙台の奥座敷と言われる作並温泉で一泊したわ。
温泉に入って浴衣に着替えたら大宴会よ。
みんなに飲まされて、宴会が終わった後はもうフラフラだったわ。

部屋に戻って布団に入ったら、誰かがドアを叩くのよ。
酔っていたせいもあって、私、不用意にドアを開けちゃったの。

そうしたらそこに鮫島がいて、強引に部屋に入ってきたのよ。
女は私だけだから一人部屋でしょう。
そのまま相撲みたいに、布団の上に寄り倒されちゃったの。

そりゃ、今度は抵抗したわよ。
でも浴衣って簡単に脱がされちゃうでしょう。
肝心な下着だって、ブラなんかすぐに捲り上げられちゃうし・・

「赤星さんがずっと好きだったんだよ。な、悪いようにはしないから、
今晩だけ俺のわがままを聞いてくれ」って。

いくら抵抗しても男の力には敵わなかった。
下着を剥ぎ取られた私は、なすすべもなく鮫島に組み敷かれちゃったの。

あら、何で怒っているの? 
どうして大声を出して助けを呼ばないのかって?

そうねえ。さっきも話したけど、やっぱり会社に縛られていたからかなあ・・
会社って身分制度が公認されている世界じゃない。

社長の命令に逆らえば打ち首よね。
そこまで極端じゃないにしても、心の奥底にそういう意識が眠っているのよ。

つづく・・・
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「それってセクハラ?」第二章・・・(紅殻格子)

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「それってセクハラ?」



二.

ところがね、宇都宮を通過したあたりだったかな、
私がちょっとうたた寝していたら、膝のあたりに何かが触れてきたの。

鮫島が私の脚を触っていたのよ。
私、どうしていいかわからなくて、そのまま眠ったふりしていたわ。

そうしたら、膝上のスカートを穿いていたんだけど、
鮫島の掌が図々しくその中まで潜り込んできたの。
それがまるでナメクジみたいに、内腿の柔らかい肉の上をヌルヌルと這い回るのよ。

え、どうして抵抗しないのかって?

痴漢に遭っても声が出せなくなるって言うけど、その気持ちが初めてわかったわ。

怖さと恥ずかしさで、心臓はドキドキするし、喉はカラカラに渇くし・・
全身がすくんじゃって、どうしていいかわからなくなってしまうの。

それにね、変な話だけど、ここで大声を出したら、社長に恥をかかせてしまうと思ったの。

確かに鮫島のことを慕っていたし、社長としても尊敬していたわ。
でも女として侮辱されているのに、鮫島の立場を心配するなんておかしいでしょう。

私、じっと目を瞑って鮫島の悪戯を我慢していたわ。
そうしたらちょうど車内販売が来たの。
鮫島が手を引っ込めた時、何ごともなかったかのように目を覚ましたふりをしたの。

私は動揺を隠しながら、仙台まで鮫島と会話を続けたわ。
太腿を触ったのは、子供相手の悪ふざけだと信じたかった。

でも実際は違っていたの。
お触りなんて、これから起こることの序章にもならなかった。
鮫島は男の牙を剥いて、私に襲いかかってきたのよ・・・

話が佳境に入ってきたところだけど、
ごめん、ビールを飲み過ぎてトイレへ行きたくなっちゃった。

悪いけど冷蔵庫からワインを出しておいて。
まだ飲んじゃだめよ。 私がテイスティングしてからですからね。
 
つづく・・・
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「それってセクハラ?」第一章・・・(紅殻格子)

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                     「それってセクハラ?」

一.

私ね、若い頃、新橋にある貿易会社に勤めていたのよ。
二十五歳ぐらいだったかな。

社員が十人ぐらいの小さな会社で、事務職の私を除けば、
周りは五十歳過ぎのオジサンばかりだったわ。

だから会社の看板娘・・これは死語かしら・・
マスコットガールとして、みんなから可愛がられていたのよ。

何で笑っているのよ?

