「禁断の遺伝子」第十八章・・・(紅殻格子)
※ 小説を読まれる方へ・・・
更新記事は新着順に表示されますので小説を最初から順追って
お読みになりたい方は、左のカテゴリー(各小説)を選択していただければ
第一章からお読みいただけるようになっております
『禁断の遺伝子』・・・・紅殻格子
十八
周一は鴻巣の股間を覗き込んだ。
痩せた老人には似つかわしくない逸物だった。
黒光りするほど使い込まれた巨茎が、
半ばまで勃起した状態で、月絵の花芯と相対している。
「静子奥様はこうされるのが好きだった」
鴻巣は二三度自分の肉茎をしごくと、その鎌首を月絵の肉裂に宛がった。
そして手で小刻みな振動を肉茎に与えながら、月絵の花芽や花襞を蹂躙していく。
「あっ・・嫌っ・・いやよ・・」
月絵は執拗なまでの鴻巣の責めに、上半身を何度も左右によじった。
ピチャピチャと月絵の陰部が卑猥な音をたてる。
「ほら、お嬢さん。シーツに染みができるぐらい愛液が溢れてきたよ」
「ああっ・・やめてぇ・・」
「止めてってお嬢さん、よく見てごらん。自分から腰を振っているじゃないか」
鴻巣の言う通りだった。
いつの間にか月絵は肉茎の動きに合わせて腰を浮かせていた。
無意識のうちに月絵の体は、実母の静子と同じように、
鴻巣の肉茎を求めて蠢いていたのだ。
周一はごくっと生唾を呑んだ。
(つ、月絵が犯される・・)
夫の周一ですら陥落しなかった月絵が、
鴻巣の老練な愛撫の前に征服されつつあった。
確かに周一から頼んだことだった。
鴻巣の力を借りて、月絵の頑なな性への嫌悪を打ち砕くつもりだった。
だが鴻巣に奪われてしまう月絵を目の当たりにして、
周一の乳首を愛撫する手が恐怖に震えた。
(俺は・・やはり俺は・・)
妄想が現実になりつつある今、周一は月絵への愛しさに、
心臓が飛び出さんばかりに高鳴るのを覚えた。
夫婦という見えない絆が解かれた時、周一は忘れかけていた月絵への愛を、
新たに燃え上がらせている自分に気づいたのだ。
だがもう後戻りはできない。
月絵の体は、まさに鴻巣の凶器を受け入れんばかりに火照っている。
「あ、あなた・・」
月絵が周一の手を強く握ってきた。
「ゆ、許して・・私、あなたでなくても感じてしまうの・・」
月絵の瞳にはうっすらと涙が滲んでいる。
「こんな私を知られたくなかったから・・軽蔑されたくなかったから・・」
「つ、月絵・・」
「私は淫らな血を引く女なの・・だからあなたに相応しい妻になりたくて・・ああっ・・」
「いいんだよ、月絵。気づかなかった僕が悪いんだ。
お前を思い遣れなかった僕に責任はある」
周一はぎゅっと月絵の手を握り返した。
肉茎で月絵の花芯を嬲っていた鴻巣が、手を止めて周一へ目線を投げた。
「ご主人、いいのかな?」
逡巡しながらも周一は頷いた。
つづく・・・