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『人外境の花嫁』七.迷宮の案内者(八)

『人外境の花嫁』 

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七.迷宮の案内者 (八)

鎌倉時代の初めに、大友能直が古文書を基に編纂したと言われる『上記』は、豊国文字と呼ばれる神代文字で書かれていたとされている。

その原書は残されていないが、江戸から明治時代にかけて写本が発見され、その真偽については今も定かではない。

記載されるのは、古代王朝の系譜の他、暦学や医学、風土記等の博物誌的な内容となっている。

しかし正統とされる古事記や日本書紀とは、その内容を異にする部分がかなり含まれている。

例えば『上記』は、古事記と同様に国生みの話から始まるが、日本のみならず、ロシアや琉球など当時海外の領土まで生んでいる。

また皇統についても、『記紀』では、天孫降臨したニニギノミコト→山幸彦として有名なホホデミ→ウガヤフキアエズ→神武天皇と連なって行くが、『上記』ではウガヤフキアエズ以降、七十二代に亘るウガヤ王朝が存在したとされる。

畠山がやっとのことで口を挟んだ。

「最近論争となった『東日流外三郡誌』も、結局偽書だったと考えられていますしね」

「そうだね、鎌倉時代以前、青森の十三湊に欧州人や中東人の貿易拠点があったなんて、真贋論争するレベルの話ではないよ」

キリストが青森県の戸来村で死んだとする『竹内文書』同様、この『上記』も荒唐無稽な偽書として歴史の表舞台から黙殺されてきたと降矢木は語った。

つづく…

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『人外境の花嫁』七.迷宮の案内者(七)

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七.迷宮の案内者 (七)

だが秋月の忠告など、降矢木には微塵も届いていなかった。降矢木は部屋中を引っ掻き回して、一冊の本を取り上げた。

「よかった。もう本牧へ持って行ってしまったかと思ったよ」

降矢木は蔵書を保管するために、横浜の本牧にある4LDKのマンションを所有していた。

元々はそこで暮らしていたのだが、溢れる蔵書に押し出されて、今ではこの店舗で寝起きするようになっていた。

おそらくこの部屋も、あと数カ月で退去を迫られることになるだろう。

降矢木は比較的新しい冊子を捲った。

「これは明治十年に吉良義風が書いた『上記鈔訳』で、近代デジタルライブラリーのデータを印刷したものです」

降矢木はその冊子のページを捲って秋月と月絵に見せた。

上記
『上記』

月絵は思わず大声で叫んだ。

「似ている。麻美さんの部屋にあった便箋の文字にそっくり」

「これは神代文字だよ。日本に漢字が伝来する以前に、用いられていたとされる古代文字のことだ」

「降矢木君、あの古事記だって漢字で書かれていたんだろう。それ以前の日本に文字はなかったと記憶しているのだが・・」

秋月は首を傾げた。

「ええ、だから『上記』を始めとして、神代文字で書かれていた『竹内文書』や『ホツマツタエ』など、古史古伝の類は偽書と言われているのです」

降矢木はそう答えると、『上記』について説明を始めた。

つづく…

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『人外境の花嫁』七.迷宮の案内者(六)

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七.迷宮の案内者 (六)

今しがたまで雲ひとつなかった空が俄かに掻き曇り、大粒の雨が激しく降り出した。

月絵は持っていたバッグを頭に載せて、慌てて降矢木ファーマシーへ駆け込んだ。

「わあ、酷い夕立ですね」

「いや、月絵ちゃん。昔の夕立ってのはもっと優しかったよ。ざっと雨が降り出すと、夏の陽射しで熱くなった土の匂いがしてね。それに比べると、今のゲリラ豪雨とやらは風情の欠片もない」

秋月はハンカチで頭を拭きながら、苦々しい表情でガラス戸に打ちつける雨を睨んだ。

不意に背後で声がした。

「こりゃ、御三人揃ってお帰りなさい」

官能文芸誌の編集者、畠山健一だった。

眼鏡の水滴を拭いながら、降矢木は不機嫌そうな顔で畠山に言った。

「原稿はちゃんと昨日送信しておいたぞ」

「いえいえ、別に原稿を取りに来たわけではありません。ちょっと近くで用があったついでに・・」

頭を掻きながら、畠山はちらっと月絵を横目で見た。

肩まで伸びた髪が濡れて光沢を帯び、白地のTシャツが雨に濡れてブラジャーが透けている。

ぴったりと肌に貼りついたシャツの生地が妙に艶めかしい。

「あっ、畠山さん、何をジロジロ見ているんですか?」

畠山の粘っこい視線に気づいた月絵が大声を上げた。

「い、いや・・その・・」

「おい、編集野郎、まだ月絵ちゃんにちょっかい出そうっていうのかい。女心がわからねえ野郎だなあ」

秋月は畠山を怒鳴りつけたが、実はその文句の矛先は降矢木へ向いていた。

つづく…

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『人外境の花嫁』七.迷宮の案内者(五)