本当だってば。
こう見えても昔は、純情アイドル路線でブイブイ言わしていたんだから。

もっとも就職した時にはすでに人妻だったんだけどね。
私、結婚したのが早かったのよ。

大学卒業した後、つきあっていた男と二十三歳で結婚しちゃったの。
相手は三十歳の商社マン。
彼、九州出身で、古風な亭主関白タイプだったから、
結婚後しばらくは大人しく専業主婦をしていたの。

でも性格なのかな・・仕事一筋の主人が構ってくれなかったからかな・・
独りで家庭にこもっているのが辛くて、
その貿易会社の面接試験をこっそり受けちゃったわけ。

もちろん主人は反対したわ。
でも子供ができるまでと言う条件つきで、
主人も不承不承だったけど許してくれたのよ。

初めて出た社会は新鮮だったわ。
事務は私だけだから、月末は忙しかったけど、
毎日すごく充実感に溢れていたなあ。
それに小さな会社でしょう。

家族みたいな一体感があったのね。
会社が引けると、よく新橋の立ち飲み屋とかへ連れて行ってもらったわ。

え、その頃から酒豪だったんですかって?

さっき言ったでしょう。
若い頃は純情アイドル路線で売っていたって。
日本酒で一升ぐらいしか飲めなかったわよ。

それだけ飲めれば十分だって?

うるさいわねえ。黙って私の話を聞きなさいよ。

入社して三ヶ月経った秋に社員旅行があったの。
一泊二日の仙台旅行。
家族みたいな会社だったから、私もすごく楽しみにしていたのよ。

行きの新幹線でのことだったわ。
女は私一人だったから、
ホステス代わりに社長だった鮫島龍三の隣に座らされたの。

「赤星さん、今日明日は無礼講だから、日頃のストレスを目一杯発散してくれよ」

五十代半ばの鮫島は、テカテカに頭が禿げ上がって、
お腹の出た相撲取りみたいな体形をしていたわ。

性格は豪放磊落でざっくばらんだったから、
わりと社員からは慕われていたの。

もちろん私も、よく飲みに連れて行ってもらっていたから、
優しいお父さんみたいに思っていたわ。

赤星? ああ、それは私の旧姓よ。

つづく・・・
               
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「禁断の遺伝子」最終章・・・(紅殻格子)

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                                   『禁断の遺伝子』・・・・紅殻格子 

二十

翌朝。
昨日とは打って変わり、梅雨の合間の青空が広がっていた。

その空の色は、春先の霞がかった水色ではなく、
夏を感じさせる群青色に近い透明な青だった。

周一は縁側に腰かけてぼんやりと空を見つめた。
朝起きると鴻巣はいなかった。

まるで昨夜のことが夢だったかのように、跡形もなく鴻巣は消え去っていた。
だが夢ではない証拠に、どこを探しても孝蔵と静子の写真は残っていなかった。
それも今となってはどうでもいいことだった。

月絵がお茶を持ってきた。そして周一の隣にちょこんと腰かけた。

「どうした?」

周一の言葉に、しばらく月絵はもじもじと口ごもった。

昨日とまでは別人の月絵に、周一も新妻を迎えるような緊張を覚えた。

夫婦生活のやり直しだった。
たぶん愛人の玲子へ与える精液は、全て月絵に吸い取られることになるだろう。

月絵が小声で周一に囁いた。

「あなたの言う通り、この家を残しておきたいと思って・・」
「それがいい」

周一は口許を緩めながら、それ以上何も言わず広い庭を見渡した。
緑の若葉を伸ばした柿の古木が、青い空を独り占めするように茂っていた。

――閉幕――
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プロフィール

紅殻格子 

Author:紅殻格子 
紅殻格子は、別名で雑誌等に官能小説を発表する作家です。

表のメディアで満たせない性の妄想を描くためブログ開設

繊細な人間描写で綴る芳醇な官能世界をご堪能ください。

ご挨拶
「妄想の座敷牢に」お越しくださいまして ありがとうございます。 ブログ内は性的描写が多く 含まれております。 不快と思われる方、 18歳未満の方の閲覧は お断りさせていただきます。               
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『プリン』を読む
臆病で甘えん坊だった仔馬は、サラブレッドの頂点を目指す名馬へと成長する。
『プリン』
だが彼が探し求めていたものは、 競走馬の名誉でも栄光でもなかった。ちまちました素人ファンタジーが横行する日本の童話界へ、椋鳩十を愛する官能作家が、骨太のストーリーを引っ提げて殴り込みをかける。
日本動物児童文学賞・環境大臣賞を受賞。
『プリン』を読む

作 品 紹 介
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