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『マネキン妻の懊悩』(一)

        マネキン妻の懊悩
創世記 

『マネキン妻の懊悩』(一)

「妄想の囲炉裏端」紅殻格子の呟き入口
FC2 R18官能小説

それはまだ多感な中学生の頃。
お洒落が気になり始めた少女は、よく友達を連れて、駅前にあるデパートのレディス・フロアに立ち寄った。
ブラウス、スカート、ワンピース――そこには煌びやかな最新のファッションが並んでいた。

少女はフロアを歩きながら、着せ替え人形に変身したつもりで、少し乳房が膨らみ始めた自分の裸身へ、色鮮やかな衣類を重ね合わせるのが好きだった。
友達が呆れて先に帰ってしまうほど、少女は何時間でも新しい衣類の匂いに陶酔できた。

ファッションモデルになるのが少女の密かな憧れだった。
肌も露な斬新モードを颯爽と着こなし、観客の視線を釘づけにすることを独り夢想していた。

そんな早熟な少女だったから、自分を美しく見せる努力は惜しまなかった。
母親の化粧品をこっそり使うことも度々あったし、フロアに並ぶマネキンのポーズを真似てみることもあった。

デパートにはたくさんのマネキンが置かれていた。
だがその大半は、上半身か下半身だけの部分像だった。

たまに全身像があっても、頭がなかったり、顔がのっぺらぼうだったりと、少女の気を惹くものではなかった。
ところが一体だけ、ショーウインドウにフルボディのマネキンが設えられていた。

(イヴ)

初めて衣服をつけた女性への敬意から、少女はマネキンにそう名前をつけた。

イヴは、ダークブラウンの長い髪と、リアルに描き込まれた美しい顔立ちを備えていた。
そして本物の肌質に近い手足は、生きている人間さながら、自然で伸びやかなポーズをつくり出していた。
フロアの女王として客の視線を浴びるイヴに、少女は憧憬にも近い感情を密かに抱いていた。
つづく… 

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『女帝陥落の淫夜』(二十三)

『女帝陥落の淫夜』(二十三)

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恵美はもどかしそうに自分から腰を押しつけてきた。
康平は肉茎を淫宮に再び撃ちつけた。

「おおおぉぉ・・い、いい・・あなた、気持ちいいのぉ・・あなたぁ!」

恵美は海老のように体を曲げて康平にしがみついてきた。
垂れた乳房が悲しく上下に揺れている。
男を離すまいとする未亡人の切なさが康平の胸を打つ。

「社長、しっかり見て。僕は由紀夫社長ではありませんよ」

「うう・・でも、似ているから・・主人に抱かれているみたいで・・」

「僕を由紀夫社長のコピーにするのなら、もうこれで終わりにしますよ」

康平は肉茎を抜いた。

「い、いやっ、抜かないで・・お願い、続けて・・秋葉君が欲しいの・・」

蜜壷の入り口を露にしたまま、恵美は懸命に肉茎を慌てて手探りした。

「僕は由紀夫社長の亡霊ではありません。顔は似ているかもしれませんが、秋葉康平としてあなたを愛しているんです」

「・・でも信じていいの? こんなオバサンなのよ。子供もいるし・・もう岡平みたいに騙されたくない・・」

恵美の瞳から一筋の涙が頬に伝った。

「構いませんよ。僕は完璧な熟女マニアですから」

康平は恵美の涙を指先で拭った。
そして再び肉茎を挿入すると、ゆっくりと腰を前後に動かした。

「秋葉君!」

狂乱する恵美を見下ろしながら、ふと康平は立川の言葉を思い出した。

「きっと夢創社の将来も君の手に委ねられるだろう」

康平と恵美がこうなることを立川は予測していたのだろう。
康平は恵美を犯しながら、夢創社を明日からどう経営していくか頭の片隅で考え始めていた。
――閉幕――
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『女帝陥落の淫夜』(二十二)

『女帝陥落の淫夜』(二十二)

