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「肉形見」第十九章・・・(紅殻格子)

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             「肉形見」

十九・

この夜を境にして、武彦は理沙の魔肉の虜になった。
理沙は若さ故にわがままで気ままな面もあったが、
それを差し引いても肉体の輝きは武彦を魅惑して止まなかった。

だがもし武彦が湯女川に帰ると告げたらどうだろうか?
答えは明快である。

すぐさま理沙は武彦の元から去るだろう。
理沙が山深い里で、年老いた両親と同居するなど信じ難いことだった。

理沙にとって恋愛は、
自分の趣味や生活を邪魔するものであってはならない。

恋人は理沙の生活に歩調を合わせてくれる存在であり、
決して自由を拘束するものであってはならないのだ。

武彦も理沙の恋愛感が特別だとは思わない。
世の中の大半の女性は理沙と同じ考えに違いない。

だから武彦が東京で暮らしていく限りは、
理沙のわがままもさして気にはならなかった。

だがこうして故郷に身を置くと、
武彦は理沙との交際にふと疑念を感じざるを得なかった。

(ふう・・・)

武彦はため息をついた。
じっと目を瞑って考えていると、遠くから湯を流す音がした。

(義姉さん)

昔と変わらぬ檜の仕切りの板の向こうで、由紀が入浴している。
武彦はごくりと唾を飲み込んだ。

そう想うと女湯から聞こえてくる湯の流れる音、
桶を置く音、シャワーの音の強弱が、武彦の劣場を掻き立てた。

つづく・・・

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「肉形見」 第十八章・・・(紅殻格子)

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             「肉形見」

十八・

ベッドに理沙を押し倒すと、武彦は豊かな乳房の谷間に顔を埋めた。
まだ硬さの残る乳房を掌で揉みしだきながら、
武彦は屹立した小さな乳首にむしゃぶりついた。

「ああん、優しくして」

理沙はか細かい喘ぎ声をあげた。
武彦は指先で乳首を弄びながら、舌先を乳房から下腹部へと這わせた。

若い理沙の肌は脂肪が薄く、しなやかな弾力感に溢れている。
武彦はゆっくりと理沙の長い両脚を押し開いた。

逆三角形に整えられた恥毛の下には、薄桃色の肉花弁がほころんでいた。
その花芯は既にねっとりとした蜜の光沢を湛え、鮮紅色に輝いている。

「ねえ、気持ちよくして」

理沙が更に手で両脚を大きく開くと、
武彦は羽虫のようにその食虫植物に吸い寄せられていった。

硬く尖った肉芽と濡れた蜜壷を、犬になり下がった武彦は懸命に舐め上げた。
理沙は下僕の奉仕に、うっとりした表情で腰を捩った。

「ああ、もう入れていいわ」

理沙の合図を受け、武彦はいきり立った肉茎を一気に挿入した。
すると理沙の体がピクッと震え、
蜜壷に入った武彦の肉茎はちぎれんばかりに締めつけられた。

「ああ、いいわぁ、気持ちいい」

武彦は腕の中で跳ね回る彼女を必死に抑えようとした。
しかしその強烈な肉締めに、五分と持たず精を搾り抜かれてしまった。

つづく・・・

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「肉形見」 第十七章・・・(紅殻格子)

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             「肉形見」

十七・

こんこんと湧き出す乳白色の湯が、僅かな滑りを残して肌を伝う。
朦々と立ち込める湯気を吸い込むと、
都会の排気ガスで乾涸びた肺の隅々にまで潤いが戻る心地がした。

(ああ、生き返る)

武彦は湯船で大きく背を伸ばした。
体に溜まった都会のストレスが、乳白色の湯の中で溶け出していく。
体に馴染んだ故郷の湯は、武彦の帰郷を労ってくれているようだった。

武彦はふと恋人の理沙を思った。
得意先に勤務する理沙とつきあい始めて一年が経つ。

若い彼女は髪を茶色に染め、ばっちりとメイクをして、
流行のモードを颯爽と着こなす現代的美人である。
彼女の趣味は多彩で、海外旅行とスキューバー・ダイビングに凝っている。

この年末も理沙は早々と休みを取り、
今頃サイパンの青い海に潜っているはずだった。

初めて理沙の肢体を目にした夜、武彦は震えた。
背は武彦より高く、スリムなボディと長い両脚は日本人離れしていた。

しかし胸は細身な肢体に似合わず、
砲弾型の巨乳が重力に逆らって突き出し、
きゅっと締まった小振りなヒップが武彦の欲情を駆り立てた。

つづく・・・

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プロフィール

紅殻格子 

Author:紅殻格子 
紅殻格子は、別名で雑誌等に官能小説を発表する作家です。

表のメディアで満たせない性の妄想を描くためブログ開設

繊細な人間描写で綴る芳醇な官能世界をご堪能ください。

ご挨拶
「妄想の座敷牢に」お越しくださいまして ありがとうございます。 ブログ内は性的描写が多く 含まれております。 不快と思われる方、 18歳未満の方の閲覧は お断りさせていただきます。               
児童文学 『プリン』
  
『プリン』を読む
臆病で甘えん坊だった仔馬は、サラブレッドの頂点を目指す名馬へと成長する。
『プリン』
だが彼が探し求めていたものは、 競走馬の名誉でも栄光でもなかった。ちまちました素人ファンタジーが横行する日本の童話界へ、椋鳩十を愛する官能作家が、骨太のストーリーを引っ提げて殴り込みをかける。
日本動物児童文学賞・環境大臣賞を受賞。
『プリン』を読む

作 品 紹 介
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