『人外境の花嫁』九.秘蹟の祭祀者(十二)
『人外境の花嫁』
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九.秘蹟の祭祀者 (十二)
大聖天堂は、阿鼻叫喚の性地獄図絵と化していた。
肉塊が蠢き、ひしめき合う。
人間の皮を被った野獣どもの宴。
ただ性欲を満たすためだけに、次から次へと相手を変えて交わる。
(ああ、いけないわ・・)
月絵は懸命にそう言い聞かせるが、体は何人もの男に犯されることを夢見ている。
(淫乱なのかしら)
いくら貞操を取り繕っても、月絵にはストリッパーだった母の血が流れている。
男達に晒した母親の陰部から産まれて来たのだ。
性格の形成が遺伝によるものか、それとも環境によるものなのかわからないが、身体に限って考えれば、容姿や家族歴を有する持病など、遺伝による影響が強いものと想像に難くない。
(男に犯されたい・・誰でもいいから乱暴に辱めて欲しい・・)
組み込まれた淫蕩の遺伝子が、月絵の下腹部の奥で今まさに蠢いているのだ。
一匹の雌として、雄の精子を注ぎ込まれたいと子宮が叫んでいるのだ。
淫夢に身悶えながらも、月絵は涙が頬を伝うのを覚えた。
(もう降矢木先生の許には戻れない)
運よくこの山奥の城砦から解放されたとしても、もはや月絵は降矢木に愛される資格を失っているに違いない。
否、ストリッパーの娘など、元々相手にされなくて当然なのかもしれない。
月絵は上半身を反らせた。
後ろ手に縛られた指先が、ヒップの谷間を越えて陰部に届こうとした時、急に大聖天堂全体がざわつくのを月絵は感じた。
つづく…
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紅殻格子の日記は「黄昏時、西の紅色空に浮かぶ三日月」に記載しています。
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(ああ、いけないわ・・)
月絵は懸命にそう言い聞かせるが、体は何人もの男に犯されることを夢見ている。
(淫乱なのかしら)
いくら貞操を取り繕っても、月絵にはストリッパーだった母の血が流れている。
男達に晒した母親の陰部から産まれて来たのだ。
性格の形成が遺伝によるものか、それとも環境によるものなのかわからないが、身体に限って考えれば、容姿や家族歴を有する持病など、遺伝による影響が強いものと想像に難くない。
(男に犯されたい・・誰でもいいから乱暴に辱めて欲しい・・)
組み込まれた淫蕩の遺伝子が、月絵の下腹部の奥で今まさに蠢いているのだ。
一匹の雌として、雄の精子を注ぎ込まれたいと子宮が叫んでいるのだ。
淫夢に身悶えながらも、月絵は涙が頬を伝うのを覚えた。
(もう降矢木先生の許には戻れない)
運よくこの山奥の城砦から解放されたとしても、もはや月絵は降矢木に愛される資格を失っているに違いない。
否、ストリッパーの娘など、元々相手にされなくて当然なのかもしれない。
月絵は上半身を反らせた。
後ろ手に縛られた指先が、ヒップの谷間を越えて陰部に届こうとした時、急に大聖天堂全体がざわつくのを月絵は感じた。
つづく…
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