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七.迷宮の案内者 (五)

秋月は首を傾げた。

「しかし降矢木君、色恋の恨みでなければ、麻美が何か重大な秘密を隠していたと?」

「それはわかりません。この部屋に何か手掛かりでも残されていればいいんですが・・」

そう言うと、降矢木は玄関から続くリビングへと足を踏み入れた。

リビングは荒らされた痕もなく、麻美の日常生活が、連れ去られた時間のまま止まっていた。

後ろ手を組んだ降矢木は、注意深く部屋の隅々まで調べ始めた。

「おや?」

降矢木はテーブルに置かれた古い封筒を取り上げた。

「・・・・」

封筒に入った手紙に目を遣った降矢木は、凍りついたようにその文字に見入った。

月絵が降矢木の異変に気づいた。

「先生、何か見つけたんですか?」

すると降矢木は無言のまま、茶色に日焼けした便箋を月絵に渡した。

母のメモ

月絵は首を傾げた。

「子供の落書きみたいですね。あっ、そう言えばこの間、麻美さんが店へ来た時、暗号みたいな手紙を解読して欲しいって・・」

秋月も覗き込んだ。

「う~ん、漢字の成り立ちみたいな絵文字じゃないかな」

皆目見当もつかない秋月は、腕組みする降矢木に便箋を戻した。

降矢木はぽつりと呟いた。

「これは『上記』の象形文字に似ている」

「ウエツフミ?」

「ああ、一二二三年、源頼朝の庶子で、豊後の国の太守だった大友能直が編纂した歴史書だよ」

つづく…

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『人外境の花嫁』七.迷宮の案内者(四)

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七.迷宮の案内者 (四)

麻美のマンションは、動物園がある野毛山の中腹に建っていた。

「降矢木君、この部屋だ」

秋月は管理人から借りた鍵でドアを開けると、降矢木と月絵を導き入れた。

玄関のシューズボックスが開いて、色取り取りのブーツやパンプスが散乱している。

「おや?」

降矢木はその片隅から何かを拾い上げた。

「先生、それは印鑑じゃないですか?」

月絵がキャップを開けて、藤野と書かれた

印章を確認した。

「うん、部屋の中が荒らされていないことを考えると、藤野さんは宅急便を装った何者かに連れ攫われたんだろうなあ」

「何故麻美が・・一介のソープ嬢を誘拐するなど、ストーカーとか言う奴等の仕業なのかね?」

秋月は悔しげな表情で腕を組んだ。

「いえ、ストーカーは卑劣で一方的な求愛好意であって、徒党を組まず単独犯であることが多いのです。人目につかずマンションの五階から藤野さんを拉致するには、複数の実行犯が必要になるかと考えます」

「なるほど」

「ですからこれは二人以上の男が絡んだ犯罪です。おそらく宅急便と称して、大きなダンボール箱を持ち込み、気を失った藤野さんを中に入れて連れ去ったのでしょう」

現場に来て三分も経たぬ間に、降矢木は麻美が連れ去られた状況を解き明かした。

月絵は舌を巻いた。

(一体先生の頭の中は・・)

普段はどうしようもないスケベ男だが、その頭の中は月絵の想像もつかない思考が渦巻いているだろう。

つづく…

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『人外境の花嫁』七.迷宮の案内者(三)

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七.迷宮の案内者 (三)

誘拐、拉致、監禁・・そして殺人。

不吉な言葉が脳内に渦巻き、月絵の心をざわざわと波立たせた。

(先生が一番想っている女性だから・・)

踊り子の向井雛子、キャバクラの花崎アンナ、エログラビアモデルの夢野美月、ニューハーフの香月美麗・・降矢木の十指に余る浮名女性の中でも、さらわれた藤野麻美は格別の存在だと月絵は知っていた。

