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『人外境の花嫁』十.暗黒の救済者(四)

『人外境の花嫁』 

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十.暗黒の救済者 (四)

名残り惜しげに裸女から離れた降矢木は、乳首を摘まんだ指を向け、祭壇に立つ乱裁道宗を大音声で質した。

「大麻の売買で得た利益が、天神会の資金源であることを認めますね、乱裁道宗さん。いや、乱裁道宗こと足立寛三さん」

やっと正気に戻ったのか、凛と通った降矢木の声が大聖天堂に響き渡った。

乱裁はふっと笑みを浮かべた。

「やれやれ、無粋な男が現れたもんじゃ」

「ええ、よくそう言われます」

「だが大麻は悪か?」

「いえ、大麻は昔から人間の役に立ってきた植物です。麻布、医薬品、神具などと有用性が高く、世界中で栽培されてきました」

大麻自体が邪悪なのではなく、麻薬として使う人間が愚かなのだと降矢木は言った。

「ならば愚か者が大麻を買う金は無駄金じゃろう。無駄金を集めて、貧民を救済することこそ真の慈善事業ではないかの?」

薬物を買う金でホームレスを救えれば、役立たずな麻薬中毒者でも、立派に社会貢献することになると乱裁は嘯いた。

降矢木はにっこり笑った。

「ご意見ご尤も。信者から金を絞り取らない宗教は斬新です。しかし金を貢がせられるところに、宗教の心酔感があるのかもしれませんがね」

「ふむ、面白い男だな」

凍りつく大聖天堂で、乱裁は降矢木との会話を楽しんでいるようだった。

つづく…

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『人外境の花嫁』十.暗黒の救済者(三)

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十.暗黒の救済者 (三)

突然始まった乱入者の淫行に、大聖天堂の幹部達もあんぐりと口を開けている。

助けに来たのではなかったのか?

いや、途中までは月絵と畠山を心配して箕面谷まで来たに違いない。

ところがこの大乱交儀式を目の当たりにして、すっかり当初の目的を忘れてしまったのかもしれない。

本性が好き者なのだ。

いくら緊迫した事態であっても、目の前に女の裸が現れれば、そちらに気を取られて埋没するのが降矢木だった。

若い女の乳房を揉みながら、降矢木はその隣で両脚を開いたまま固まっている熟女の股間を覗き込んだ。

「ふんふん、これはぷっくりして美味しそうな女盛りの陰部だね。ほら、淫液が溢れんばかりに滴って、男性器を引き込もうとヒクヒク蠢いているじゃないか」

降矢木は大聖天堂の独裁者になったつもりか、マネキンのように動かない女達の裸身を楽しそうに観察していく。

月絵はこめかみのあたりがヒクヒクと痙攣するのを感じた。

(このエロボケ親爺が・・)

福富町のストリップ劇場で、鼻の下を伸ばす降矢木を拳骨で叩いた痛みが蘇ってきた。

(どうして・・ねえ、どうして私だけを見てくれないの?)

大麻に神経を侵されているのか、月絵は降矢木への熱い想いを呪詛のように唱えた。

(好きなのに・・こんなに好きなのに・・)

だが降矢木は、色気のない小娘に興味を抱いてなどくれない。

色街の女達に現をぬかして月絵を見つめてはくれないのだ。

(家庭教師をしてくれた時の優しさは嘘だったの?)

降矢木の心がつかめない月絵は、いつまでも中途半端な不安に心を揺らすことしかできなかった。

つづく…

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「人外境の花嫁」十.暗黒の救済者(二)

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十.暗黒の救済者 (二)

だが大麻と聞いて月絵は合点が行った。

大聖天堂に入ってからの高揚感と淫靡な疼きは、大麻の煙を吸ったからに違いない。

(だって・・だって・・そうじゃなかったらそんな淫乱処女じゃないもの)

子猿の巨大な男根が欲しいと夢想し、男達に輪姦されたいと妄想したのは、大麻による幻覚症状のせいでなければ困るのだ。

月絵は場違いな安堵感に包まれつつも、天神会の資金源が大麻であることに驚きを禁じ得なかった。

大麻がいくらで売買されているかは知らないが、この山奥一帯で栽培される量は莫大なものなのだろう。

教団本部が人も通わぬ山奥にあるのも、警察にまで信者を送り込んで監視するのも、修行者が逃げられないようにGPSをつけるのも、全ては大麻栽培を隠すためだったのだ。

(ああ、義兄が言っていた横浜の大麻密売人も天神会だったのかしら?)

慈善宗教団体らしからぬ豪華な施設や、全国のホームレスに無償炊き出しができる財力も、非合法な大麻の売上によって賄われているのだろう。

(先生ってやっぱり凄い人なんだ)

短時間で天神会のカラクリを看破した降矢木に、月絵は尊敬の眼差しを向けようとして再び唖然とした。

(・・はあ?)