「妄想の囲炉裏端」紅殻格子の呟き入口
FC2 R18官能小説

康平は、恵美を仰向けにフローリングへ寝かせると、その両脚の間で胡坐をかき、唾液でてらてらと滑った肉茎を秘花に宛がった。

「入れてもいいですか?」

恵美を焦らすように、康平は肉茎で秘裂を上下に擦る。

「いや・・許して・・でもおかしくなっちゃう・・」

黒ずんだ花弁は、肉茎の動きに哀れにも捲れ上がり、クチュクチュと卑猥な音をたてて最初の一突きを待ちわびている。

「どっちですか? 決断力のある社長らしくありませんね」

肉茎の先端で、剥き出しになったピンク色の淫芽をぐりぐり弾いた。

「ああっ・・い、意地悪しないで」

「意地悪ではありません。素直に欲しいと言えるように、僕はあえて社長をいたぶっているんです。もう片意地を張る必要はありません。平凡な一人の女に戻って下さい」

「ああ・・も、もう・・欲しい」

とうとう肉欲が理性に勝利の雄叫びを上げた。
恵美は未亡人の操をかなぐり捨て、康平の腰に両手で廻して引き寄せた。

ぬるぬるする淫裂の中央に肉茎を宛がい、康平はゆっくりと腰を押し出した。

「ああっ!」

恵美はぐんと上半身を弓なりに反らして絶叫した。
ぎしぎしと膣壁を軋ませながら、蜜壷に太い肉杭が打ち込まれていく。

「あ、あなた許して!」

恵美は両手で虚空をつかんで髪を振り乱した。
恵美がもがくのも無理はない。
巨茎を出し入れされるたびに、秘花は哀れにも歪み悲鳴を上げた。

「感じますか、社長?」

「いやっ、知らない・・知ら・・ああっ」

康平は少しずつ肉茎の動きを速めていく。

「もう岡平とは手を切ってくれますね?」

「・・で、でも」

「まだ未練があるんですか?」

わざと康平は肉茎の動きを止めた。

「だめ、止めないで・・お願い・・」

恵美は康平の顔を哀願の眼差しで見つめた。

「言うことを聞いてくれますね」

「・・き、聞くから続けてぇ!」
つづく… 
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『女帝陥落の淫夜』(二十一)

『女帝陥落の淫夜』(二十一)

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康平は目の前に開く秘花をべろりと下から上へ舐め上げた。

「あっ、ひいぃ!」

喘ぎと言うよりは悲鳴に近かった。
恵美の内腿はヒクヒクと引き攣り、下腹部が大きくうねった。

構わず康平は、口の周りを唾液と淫蜜まみれにしながら、花弁の合わせ目から顔を出した肉芽や熱くたぎる蜜壷、果てはきゅっと窄んだ禁蕾へまで舌を這わせた。

「はあぁ・・だめ、だめよぉ・・おかしくなっちゃう・・ああっ、そこはだめ・・汚いから・・いやぁ・・」

「社長、感じているんでしょう? 気持ちいいんでしょう?」

「ゆ、許して・・主人に済まない・・主人に済まないの・・」

うわ言のように由紀夫に謝りながらも、恵美は康平の舌の動きに合わせて腰を上下に振り始めた。

もはや恵美は蜘蛛の巣にかかった蝶同然だった。
康平は服を脱ぎ捨て全裸になると、すでに怒張した肉茎を恵美の眼前に突き出した。

「お、大きい・・」

目の前で脈打つ巨茎に、恵美は目を白黒させて絶句した。

「これで社長が気を失うまでたっぷりと貫いてあげますよ」

そう康平は予告すると、恵美の手をとって肉茎を握らせた。

「・・ああ、すごい・・」

恵美は、度肝を抜かれて呆然とした顔のまま、巨茎をゆっくりとしごき始めた。
そして康平の命令も待たず、その丸い先端をくわえ込んだ。

「むむう・・んぐぐぅ・・」

康平は憑かれたように巨茎をしゃぶる恵美を見下ろした。
赤黒いグロテスクな巨茎が、半分ほども口唇の中へ呑み込まれている。

はしたなくふごふごと鼻息を荒げ、憑かれたように男を頬張るその様は、すでに従業員六百人を抱える社長ではなかった。
男に飢えた獣のメスそのものだった。

康平は恵美の髪をつかむと、肉茎をくわえさせたまま上を向かせた。
涙を潤ませた瞳が哀願するように康平を見つめる。

「社長、もう入れて欲しいんでしょう?」

恵美はその問には答えず、恥ずかしそうに瞳を伏せた。
つづく… 
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『女帝陥落の淫夜』(二十)

『女帝陥落の淫夜』(二十)

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康平は恵美をソファに座らせると、むっちりとした腰周りに食い込むショーツに手をかけた。
なすがままにされていた恵美も、最後の砦を守ろうと必死に抵抗を再開した。

