『マネキン妻の懊悩』(十一)
『マネキン妻の懊悩』(十一)
「妄想の囲炉裏端」紅殻格子の呟き入口
FC2 R18官能小説
十一
心を見透かされたような山田の答えに、美咲は一瞬どきっと鼓動を高鳴らせた。
「と言うことは、先生は私にも変態性欲があるとおっしゃるんですね」
「う~ん、そうだねえ・・当たるも八卦だけど、神倉さんにあるとすれば、裸身を晒されたい欲望かな」
山田の言葉に、美咲は全身が雷に打たれるような衝撃を受けた。
裸身を晒されたい欲望。
当てずっぽうかどうかわからないが、山田は美咲の心奥に住むイヴを見つけていたのだ。
誰にも喋ったことがないイヴの秘密を、この官能小説家はあっさり看破したのだった。
美咲のグラスを持つ手が僅かに震えた。
「や、やだ、山田課長ったら、どうして私が裸を・・」
「実はさっき交差点で転んだ時、神倉さんのスカートが捲れて見えちゃったんだよ」
「えっ、見えちゃったって・・」
「君は某メーカーの超高級下着を愛用しているんだね」
「・・・・」
美咲は官能小説家の眼力に驚いた。
山田が言う通り、美咲は日頃から何万もする高級下着を使っていた。
今夜は可愛いフリルのついた真紅のブラとショーツをつけている。
「ご主人以外誰も見やしない下着に、どうして神倉さんは大金をつぎ込むのかな?」
「そ、それは女の身だしなみです」
先ほども交差点で転んだように、外で働く女はいつ何時、他人に肌を晒すかわからない。
もし交通事故にでも遭ったら、病院で医者や看護婦に裸身を晒さなければならないのだ。
診察台の上でみすぼらしい下着を笑われるぐらいなら、美咲はいっそそのまま死んだ方がましだと思っていた。
つづく…
『紅殻格子メディア掲載作品&携帯小説配信サイト』紹介
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心を見透かされたような山田の答えに、美咲は一瞬どきっと鼓動を高鳴らせた。
「と言うことは、先生は私にも変態性欲があるとおっしゃるんですね」
「う~ん、そうだねえ・・当たるも八卦だけど、神倉さんにあるとすれば、裸身を晒されたい欲望かな」
山田の言葉に、美咲は全身が雷に打たれるような衝撃を受けた。
裸身を晒されたい欲望。
当てずっぽうかどうかわからないが、山田は美咲の心奥に住むイヴを見つけていたのだ。
誰にも喋ったことがないイヴの秘密を、この官能小説家はあっさり看破したのだった。
美咲のグラスを持つ手が僅かに震えた。
「や、やだ、山田課長ったら、どうして私が裸を・・」
「実はさっき交差点で転んだ時、神倉さんのスカートが捲れて見えちゃったんだよ」
「えっ、見えちゃったって・・」
「君は某メーカーの超高級下着を愛用しているんだね」
「・・・・」
美咲は官能小説家の眼力に驚いた。
山田が言う通り、美咲は日頃から何万もする高級下着を使っていた。
今夜は可愛いフリルのついた真紅のブラとショーツをつけている。
「ご主人以外誰も見やしない下着に、どうして神倉さんは大金をつぎ込むのかな?」
「そ、それは女の身だしなみです」
先ほども交差点で転んだように、外で働く女はいつ何時、他人に肌を晒すかわからない。
もし交通事故にでも遭ったら、病院で医者や看護婦に裸身を晒さなければならないのだ。
診察台の上でみすぼらしい下着を笑われるぐらいなら、美咲はいっそそのまま死んだ方がましだと思っていた。
つづく…
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