『女帝陥落の淫夜』(十七)
『女帝陥落の淫夜』(十七)
「妄想の囲炉裏端」紅殻格子の呟き入口
FC2 R18官能小説
カリスマだった由紀夫を失った夢創社は動揺した。
ワンマン経営の弊害か、由紀夫の代役が務まる役員はいなかった。
やむなく恵美が社長に就任したものの、昨日まで専業主婦だった恵美に、会社の舵取りなどできるはずがない。
恵美は途方に暮れた。
由紀夫が眠る墓標に額ずいて泣き暮らした。
そこに現れたのが岡平だった。
藁にもすがる思いで、恵美は岡平に経営の手ほどきを受けた。
恵美は、不似合いな豪腕女社長を社内で演じながらも、裏では操り人形のように岡平を頼り切っていた。
年が離れた由紀夫と結婚したのも、恵美が生来男に甘える性格だったからだ。
しかも今は孤独な未亡人。
由紀夫への想いとは別に、岡平を頼り切ることで、恋愛に近い感情が恵美の中に芽生えていたのも事実だった。
恵美は正直に心情を吐露する。
「でも、岡平に心を奪われながらも、やっぱり騙されているんじゃないかって、不安は消し切れなかったの・・だから自分の気持ちに歯止めをかけるためにも、主人に似た秋葉君を本社へ呼んだの・・公私混同と言われても仕方ないわね・・ごめんなさい・・」
康平の胸元にすがりつく恵美は、震えるように小さな声で謝った。
腕の中で身を委ねる恵美の髪を康平はそっと撫でてみた。
(社長・・)
豪腕女社長の仮面を外した恵美は、か弱く寂しがりやの未亡人だった。
真に頼れる男もなく、甘えられる男もいない哀しさを、健気にも心の中で押し殺してきたのだ。
頬にかかる解れ髪を見て、康平は心と体に抑え切れない疼きを感じた。
恵美が顔を上げた隙を狙い、強引に頭を押さえて口唇を重ねた。
「ん、んん・・」
驚きに瞳を大きく見開き、恵美は康平の腕の中でもがいた。
だが康平は、抵抗する恵美を抱きかかえたまま、体を預けるようにソファへ押し倒した。
「いやっ・・んん・・」
康平は恵美を組み敷きながら、執拗に口唇を吸い続ける。
「・・んぐ・・だめ・・」
呼吸を荒げた恵美が僅かに口唇を開いた瞬間、康平は舌先を巧みに挿し入れた。
つづく…
皆様から頂くが小説を書く原動力です
『紅殻格子メディア掲載作品&携帯小説配信サイト』紹介
にほんブログ村 恋愛小説(愛欲) FC2官能小説 人気ブログランキング~愛と性~
「妄想の囲炉裏端」紅殻格子の呟き入口
FC2 R18官能小説
カリスマだった由紀夫を失った夢創社は動揺した。
ワンマン経営の弊害か、由紀夫の代役が務まる役員はいなかった。
やむなく恵美が社長に就任したものの、昨日まで専業主婦だった恵美に、会社の舵取りなどできるはずがない。
恵美は途方に暮れた。
由紀夫が眠る墓標に額ずいて泣き暮らした。
そこに現れたのが岡平だった。
藁にもすがる思いで、恵美は岡平に経営の手ほどきを受けた。
恵美は、不似合いな豪腕女社長を社内で演じながらも、裏では操り人形のように岡平を頼り切っていた。
年が離れた由紀夫と結婚したのも、恵美が生来男に甘える性格だったからだ。
しかも今は孤独な未亡人。
由紀夫への想いとは別に、岡平を頼り切ることで、恋愛に近い感情が恵美の中に芽生えていたのも事実だった。
恵美は正直に心情を吐露する。
「でも、岡平に心を奪われながらも、やっぱり騙されているんじゃないかって、不安は消し切れなかったの・・だから自分の気持ちに歯止めをかけるためにも、主人に似た秋葉君を本社へ呼んだの・・公私混同と言われても仕方ないわね・・ごめんなさい・・」
康平の胸元にすがりつく恵美は、震えるように小さな声で謝った。
腕の中で身を委ねる恵美の髪を康平はそっと撫でてみた。
(社長・・)
豪腕女社長の仮面を外した恵美は、か弱く寂しがりやの未亡人だった。
真に頼れる男もなく、甘えられる男もいない哀しさを、健気にも心の中で押し殺してきたのだ。
頬にかかる解れ髪を見て、康平は心と体に抑え切れない疼きを感じた。
恵美が顔を上げた隙を狙い、強引に頭を押さえて口唇を重ねた。
「ん、んん・・」
驚きに瞳を大きく見開き、恵美は康平の腕の中でもがいた。
だが康平は、抵抗する恵美を抱きかかえたまま、体を預けるようにソファへ押し倒した。
「いやっ・・んん・・」
康平は恵美を組み敷きながら、執拗に口唇を吸い続ける。
「・・んぐ・・だめ・・」
呼吸を荒げた恵美が僅かに口唇を開いた瞬間、康平は舌先を巧みに挿し入れた。
つづく…
皆様から頂くが小説を書く原動力です
『紅殻格子メディア掲載作品&携帯小説配信サイト』紹介
にほんブログ村 恋愛小説(愛欲) FC2官能小説 人気ブログランキング~愛と性~