「いやっ、やっぱりダメよ。私そんな女じゃない・・亡き夫に操を守ることを誓ったのよ」

「まだそんなことを言っているんですか。現に社長は、岡平の魔の手にひっかかりかけたんでしょう?」

「そ、それは・・でも体は許してないし・・」

「いいえ、信用できません。社長は淫らな女です。男欲しさにまたいつ騙されるかわかりません。」

「そんな・・」

「夢創社の社員達のために、それよりも僕自身のために、社長の体に宿る淫らな炎を鎮めてあげます」

「酷い! 私はそんな淫乱で節操のない女じゃないわ」

プライドを傷つけられた恵美は、怒って康平を平手打ちしようと手を挙げた。
だが康平は冷静にその手を封じると、逆にもう一方の手をショーツの中へ滑り込ませた。

「でも社長の体は・・ほら」

「ああっ、だめぇ・・」

ぐっしょりと濡れた秘裂に潜む淫芽を捉えられ、ソファに座った恵美はぐっと上半身を仰け反らせた。

康平は、硬く尖った淫芽を指先でこねくり回しながら、淫蜜で大きな染みを作ったショーツを脱がせた。
そしてソファから下りて恵美の正面で床に胡坐をかくと、無防備になった両脚をM字型に押し開いた。

濃い目のヘアに覆われた秘花は、くすんだ花弁をぱっくりと開き、暗赤色で歪な形をした花芯を曝け出した。
瀬奈の秘花と比べれば明らかに見劣りするが、悦楽を知り尽くした人妻の淫情が滲み出ている。

「すごい。愛液がお尻の方まで溢れだしていますよ、社長」

「ああ、見ないで・・秋葉君なんか首よ、首にしてやるから」

「よほど男が欲しかったんですね。今夜はたっぷり可愛がってあげますよ。首にするのはそれからでも遅くありませんよ」
つづく… 
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『女帝陥落の淫夜』(十九)

『女帝陥落の淫夜』(十九)

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康平はショーツの上から恵美の秘裂をなぞってみた。
案の定そこは、一年間に及ぶ孤閨の哀しさか、おびただしい淫蜜がねっとりと染み出していた。

「社長」

康平は含んだ乳首を口から離すと、組み敷いた恵美の顔を上から正視した。

「違う、違うのよ・・」

「何が違うんですか? 社長の体は僕が欲しいと白状しているみたいですよ」

淫らな欲情を見破られた恵美は、両手で顔を覆って何度も首を左右に振った。
まるで少女のようにあどけない恵美を強く抱きしめると、康平はルージュが剥がれかけた口唇を再び奪った。

「とても素敵ですよ、社長」

「許されないことよ・・お願い、秋葉君・・もう止めて・・」

まだ言葉では抗う恵美だが、体はすでに淫悦の悪魔に操られていた。
口唇を重ねると、恵美は舌先を自分から絡めてもじもじと体をすり寄せてくる。
キスと乳房への愛撫で注意を逸らせながら、康平はショーツ一枚残して恵美の着衣を剥いだ。

「綺麗ですよ、社長」

「いやっ、見ないで・・見ちゃダメ」

康平の目から逃れたいばかりに、恵美はソファで仰向けに寝たまま体を右へ左へとよじった。
やや垂れ気味の豊かな乳房がゆさゆさと波打つ。

小指の先ほどある乳首が、吸って欲しいと言わんばかりにピンと反り立っている。
ウエストのくびれは年相応に失われつつあるが、触れればとろけそうな脂肪がうっすらと乗る下腹部が艶かしい。
つづく… 
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『女帝陥落の淫夜』(十八)

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時間をかけたキス――恵美の瞳はトロンと眼光を失い、抗う力も次第に弱まっていく。

「・・あぁ」

小さな喘ぎが恵美の口から漏れるのを、康平は聞き逃さなかった。
口唇を離した康平は、ブラウスとブラジャーを一気に捲り上げた。
カメラのフラッシュが焚かれたように、恵美の青白い肌が康平の網膜に焼きつく。

「あっ!」

刹那、恵美が小さく叫ぶよりも速く、康平は乳房の頂に揺れる薄小豆色の乳首へ吸いついた。

豊かな乳房だった。
瀬奈のように弾力はないが、ふにゅふにゅした柔らかな肉の量感が心地良い。
赤子を育てた勲章である大きめな乳首を、康平は舌先で下から舐め上げてやる。