隣にいる畠山も、呆れ顔で首を左右に振っている。

降矢木は携帯電話をかざしながら、若い女性幹部の乳房を揉んでいた。

「い、厭です」

「なかなかいいオッパイだね・・こんな山奥で遊ばせておくのは惜しいなあ」

鼻の下を伸ばした降矢木は、まだ初々しい小さな乳首をクリクリと摘まんだ。

つづく…

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「人外境の花嫁」十.暗黒の救済者(一)

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十.暗黒の救済者 (一)

降矢木士朗の登場だった。

だが月絵を助けに来た白馬の王子様は、福富町で見かける時と変わらぬ冴えない恰好をしていた。

(もうっ、ヒーローなのにどうしてヨレヨレのTシャツで現れるのかしら?)

寝起きで新聞を取りに出て来たような降矢木に、月絵と畠山は目を丸くして顔を見合わせた。

大声で泣きたいほど心は昂っているのに、何故か月絵は冷静に、今度の休みは降矢木の服を買いに行こうかと思った。

何はともあれ、やはり降矢木は月絵と畠山が心配で追いかけて来てくれたのだ。その事実だけで、月絵の乙女心はキュンキュンと締めつけられる。

「ううっ、ううっ」

猿轡を噛まされて言葉にはならないが、月絵は泣きながら必至に降矢木の名を呼んだ。

ところが降矢木は、そんな月絵や畠山に気づきもしないのか、大聖天堂で裸形を晒す天神会の幹部達を見渡した。

「こりゃいいですねえ。慈善宗教団体の乱交パーティーなんて、なかなかお目にかかれるものじゃないですから・・おっと皆さん、動かない方が身のためですよ」

突然の乱入者に身構えた幹部達へ、黄門様の印篭よろしく、降矢木は開いた携帯を周囲にぐるりとかざして見せた。

そして幹部達を牽制しながら、降矢木はくんくんと白く漂う煙の臭いを嗅いだ。

「ふふん、この煙は・・大麻を焚いているんですね」

幹部達は口を噤んだまま、誰一人動けずに静まり返っている。

「箕面谷の神社で車が脱輪しましてね。仕方なく付近の山を歩き回ったら、大規模な大麻畑を見つけましたよ」

そう告げると、降矢木は手にした携帯をもう一度高く掲げた。

「むろん大麻畑の隅々まで撮影させてもらいました。今このボタンを押せば、画像が告発文書と一緒に、親友の警察キャリアへ送信されるという段取りです」

ギリギリと歯噛みする幹部達に向かって、降矢木はさも楽しげに携帯の液晶パネルを見せつけるのだった。

つづく…

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『人外境の花嫁』九.秘蹟の祭祀者(十八)

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九.秘蹟の祭祀者  (十八)

月絵は吐き気を催した。

神秘的であるべき生命誕生の瞬間が、見世物のように晒され、権力闘争の道具として使われている。

男達は入れ替わり立ち替わり、麻美の陰部に精液を注ぎ込んでいく。

「・・も、もうダメ・・」

半ば失神状態の麻美に休む間も与えず、これでもかと男根を突き立てて射精する。

一巡目、そして二巡目。

精液の公衆便所にされる実の娘を、乱裁道宗は、百人の幹部とともにじっと見守っているのだ。

人間ではない。

長年苦労をかけた娘を洗脳して、男達の性具、そして後継者を生む道具にする冷酷さはもはや人の業ではない。

涙が頬を伝った。

(帰りたい・・先生、パパ・・助けて)

絶望のあまり月絵が深く目を瞑った時、背後からただならぬ喧騒が起こった。

バンと大きな音がした。

大聖天堂の扉が乱暴に開くと、作務衣姿の修行者達の制止を振り切って、片手を高々と上げた男が入ってきた。

「君達、まだわからないのかね? 僕を邪魔したら、この携帯の画像を知り合いの警察幹部に送ると言っているだろう」

よれよれのTシャツにジーンズ姿の男は、掲げた手の先に携帯電話を握って修行者を恫喝した。

ひょろっと痩せて、度の強い眼鏡をかけた男の顔を見た月絵は、心の中で「先生っ!」と大声で叫んだ。

つづく…

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『人外境の花嫁』九.秘蹟の祭祀者(十七)

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九.秘蹟の祭祀者 (十七)

月絵はただ茫然とその光景に目を奪われていた。

(あの麻美さんが・・信じられない)

