「それってセクハラ?」 第八章・・・(紅殻格子)
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「それってセクハラ?」
八
人事部課長、如月葉月が現れた。
派手なピンクのタートルネックのセーターと、黒のタイトスカートを穿いている。
まるで閃光弾が炸裂したように、一瞬フロアが明るく輝いた。
よく目を凝らすと、その光芒の影に小柄な霧山人事部長を従えている。
「では部長、犯人が明らかになったら、厳しい処断をお願いしますね」
「わ、わ、わかりました。努力します」
迫力に圧倒される霧山を尻目に、
葉月は健太と対面する席にどっかりと腰を下ろした。
葉月は健太の直属の上司だった。
職場環境の改善を担当する葉月は、
健太が携わる相談窓口やインタビュー制度の責任者でもあった。
社員の駆け込み寺となる職務の中でも、
葉月はセクハラ問題に異常な執着を持っていた。
先月も、美容スタッフのお尻を触った社員を、
懲罰委員会送りにしたばかりだった。
そのため男性社員からは、性の秩序を正す鬼憲兵と恐れられていた。
だが峻烈で勇猛果敢な性格とは裏腹に、その容貌は艶美にして華麗だった。
三十五歳独身。
熟し切った果実のように、甘く香り立つフェロモンを肢体から放散していた。
緩くウエーブのかかったダークブラウンの髪が、しなやかに背中へと流れている。
細い柳眉と長い睫毛に彩られた瞳は、
潤みがちな鳶色の虹彩を湛えて円らに見開かれている。
そして気品に満ちた鼻梁の下には、濡れた薄桃色の愛らしい口唇が、
これでもかと男の劣情を掻き毟って止まない。
(大人しく座ってさえいれば、どんな男だって放っておかないのに・・)
熟女好きな健太は、葉月の男勝りな性格を惜しんだ。
つづく・・・
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「それってセクハラ?」
八
人事部課長、如月葉月が現れた。
派手なピンクのタートルネックのセーターと、黒のタイトスカートを穿いている。
まるで閃光弾が炸裂したように、一瞬フロアが明るく輝いた。
よく目を凝らすと、その光芒の影に小柄な霧山人事部長を従えている。
「では部長、犯人が明らかになったら、厳しい処断をお願いしますね」
「わ、わ、わかりました。努力します」
迫力に圧倒される霧山を尻目に、
葉月は健太と対面する席にどっかりと腰を下ろした。
葉月は健太の直属の上司だった。
職場環境の改善を担当する葉月は、
健太が携わる相談窓口やインタビュー制度の責任者でもあった。
社員の駆け込み寺となる職務の中でも、
葉月はセクハラ問題に異常な執着を持っていた。
先月も、美容スタッフのお尻を触った社員を、
懲罰委員会送りにしたばかりだった。
そのため男性社員からは、性の秩序を正す鬼憲兵と恐れられていた。
だが峻烈で勇猛果敢な性格とは裏腹に、その容貌は艶美にして華麗だった。
三十五歳独身。
熟し切った果実のように、甘く香り立つフェロモンを肢体から放散していた。
緩くウエーブのかかったダークブラウンの髪が、しなやかに背中へと流れている。
細い柳眉と長い睫毛に彩られた瞳は、
潤みがちな鳶色の虹彩を湛えて円らに見開かれている。
そして気品に満ちた鼻梁の下には、濡れた薄桃色の愛らしい口唇が、
これでもかと男の劣情を掻き毟って止まない。
(大人しく座ってさえいれば、どんな男だって放っておかないのに・・)
熟女好きな健太は、葉月の男勝りな性格を惜しんだ。
つづく・・・