「社長、社長が好きなんです」

「・・あ、秋葉君、冷静になって・・いけないわ、ダメよ・・こんなことしたら会社にいられなくなるのよ・・むむぅ・・」

「それでも構いません。今夜だけでも社長を愛せるのなら」

ピクッ、ピクッと断続的に体を痙攣させる恵美は、抗うどころか、喘ぎ声が漏れないよう口を手で塞ぐのが精一杯だった。

康平はそそり立った乳首の根元を甘噛みしてみた。

「ああっ」

沸き上がる淫情を抑え切れないのか、恵美は上半身を仰け反らせて大きく喘いだ。

頃良しと判断した康平は、乳房に愛撫を加えながら、そっとタイトスカートの裾を捲り上げ、内腿伝いにショーツへと指先を這わせて行った。

「もうこれ以上は止めて・・だめ、社長命令よ・・ああ・・」

恵美は、滑々して吸いつくような肉感の太腿を閉じて康平を拒んだ。
だが硬く尖った乳首を強く吸うや、必死のガードはあっけなく弛んで内腿に隙間ができた。
つづく… 
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『女帝陥落の淫夜』(十七)

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カリスマだった由紀夫を失った夢創社は動揺した。
ワンマン経営の弊害か、由紀夫の代役が務まる役員はいなかった。

やむなく恵美が社長に就任したものの、昨日まで専業主婦だった恵美に、会社の舵取りなどできるはずがない。
恵美は途方に暮れた。

由紀夫が眠る墓標に額ずいて泣き暮らした。
そこに現れたのが岡平だった。

藁にもすがる思いで、恵美は岡平に経営の手ほどきを受けた。
恵美は、不似合いな豪腕女社長を社内で演じながらも、裏では操り人形のように岡平を頼り切っていた。

年が離れた由紀夫と結婚したのも、恵美が生来男に甘える性格だったからだ。
しかも今は孤独な未亡人。
由紀夫への想いとは別に、岡平を頼り切ることで、恋愛に近い感情が恵美の中に芽生えていたのも事実だった。

恵美は正直に心情を吐露する。

「でも、岡平に心を奪われながらも、やっぱり騙されているんじゃないかって、不安は消し切れなかったの・・だから自分の気持ちに歯止めをかけるためにも、主人に似た秋葉君を本社へ呼んだの・・公私混同と言われても仕方ないわね・・ごめんなさい・・」

康平の胸元にすがりつく恵美は、震えるように小さな声で謝った。
腕の中で身を委ねる恵美の髪を康平はそっと撫でてみた。

(社長・・)

豪腕女社長の仮面を外した恵美は、か弱く寂しがりやの未亡人だった。
真に頼れる男もなく、甘えられる男もいない哀しさを、健気にも心の中で押し殺してきたのだ。

頬にかかる解れ髪を見て、康平は心と体に抑え切れない疼きを感じた。
恵美が顔を上げた隙を狙い、強引に頭を押さえて口唇を重ねた。

「ん、んん・・」

驚きに瞳を大きく見開き、恵美は康平の腕の中でもがいた。
だが康平は、抵抗する恵美を抱きかかえたまま、体を預けるようにソファへ押し倒した。

「いやっ・・んん・・」

康平は恵美を組み敷きながら、執拗に口唇を吸い続ける。

「・・んぐ・・だめ・・」

呼吸を荒げた恵美が僅かに口唇を開いた瞬間、康平は舌先を巧みに挿し入れた。
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『女帝陥落の淫夜』(十六)

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康平は変装して岡平を一週間尾行した。
そして馴染みの女がいるスナックをつきとめ、通い詰めてこの録音をものにしたのだった。

