「それってセクハラ?」第十五章・・・(紅殻格子)
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「それってセクハラ?」
十五・
今夜、健太は井沢に頼んで、
営業部に勤務する典子を連れ出してもらったのだ。
むろん理由は明かしていない。
井沢は、健太が典子に気があるぐらいにしか考えていないようだった。
井沢はコートを羽織ると、わざと健太に聞こえるように典子へ耳打ちしてみせた。
「井沢部長は帰って下さいって矢島に命令されちゃったよ。
池添さん、こいつもう一軒行きたいらしいから、
予定がなかったらつきあってあげてよ」
「は、はい」
「よかったな、矢島。では老兵は去るのみ」
背を寂しげに向けた井沢は、何度も健太と典子を振り返りながら、
雑踏にまぎれてネオンの海へと消えて行った。
路上に取り残された健太と典子は、
猥雑な上野には珍しい静かなショットバーへ身を隠した。
「強引に誘ってごめんね」
「いいえ、今夜は暇でしたから、誘って戴いてとても嬉しかったです」
健太はバーボンを、典子はカクテルを、仄暗いカウンターに並んで杯を掲げた。
二十五歳の典子だが、持ち前の童顔とポニーテイルの髪のせいか、
まだ二十歳そこそこにしか見えない。
「よく飲みには行ったりするの?」
「私あまりお酒は強くないから・・外で飲んだりすることはほとんどありません」
そう言うと典子は、もの珍しそうに店の中をキョロキョロと見回した。
典子は服装も至って地味で、話し方もしおらしく控え目だった。
派手で騒がしい葉月や、貪欲な熟女しか知らない健太は、
真面目で大人しい典子に新鮮な好印象を感じた。
同時にこの典子が不埒なセクハラ社員に脅かされ、
盗撮に手を染めさせられていることが許せなかった。
つづく・・・
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今夜、健太は井沢に頼んで、
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むろん理由は明かしていない。
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井沢はコートを羽織ると、わざと健太に聞こえるように典子へ耳打ちしてみせた。
「井沢部長は帰って下さいって矢島に命令されちゃったよ。
池添さん、こいつもう一軒行きたいらしいから、
予定がなかったらつきあってあげてよ」
「は、はい」
「よかったな、矢島。では老兵は去るのみ」
背を寂しげに向けた井沢は、何度も健太と典子を振り返りながら、
雑踏にまぎれてネオンの海へと消えて行った。
路上に取り残された健太と典子は、
猥雑な上野には珍しい静かなショットバーへ身を隠した。
「強引に誘ってごめんね」
「いいえ、今夜は暇でしたから、誘って戴いてとても嬉しかったです」
健太はバーボンを、典子はカクテルを、仄暗いカウンターに並んで杯を掲げた。
二十五歳の典子だが、持ち前の童顔とポニーテイルの髪のせいか、
まだ二十歳そこそこにしか見えない。
「よく飲みには行ったりするの?」
「私あまりお酒は強くないから・・外で飲んだりすることはほとんどありません」
そう言うと典子は、もの珍しそうに店の中をキョロキョロと見回した。
典子は服装も至って地味で、話し方もしおらしく控え目だった。
派手で騒がしい葉月や、貪欲な熟女しか知らない健太は、
真面目で大人しい典子に新鮮な好印象を感じた。
同時にこの典子が不埒なセクハラ社員に脅かされ、
盗撮に手を染めさせられていることが許せなかった。
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