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『人外境の花嫁』八.山奥の探索者(十一)

『人外境の花嫁』 

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八.山奥の探索者  (十一)

得体の知れぬ不安が月絵を覆った。

「天神会は凶暴な一面を隠している可能性がある」

横浜で降矢木が語った言葉が、今この巨大な要塞を前にして、急に現実味を帯びて月絵に襲いかかってきた。

もしここで天神会が牙を剥けば、歩いて逃げることはもちろん、助けを求める人すら見当たらないのだ。

その時、不意に天神会の正門が開いた。

するとその頑丈な城門から、一人また一人と、作務衣を着た男達がぞろぞろこちらへ向かってくる。

山奥に似つかわしくない若い男達だった。

皆二十代ぐらいだろうか、茶髪やロン毛の若者達で、渋谷駅前の交差点と錯覚するような光景である。

「おや、盛大なお迎えだな」

呑気に手を振る畠山のシャツを月絵が引っ張った。

月絵は若者達の態度に尋常ならざるものを感じた。

目線が定まらす、口を半開きにしてへらへら笑っている。

じっと立っていることができず、落ち着きなく無意味に手足を動かしている。

「畠山さん、ちょっと変よ。ここから逃げましょう」

「何を言っているの、月絵ちゃん。やっとここまで来たのに・・えっ」

さすがに鈍感な畠山も、若者達が持つ木刀や鉄パイプに気づいて口を噤んだ。

だがすでに月絵と畠山は、二十人ほどの若者に取り囲まれていた。

つづく…

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『人外境の花嫁』八.山奥の探索者(十二)

『人外境の花嫁』 

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八.山奥の探索者  (十二)

月絵は菜穂とその主人を慌てて捜した。

「長旅御苦労様だったわね」

あろうことか、菜穂とその猿面の主人は若者達の輪の中心にいた。

「ど、どうして、菜穂さん」

怯えた表情で月絵が尋ねると、菜穂はさも愉快そうに大きな笑い声をあげた。

「全くお気楽で呑気なお嬢様だね。この子猿とあたしは天神会の幹部さ。あんた達が箕面谷へ行くと聞いて、温泉宿で待ち伏せしていたんだよ」

「ま、待ち伏せ・・嘘よ、あの翠風楼で初めて会ったはずでしょう?」

動揺する月絵を菜穂は嘲笑った。

「あんた達、人吉に着いた時、警察署で箕面谷への生き方を確認していたわよね?」

「・・まさか、警察署が?」

「天神会を訪れようとするよそ者は全員チェックされているのさ。鉄道の売店、高速道路のサービスエリア、レンタカーの店員からバスの運転手に至るまで、人吉での行動はすべて監視されているってことさ」

天神会の組織は、全国の各都市に情報網を構築していると言う。

特にお膝元の人吉市では、警察や消防などの行政機関にも信者を潜り込ませているらしい。

月絵はあっと声を漏らした。

警察にまで浸透する天神会の組織力に、月絵はただ唖然とするしかなかった。

菜穂が手を上げた。

「雑誌の取材ぐらいなら許してあげたけど、横浜でさらわれた女性を取り返しに来たとなると、このまま帰すわけにはいかないわね」

すると若者達の輪が狭まり、車酔いの畠山はいとも簡単に捕らえられてしまった。

「あ、厭っ!」

そして月絵には、子猿と呼ばれる猿面の男が背後から抱きついて来た。

物凄い力である。

空手初段の月絵でも身動きできない。

「クックッ、これは思った通りの上玉だ。たっぷりと俺のチンポで仕込んでやるからな」

男はニヤッと笑うと、じゅるっと唾を呑み込んで舌舐めずりした。

つづく…

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『人外境の花嫁』八.山奥の探索者(十三)

『人外境の花嫁』 

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八.山奥の探索者  (十三)

天神会本部道場の門を潜ると、神社の参道を想わせる長い石畳が続き、正面に八角形の形をした建物の玄関が見えた。

後ろ手に手錠を掛けられた月絵と畠山は、菜穂と子猿にせっつかれながら歩いた。

「麻美さんはどこにいるの?」

「ふふ、あんたには関係ないことさ。他人のことより自分の心配をした方がいいと思うけど」

「私達をどうするつもりなんですか?」

「わからないわね・・でも生きてここから出られる可能性は、限りなくゼロに近いかもしれないねえ」

凄んだ菜穂の台詞に、畠山の表情が青く強張った。

「殺すってこと・・ですか?」

「さあね。あんた達の心掛け次第だね。まずは横浜でさらわれた女性を捜して、天神会の本部道場まで来られた理由を聞かせてもらわないとね」

怖気ずいた畠山が、早速菜穂のご機嫌を取ろうとした。

「そ、それはですね」

「畠山さんっ!」

慌てて月絵は言葉を遮り、軽率男の顔を思い切り睨みつけた。

つづく…

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『人外境の花嫁』八.山奥の探索者(十四)