ソープ嬢に身を落としてはいたが、麻美は降矢木がお気に入りの聡明な女性だった。

降矢木は一見ただのエロ親父だが、その実は彼と丁々発止の会話ができる賢い女性としか親密にならないことを月絵は知っていた。

それがこの自堕落ぶりである。

男四人掛かりでも、麻美の淫欲は鎮められそうもないと月絵は感じた。

股間に顔を埋めていた男が、他の三人を恫喝するように見据えながら、麻美の陰部へゆっくりと黒々とした肉茎を押し当てた。

「ああっ、チンポが入ってくるぅ!」

麻美は両脚を大きく開くと、男の腰に手を回して自分から男を迎え入れた。

観ている幹部達がざわめいた。

おそらく誰の子種が麻美を妊娠させるか、彼等は固唾を呑んで見守っているのだろう。

ところが先手を取られた残りの三人は、意外にものんびりした表情で愛撫を続けている。

麻美が吠えた。

「いいっ、気持ちいいのよ・・もっと、もっと、大きなチンポで強く突いてぇ!」

激しく腰をグラインドさせながら、大聖天堂に響き渡る喘ぎを麻美はあげた。

豊かな乳房を激しく上下に弾ませ、麻美は離すまいとばかりに男にしがみつく。

「ああ、もっと、もっとよぉ・・オマンコ滅茶苦茶に突いてっ!」

麻美の強淫に一人目の男は限界を迎えたのか、かくかくとゼンマイが切れた人形のように動きを止めた。

麻美の中に射精したのだ。

すると間髪を入れず、二人目の男が麻美に男根を押し入れて、勢いよく腰を動かし始めた。

つづく…

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『人外境の花嫁』九.秘蹟の祭祀者(十六)

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九.秘蹟の祭祀者 (十六)

四人の男達が麻美に群がる。

仰向けに寝た麻美は、獣達に身を任せたまま、ぼんやりと大聖天堂の天井を見ている。

一人の男が麻美の足許からにじり寄り、爪先を口に含んで舐め始めた。

「あ・・」

小さく麻美は口唇を開くと、ぴくっと全身を震わせた。

男は内腿へ舌を這わせながら、ゆっくりと麻美の両脚をM字に拡げた。

「ああ、舐めて・・マンコ舐めてよう・・」

上半身を起こした麻美は、男の頭髪をつかんで顔を股間に押しつけた。

「いいわ・・気持ちいい・・」

麻美は髪を振り乱し、男の顔の凹凸を味わうように腰を上下に揺する。

やがて二人の男が左右に分かれて、麻美の乳房を揉みしだき始めた。

豊かに迫り出した真っ白い乳房は、浅黒い男達の手で荒々しく鷲づかみにされ、その美しい円形のフォルムが醜く歪む。

「感じる・・オッパイも感じるの・・」

柔らかな乳房はふつふつと鳥肌立ち、乳暈が凝縮して小豆色の乳首が立っている。

おもむろに、最後の男がすでに天を衝く肉茎を麻美の眼前に差し出した。

「ああっ、チンポ、チンポよ・・ミーア、ずっとこのチンポが欲しかったのよ!」

聞くに堪えない卑猥な言葉を絶叫すると、空腹な浮浪者が飯を掻き込むように、男の肉茎を口いっぱいに頬張った。

つづく…

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『人外境の花嫁』九.秘蹟の祭祀者(十五)

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九.秘蹟の祭祀者 (十五)

全裸の男女が固唾を呑んで見守っている。

掌を天に向けた乱裁道宗が、しゃがれた声を絞り出した。

「皆の者、ここにいる女は我が娘である」

大聖天堂がどよめいた。

「今夜、天神会の支柱たる男四人が、皆の前で我が娘と契りを交わす」

何も知らされていないのか、大半の幹部達は不安そうに周囲と囁き合っている。

月絵も意外に感じた。

後継者の指名があることは知っていた。

そして天神会の実態を目の当たりにして、後継者と麻美が幹部の前で初夜を披露するのは容易に想像できた。

乱裁は続ける。

「これは山の民に受け継がれる古よりの習いである。これから娘に四人の男達が子種を注ぐ。

娘が懐妊して産んだ子を我が跡取りとする」

一転、幹部達は水を打ったように静まり返った。

月絵も耳を疑った。

それでは父親が誰だかわからない。

孫を後継者とする例は一般社会でもあるだろう。

乱裁が四人から後継者を絞れないとしても、敢えてこんな変態的な儀式をするのは何故なのか。

しかも誰が考えても公平性に欠ける。

(四人の順番が・・)

自分の遺伝子を後継者として残そうとするなら、最初に麻美と交わるのが有利に違いない。

睨み合っている四人の男達は、麻美の初乗り権を巡って、これから激しい争いを繰り広げるのだろうか。

つづく…

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『人外境の花嫁』九.秘蹟の祭祀者(十四)