勝ち目のない恋敵。

だが降矢木の幸せを願えば、恋に破れたとしても、麻美を犯人から取り戻さねばならないと自分に言い聞かせた。

月絵は声を荒げた。

「先生、麻美さんのマンションへ行ってみましょう。先生の目なら、麻美さんがいなくなった理由がわかるかもしれません」

「う~ん・・どちらかと言うと、僕はアームチェア・ディテクティブなんだがね」

アームチェア・ディテクティブとは、安楽椅子探偵のことで、現場へ行くことなく、推理のみで事件を解決する探偵のことである。

「馬鹿なこと言わないで下さいっ! 麻美さんが心配じゃないんですか?」

「それは心配だが・・」

「麻美さんを想っているなら、今すぐ椅子から立ち上がって捜すべきです!」

そう怒鳴りつけると、月絵は降矢木の腕を取って店を飛び出した。

降矢木と月絵は、秋月に案内されて野毛にある麻美のマンションへ向かった。

今でこそ大道芸やらで有名な野毛だが、戦後は港湾労働者や愚連隊が集う品の悪い歓楽街だった。

クジラカツを売っていた露店の賑わいは、今も細い路地裏に軒を連ねるホルモン店に残っている。

またこの近辺は、横浜でも屈指のゲイ・タウンで、妖しげなバーや映画館など、ハッテン場と称される出逢いのスポットがあちこちにあった。

つづく…

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『人外境の花嫁』七.迷宮の案内者(二)

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七.迷宮の案内者 (二)

降矢木はぎゃっと悲鳴を上げた。

「失礼しました」

月絵は驚く踊り子に微笑を向けると、シャツの襟首をつかんで降矢木をステージから引き剥がした。

「先生っ!」

「あ、ああ・・月絵君・・?」

「もうっ、呑気にストリップなんか観ている場合ですかっ! 今すぐ店に戻って下さい」

月絵の怒気に青ざめた降矢木は、旦那のご機嫌を伺う幇間のような猫撫で声で尋ねた。

「み、店に強盗でも入ったのかな?」

「違います。先生がお気に入りの麻美さんが行方不明なんです」

「何っ、藤野さんが?」

麻美が勤めるソープランドの雇い主、秋月俊二が店へやって来て月絵に伝えたのだ。

ただ事ではないと直感したのか、降矢木は雛子の股間に合掌すると、慌てて月絵とストリップ劇場を後にした。

降矢木ファーマシーでは、秋月が渋い表情で煙草を吹かしていた。

「藤野さんが行方不明なんですって?」

「ああ、三日間も無断欠勤したので、麻美のマンションへ行ってみたんだが・・」

秋月が麻美の部屋を訪れると、鍵はかかっておらず、玄関先は争ったかのように靴が散乱していた。

むろん麻美の姿はどこにもない。

ダイニングにはつくりかけのサラダが置かれていて、数日放置されたためかカラカラに干乾びていた。

降矢木は腕組みした。

「ふうん、日常生活を残したまま姿を消したのであれば、失踪ではなく、何者かに連れさらわれたと考えるべきですね」

そう呟く降矢木の横顔を、月絵は不安そうな表情で見つめた。

つづく…

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『人外境の花嫁』七.迷宮の案内者(一)

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七.迷宮の案内者 (一)

そこは淫靡な密室だった。

仄暗い闇の中、ピンクのスポットが艶めかしくステージを照らしている。

肌が透ける薄いベビードールを着た踊り子が、ムーディーな曲に合わせて全身をくねらせる。

豊かな乳房が柔らかに波打ち、小ぶりなヒップがぷるぷるとゼリーのように震えている。

横浜の黄金町にあるストリップ劇場。

かぶりつきの男が、食い入るように踊り子の体を見つめている。

「雛子ちゃん、早くご開帳してよ」

降矢木士朗である。

「あら、先生。今日も来てくれたの。ちょっと相談事があるから、後で楽屋へ遊びに来てくれない?」

「わかった、わかった。それはいいから早く大事なところを見せなさい」

「もう、先生のスケベ」

はにかんだ笑みを浮かべながら踊り子は、降矢木の眼前で、内腿に深紅の薔薇の刺青を施した両脚を大きく開いた。

「おう、今日も見事な弁天様だ」

「もう、厭な先生ねえ・・」

劇場の入り口で、そんなステージでのやり取りを見た吉水月絵は、目を吊り上げてわなわなと体を震わせた。

(どうして私はこんな男を・・)

踊り子の陰部をかぶりつきで覗き込む降矢木に、月絵は抑え切れない殺意を覚えた。

月絵は降矢木を捜してここへ来た。

仕事をさぼっている降矢木を捜すのは簡単だった。

「この時間なら、先生は黄金劇場で向井雛子のステージを観ているぜ」

歓楽街で知らぬ者がいない変人降矢木の行動は、たいがい風俗店の呼び込み連中が目撃している。

月絵は降矢木の背後に音もなく近づくと、思いっきりその後頭部を拳骨で叩いた。

つづく…

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『人外境の花嫁』六.伏魔殿の監禁者(二十四)

