「それってセクハラ?」第二章・・・(紅殻格子)
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「それってセクハラ?」
二.
ところがね、宇都宮を通過したあたりだったかな、
私がちょっとうたた寝していたら、膝のあたりに何かが触れてきたの。
鮫島が私の脚を触っていたのよ。
私、どうしていいかわからなくて、そのまま眠ったふりしていたわ。
そうしたら、膝上のスカートを穿いていたんだけど、
鮫島の掌が図々しくその中まで潜り込んできたの。
それがまるでナメクジみたいに、内腿の柔らかい肉の上をヌルヌルと這い回るのよ。
え、どうして抵抗しないのかって?
痴漢に遭っても声が出せなくなるって言うけど、その気持ちが初めてわかったわ。
怖さと恥ずかしさで、心臓はドキドキするし、喉はカラカラに渇くし・・
全身がすくんじゃって、どうしていいかわからなくなってしまうの。
それにね、変な話だけど、ここで大声を出したら、社長に恥をかかせてしまうと思ったの。
確かに鮫島のことを慕っていたし、社長としても尊敬していたわ。
でも女として侮辱されているのに、鮫島の立場を心配するなんておかしいでしょう。
私、じっと目を瞑って鮫島の悪戯を我慢していたわ。
そうしたらちょうど車内販売が来たの。
鮫島が手を引っ込めた時、何ごともなかったかのように目を覚ましたふりをしたの。
私は動揺を隠しながら、仙台まで鮫島と会話を続けたわ。
太腿を触ったのは、子供相手の悪ふざけだと信じたかった。
でも実際は違っていたの。
お触りなんて、これから起こることの序章にもならなかった。
鮫島は男の牙を剥いて、私に襲いかかってきたのよ・・・
話が佳境に入ってきたところだけど、
ごめん、ビールを飲み過ぎてトイレへ行きたくなっちゃった。
悪いけど冷蔵庫からワインを出しておいて。
まだ飲んじゃだめよ。 私がテイスティングしてからですからね。
つづく・・・
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「それってセクハラ?」
二.
ところがね、宇都宮を通過したあたりだったかな、
私がちょっとうたた寝していたら、膝のあたりに何かが触れてきたの。
鮫島が私の脚を触っていたのよ。
私、どうしていいかわからなくて、そのまま眠ったふりしていたわ。
そうしたら、膝上のスカートを穿いていたんだけど、
鮫島の掌が図々しくその中まで潜り込んできたの。
それがまるでナメクジみたいに、内腿の柔らかい肉の上をヌルヌルと這い回るのよ。
え、どうして抵抗しないのかって?
痴漢に遭っても声が出せなくなるって言うけど、その気持ちが初めてわかったわ。
怖さと恥ずかしさで、心臓はドキドキするし、喉はカラカラに渇くし・・
全身がすくんじゃって、どうしていいかわからなくなってしまうの。
それにね、変な話だけど、ここで大声を出したら、社長に恥をかかせてしまうと思ったの。
確かに鮫島のことを慕っていたし、社長としても尊敬していたわ。
でも女として侮辱されているのに、鮫島の立場を心配するなんておかしいでしょう。
私、じっと目を瞑って鮫島の悪戯を我慢していたわ。
そうしたらちょうど車内販売が来たの。
鮫島が手を引っ込めた時、何ごともなかったかのように目を覚ましたふりをしたの。
私は動揺を隠しながら、仙台まで鮫島と会話を続けたわ。
太腿を触ったのは、子供相手の悪ふざけだと信じたかった。
でも実際は違っていたの。
お触りなんて、これから起こることの序章にもならなかった。
鮫島は男の牙を剥いて、私に襲いかかってきたのよ・・・
話が佳境に入ってきたところだけど、
ごめん、ビールを飲み過ぎてトイレへ行きたくなっちゃった。
悪いけど冷蔵庫からワインを出しておいて。
まだ飲んじゃだめよ。 私がテイスティングしてからですからね。
つづく・・・