身辺調査を命じた立川は飛び上がって喜んだ。
だがすぐに騙された恵美を慮って沈鬱な表情を浮かべた。

「恵美社長の傷心を癒せるのは秋葉君しかいない」

「・・はあ、私が、ですか?」

「そう、きっと夢創社の将来も君の手に委ねられるはずだ」

そんな謎めいた言葉を残し、立川はすぐにこの保養所を予約した。
そして恵美を呼び出すよう康平に命じたのだった。

じっと俯いたまま無言だった恵美が突然叫んだ。

「嘘よ!」

「社長、落ち着いて下さい」

恵美は狂ったように首を左右に振ると、そのままソファに崩れ落ちた。

「・・嘘・・信じていたのに・・」

肘掛にもたれた恵美は、泣いているのか小刻みに肩を震わせている。

「大丈夫ですよ。まだ契約は終わっていません。すぐに話を白紙に戻しましょう」

よほどショックだったのだろうか、涙を瞳いっぱいに溜めた恵美が、康平を切なげな表情で見つめた。

「あなた!」

いきなり恵美は康平に抱きついてきた。

「・・しゃ、社長?」

康平はたじろぎながらも恵美を腕で受け止めた。

「やっぱりダメ・・私には荷が重すぎる・・もう限界なの・・助けて、あなた・・」

恵美は胸に顔を埋めて泣きじゃくった。
康平は崩れ落ちる恵美を肩で支え、ピアスが輝く耳元に小さく囁いた。

「僕は由紀夫社長に似ているんですね」

耳朶を真っ赤にした恵美は、涙に濡れた瞳に羞恥を浮かべて頷いた。
康平は髭面しか知らないが、若い頃の由紀夫にそっくりだと立川が教えてくれた。
幕張で岡平が興味深げに顔を覗き込んだのも、由紀夫の若い頃を知っていたからだろう。

「・・秘書室へ異動してもらったのも、傍に居てくれるだけで・・主人に見守られているような安心感があったから・・」

恵美は涙声で話し始めた。
つづく… 
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『女帝陥落の淫夜』(十五)

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ガサガサした雑音の後、BGMらしい音楽に、酔った男の濁声と女の嬌声が混じる。

「これってクラブかスナックかしら?」

「ええ、とある千葉のスナックで隠し録りしたテープです」

しばらくすると、はっきりと男女の会話が聞こえてきた。

『・・そうだよ、五億円の取引さ。手数料だけでも売り手と買い手から5%ずつ、合わせて五千万円の儲けだぜ』

『すっごい、さすが社長。でもこの不景気な時代に、よくそんな美味しい儲け話があったものね』

『儲け話は自分で作るものさ。埼玉のスーパーから三億円で売却を頼まれた店舗を、五億円の値をつけて買わせようとしているんだ。もちろん手数料の他に、売り手とは二億円の差額を折半することで合意済みさ』

『まるで詐欺師じゃない。でも騙される買い手の方もバカよね』

『ここが物を言うんだ』

『ここって、顔?』

『そう、買い手は若い未亡人さ。昔セミナーに時々来ていた亭主が死んで、専業主婦だった奥さんが会社を継いだんだ。すっかり俺に首ったけで、何でも言うことを聞くんだよ』

『ふ~ん、その奥さんって男好きなの?』

『まだ抱いていないけど、三十七歳の若さで一年近く男日照りだ。ちょっとお尻を撫でてやればすぐに落ちるさ』

『凄い自信家ね、岡平さんは。それよりもそのお金でハワイにコンドミニアムを買わない? 二人で一緒に暮らそうよ』

『いいね。でもその前に今晩店がひけたら家に来いよ。前祝にたっぷりと可愛がってやるからさ・・』

ガチャと音がして再生は終わった。
リビングに凍るような静寂が訪れた。
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プロフィール

紅殻格子 

Author:紅殻格子 
紅殻格子は、別名で雑誌等に官能小説を発表する作家です。

表のメディアで満たせない性の妄想を描くためブログ開設

繊細な人間描写で綴る芳醇な官能世界をご堪能ください。

ご挨拶
「妄想の座敷牢に」お越しくださいまして ありがとうございます。 ブログ内は性的描写が多く 含まれております。 不快と思われる方、 18歳未満の方の閲覧は お断りさせていただきます。               
児童文学 『プリン』
  
『プリン』を読む
臆病で甘えん坊だった仔馬は、サラブレッドの頂点を目指す名馬へと成長する。
『プリン』
だが彼が探し求めていたものは、 競走馬の名誉でも栄光でもなかった。ちまちました素人ファンタジーが横行する日本の童話界へ、椋鳩十を愛する官能作家が、骨太のストーリーを引っ提げて殴り込みをかける。
日本動物児童文学賞・環境大臣賞を受賞。
『プリン』を読む

作 品 紹 介
※ 小説を読まれる方へ・・・   更新記事は新着順に表示されますので、小説を最初からお読みになりたい方は、各カテゴリーから選択していただければ、第一章からお読みいただけます。
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