『人外境の花嫁』 

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八.山奥の探索者 (十四)

尋常な集団ではない。

もし降矢木の名前を出せば、本気で殺しに行きかねないと月絵は恐れた。

(先生、ごめんなさい)

月絵は悪戯をして叱られた子供のような心境になった。

意地になって降矢木の制止を無視し、箕面谷へ来たのは月絵の自業自得である。

しかも畠山を巻き添えにし、降矢木にまで危険が及ぶとなれば、我が身を犠牲にしてでも防がなければならない。

月絵は菜穂に答えた。

「麻美さんを天神会が誘拐したと推理したのは私です。畠山さんは何も関係ありません。畠山さんだけでも、ここから帰してあげてくれませんか?」

畠山はぶるぶると顔を横に振った。

「月絵ちゃん、理由はどうあれ、君だけをここに残すわけには男としてできないよ」

「畠山さん・・」

「君の・・想いはわかっているつもりだ。そのためにも、僕はどんなことがあっても君を守らなければならない」

畠山は子猿に尻を蹴飛ばされながらも、真剣な表情で月絵に訴えた。

菜穂はふんと鼻で笑った。

「おやおや、心に沁み入る人情噺がこんなところで聞けるとはねえ。でも落語はここまでさ。あんた達二人はもちろん、他にも天神会を脅かすような人間がいるのなら、今すぐにでもこの世から抹殺してやるからさ」

「・・・・」

「ふふ、すぐに話したくなるさ。洗脳って言葉を知っているかしら。天神会では体覚醒と言うんだけど、この道場へ足を踏み入れて、
天神会に服従しなかった人間はいないのさ」

不気味に笑う菜穂に、月絵はぞっと背筋が冷たくなった。

つづく…

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『人外境の花嫁』八.山奥の探索者(十五)

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八.山奥の探索者 (十五)

本部道場の建物に入ると、そこは三階まで吹き抜けの広いエントランスだった。

正面を向いて、左右に石造りの幅広い階段が、壁に沿って二階と三階へ通じている。

聖堂を模したアーチ構造の窓から、南天の眩しい太陽が煌々と射し込んで来る。

だがどこにも人の姿はない。

白い壁に囲まれた空間の明るさと物音一つしない静寂が、却って月絵に白昼夢のような幻想感を覚えさせる。

月絵は小さく呟いた。

「誰もいない・・歓喜天浴油祈祷で幹部全員が集まっているはずなのに」

「若いわりに耳年増な女だね。幹部は夜の儀式に備えて、各々身を清めて個室での瞑想に入られているのさ」

「それなら・・麻美さんの後継儀式は今夜行われるんですね。乱裁道宗に会わせて。あ、痛いっ!」

菜穂は、後ろ手に戒められた月絵の腕を捩じり上げた。

「軽々しく教祖様の名前を口にするんじゃないよ。あんた達は余計なことを知り過ぎているようだね」

菜穂が目配せすると、子猿はジャケットから時計のような器具を取り出した。

「もう逃げられないぞ」

歯を剥き出して笑いながら、子猿はそれを月絵と畠山の左腕につけた。

「それは鍵がないと外せないGPSよ。あんた達がここから逃げ出しても、電波を頼りに山中で射殺できるんだからね」

世話を焼かせるんじゃないよと、菜穂は腹いせに畠山の尻を蹴飛ばした。

つづく…

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『人外境の花嫁』八.山奥の探索者(十六)

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八.山奥の探索者 (十六)