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六.伏魔殿の監禁者(二十四)

恵比須顔の支部長が麻美の前に立った。

「麻美様、あなたは教団の花嫁となるため、しばらく横浜支部に留まって戴きますよ」

支部長は凶刀をぶらぶらさせながら、花嫁修業と称して麻美のこれからを語った。

まず生理である。

教団の花嫁となる麻美が、現在妊娠していないかを確認すると言う。

そして排卵日を計算して、結婚の儀式を執り行うと説明した。

咳払いして支部長は続けた。

「失礼ですが、麻美様は長いこと仕事で性器を酷使されてこられました。まるでボロボロの雑巾・・いや、これは口が過ぎました」

支部長が言わんとするのは、体を売る商売をしていると、性的刺激に慣れて感度が低下することだった。

男を求める淫欲がなければ、結婚の儀式で妊娠しづらいと支部長は言う。

「科学的に正しいかはわかりませんが、麻美様が失ったエクスタシーを取り戻すことで、よりたくさんの精子を子宮へ導くことができるのです」

そのために同性愛者のミーアを仕えさせ、その舌と指で四六時中性欲を高揚させると言うのだ。

「ああっ、そんなの・・そんなのって、子供を産ませるためだけに・・厭っ!」

朦朧とする意識の中、ミーアの愛撫は麻美の理性を奪いつつあった。

支部長が剥き出しの陰部に顔を近づけた。

「皆の者、ここから新たな我々の神が生まれるのだ!」

そう高らかに宣言すると、幹部全員がはしたなく濡れた麻美の陰部を覗き込んだ。

つづく…

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『人外境の花嫁』六.伏魔殿の監禁者(二十三)

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六.伏魔殿の監禁者(二十三)

しかも三十五年間音信不通だった父親がアヤタチならば、これほど非道な話があるだろうか。

「酷い・・酷過ぎるわ」

頭に血が上った麻美は、平伏する子猿に襲いかかった。

「お止め下さい、麻美様」

しかし所詮は非力な女、逆に子猿は麻美を取り押さえると、身動きできないように背後から抱え込んだ。

「離せ、離しなさいっ!」

麻美は懸命に抗ったが、幼じょにオしッコさせるような格好のまま、子猿がかいた胡坐の上で動けなくなった。

ぞろぞろと幹部が集まって来た。

「なかなか気丈な姫様だ」

「薬が効き過ぎたのではないかな」

「早く我々の生活に慣れて戴かねば」

幹部達は口々にそう呟きながら、剝き身の貝にも似た麻美の陰部を覗き込んだ。

子猿がミーアを呼んだ。

「麻美様をお慰めしなさい」

拡げられて秘肉まで露になった麻美の陰部を、ミーアは再び巧みに動く舌先で舐め上げていく。

「や、止めて・・いやっ、酷いわ・・あなた達は狂っている・・ああっ!」

理不尽な教祖の遣り口が、父親かもしれないだけに余計腹立たしかった。

だが一度ミーアによって呼び戻された女の情念は、憤怒の感情すらも蕩けさせてしまうのだった。

「ああ、止めて・・こんなの酷過ぎる・・いやっ、やめてぇぇ・・」

悔しそうにぎゅっと口唇を噛んだが、麻美の内腿は意に反して、ミーアの舌技に悦び震えていた。

つづく…

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プロフィール

紅殻格子 

Author:紅殻格子 
紅殻格子は、別名で雑誌等に官能小説を発表する作家です。

表のメディアで満たせない性の妄想を描くためブログ開設

繊細な人間描写で綴る芳醇な官能世界をご堪能ください。

ご挨拶
「妄想の座敷牢に」お越しくださいまして ありがとうございます。 ブログ内は性的描写が多く 含まれております。 不快と思われる方、 18歳未満の方の閲覧は お断りさせていただきます。               
児童文学 『プリン』
  
『プリン』を読む
臆病で甘えん坊だった仔馬は、サラブレッドの頂点を目指す名馬へと成長する。
『プリン』
だが彼が探し求めていたものは、 競走馬の名誉でも栄光でもなかった。ちまちました素人ファンタジーが横行する日本の童話界へ、椋鳩十を愛する官能作家が、骨太のストーリーを引っ提げて殴り込みをかける。
日本動物児童文学賞・環境大臣賞を受賞。
『プリン』を読む

作 品 紹 介
※ 小説を読まれる方へ・・・   更新記事は新着順に表示されますので、小説を最初からお読みになりたい方は、各カテゴリーから選択していただければ、第一章からお読みいただけます。
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