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九.秘蹟の祭祀者 (十四)

黒髪の少女の手で、麻美の白い儀礼服が脱がされた。

大聖天堂がどよめいた。

最後に遭った日より痩せて見えたが、仰向けに寝かされても隆起を保つ豊乳と、三十路女のむっちりとした下腹部が艶めかしい。

乱交を中断した幹部連中の目が、一斉に仰向けに寝かされた麻美に注がれる。

昇華寸前を中断された菜穂も、名残り惜しげに子猿の巨茎を摩りながら月絵に言った。

「ほら、お前が捜している麻美様だよ。よく見ておくのさ。これからが本当の儀式が始まるんだからさ」

乱裁道宗が麻美の頭上で声を上げた。

「選ばれし者よ」

すると赤い儀礼服四人の男が、麻美を囲むように祭壇の脇に立った。

いずれも四十代の筋骨逞しい男達である。

菜穂が囁く。

「あれが天神会の四天王さ。赤い儀礼服は麻美様に次ぐ十一階位。教祖様、麻美様を除けば、天神会を実際に動かしている実力者ってところかしらね」

性の高揚感からなのか、菜穂は珍しく饒舌になっていた。

どうやら彼等が、畠山が降矢木に話していた東京、名古屋、大阪、福岡支部長なのだろう。

菜穂の話では、四人とも若くして入信して以来、乱裁道宗が可愛がってきた幹部候補生だと言う。

本来であれば、四人から一人後継者を決めるべきなのだろうが、老境に至っても乱裁はその決断をしなかった。

それが災いしてか、四人は権力闘争を起こし、天神会は分裂の危機に瀕しているとのことだった。

「だがそれも、今夜教祖様が決着をつけられる。また天神会は昔のように強い結束を取り戻すのさ」

赤い儀礼服を脱ぎ捨てた男達は、すでに股間の逸物を硬くして、獲物を獲り合う獣の目で麻美の裸身を見つめていた。

つづく…

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『人外境の花嫁』九.秘蹟の祭祀者(十三)

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九.秘蹟の祭祀者 (十三)

雷光のようなスポットが天から射した。

それは地獄を照らす一筋の曙光に見えた。

大聖天堂の中央を見ると、純白の貫頭衣を身につけた女が、黒髪の少女に手を引かれて祭壇へ歩いていく。

月絵は叫んだ。

「麻美さんっ!」

だがその声は、戒められた猿轡によってくぐもった唸りにしかならない。

藤野麻美は瞳の輝きを失っていた。

明るく快活だった麻美の面影はなく、魂が抜かれたように、能面さながらの無表情で歩いている。

月絵は、降矢木から聞いたロボトミー手術を思い出した。

これは昔、難治性の精神疾患患者に対して施された外科的治療で、頭蓋骨に穴を開け、長いメスを回転させて前頭葉を切り離す手術である。

一九三五年、これによりチンパンジーが大人しくなったという報告だけで、以降アメリカでは何万人という人間に施術が行われたと言う。

その考案者はノーベル医学生理学賞を受け、日本でも近年まで電気ショック療法とともに行われていたと言う。

しかし精神障害や感情の鈍麻、果ては廃人状態になる患者が多く発生したため、現在は『悪魔の手術』として闇に葬られている。

人間の狂気。

それが科学進歩以前の妖術であったとしても、人間をゾンビにするための手段は、今も手を変え品を変え続いているではないか。

麻美は大聖天堂中央の祭壇に辿り着くと、緋毛氈を被せた四畳半ほどある平台に寝かされた。

つづく…

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プロフィール

紅殻格子 

Author:紅殻格子 
紅殻格子は、別名で雑誌等に官能小説を発表する作家です。

表のメディアで満たせない性の妄想を描くためブログ開設

繊細な人間描写で綴る芳醇な官能世界をご堪能ください。

ご挨拶
「妄想の座敷牢に」お越しくださいまして ありがとうございます。 ブログ内は性的描写が多く 含まれております。 不快と思われる方、 18歳未満の方の閲覧は お断りさせていただきます。               
児童文学 『プリン』
  
『プリン』を読む
臆病で甘えん坊だった仔馬は、サラブレッドの頂点を目指す名馬へと成長する。
『プリン』
だが彼が探し求めていたものは、 競走馬の名誉でも栄光でもなかった。ちまちました素人ファンタジーが横行する日本の童話界へ、椋鳩十を愛する官能作家が、骨太のストーリーを引っ提げて殴り込みをかける。
日本動物児童文学賞・環境大臣賞を受賞。
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※ 小説を読まれる方へ・・・   更新記事は新着順に表示されますので、小説を最初からお読みになりたい方は、各カテゴリーから選択していただければ、第一章からお読みいただけます。
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