菜穂は続けた。

「いずれにしろお前達は、殺されるか、天神会の人間になるかの二者択一しかないのさ。まあ、御沙汰は教祖様のお考え次第だけど、この本部道場について教えておいてやるわ」

苦痛に歪んだ月絵の顔を楽しみながら、菜穂は深山に鎮座する建物の説明を始めた。

この本部道場は、天神会の祭事を取り仕切る大本山であり、全国に五十人あまりいる幹部のための修養施設である。

ここには、菜穂や子猿のように本部で仕える二十人の幹部の他、作務衣姿の直属修行者が三十人ほど暮らしている。

直属修行者とは、天神会本部を支える作業部隊で、事務職から料理人、システムエンジニアに至るまで、準幹部としての地位が与えられている。

彼等はここで修業を終えると、幹部に昇格して各地の支部へと配属されていく。

菜穂は月絵に言った。

「あんた達も五年ぐらい彼等のように修行したら、天神会の幹部として箕面谷から出られるようになるかもね」

「い、厭です。こんな暴力教団の信者になどなりません・・あっ、厭っ!」

「せいぜい今のうちにほざいておきなさい。ふふ、この体が心と裏腹に、天神会から離れられなくなるんだからね」

両手で月絵の乳房をぎゅっと鷲づかみにすると、菜穂は勝ち誇ったように話を続けた。

建物の一階は、天神会の本部執務室や大厨房、そして直属修行者達の居室スペースになっている。

そして二階は、修行に訪れた幹部達の宿泊エリアで、大食堂や温泉つき大浴場、ホテル並の個室が用意されている。

また菜穂や子猿など、本部に仕える幹部も普段は二階で暮らしている。

最上階の三階は、幹部だけが入室を許されるフロアで、天神会総本山の大聖天堂に充てられている。

そこには本尊の聖天像が設えており、教祖である乱裁道宗の居住区もあると言う。

つづく…

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『人外境の花嫁』八.山奥の探索者(十七)

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八.山奥の探索者 (十七)

月絵は菜穂の話をうわの空で聞いていた。

(ああ、どうしたらいいのかしら・・)

既に菜穂は、月絵と畠山が仲間になったかの如く、天神会入会のオリエンテーションに熱が入っている。

確かに人数からすれば圧倒的に不利な状況であり、このまま道場に留め置かれれば、精神的にも支障を来たす可能性が高い。

体覚醒とは何なのか?

子猿と呼ばれる男が語った卑猥な言葉から考えれば、おそらくセックスによる服従のようなものなのだろう。

昔、降矢木が話していたことがある。

人間には、脳内モルヒネと呼ばれるβ―エンドルフィンという物質があり、エクスタシーなどの際に脳内で分泌され、多幸感や鎮痛作用をもたらすらしい。

セックスに依存性があるのは、脳内モルヒネの作用によるものだと降矢木は言っていた。

確かにこの頑強な建物に閉じ込められ、日夜男に犯されながら信仰を耳元で囁かれれば、如何なる賢人であろうと、狂気に逆らうことができなくなるのかもしれない。

エントランスを進んで、菜穂は一階中央にある自動扉を開けた。

建物の奥へ一直線に廊下が続いている。

「廊下の左側が天神会本部の執務室、右側が宿泊施設の厨房やリネン室。真っ直ぐ行った突き当たりが、直属修行者の居室スペースになっているのよ」

八角形をした建物の半径ぐらい廊下を進むと、正面に重々しい鉄の扉が現れた。

つづく…

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『人外境の花嫁』八.山奥の探索者(十八)

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八.山奥の探索者 (十八)

関係者以外立入禁止。

赤字で書かれた扉のセキュリティを解除した菜穂は、本部の直属修行者達の居室スペースへ足を踏み入れた。

「あっ!」

思わず月絵は声を上げて畠山の顔を見た。畠山も目を見開いたまま凍りついている。

そこは巨大なホールになっていた。

広さは学校の体育館ほどあるだろうか、窓のない赤い壁と天井、そして床にも赤いカーペットが敷き詰められている。

赤一色の空間。

壁際にはスティール製の二段ベッドがずらりと並べられ、ホールの中央右側には五十席近くのテーブルと椅子、そして左側は何も置かれていないスペースになっている。

菜穂は驚く二人を見ながら言った。

「ここで修行者が共同生活をしているの。ご覧の通り、老若男女の区別なく、トイレ以外にプライバシーはないのよ」

「こんなことって・・」

月絵は絶句して、慌ててホールから目を逸らした。

修行者と呼ばれる者達は皆全裸だった。

両脚を開いて陰部を露出したまま食事をしている男もいれば、床に胡坐をかいて乳房を揺らして談笑に耽る女達もいる。

それはまるで、幼い頃、養父に連れられて行った銭湯の光景だった。

それだけではない。

血が滴ったような赤いカーペットの上で、三人の女が複数の男達と絡み合っていた。

「ああっ、いい」

男に犯されている女達の喘ぎ声が、赤いホール全体に響き渡っているのだった。

つづく…

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『人外境の花嫁』八.山奥の探索者(十九)

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八.山奥の探索者 (十九)

この世の光景とは思えなかった。

男と女の秘め事が、白昼堂々、しかも仲間達の前で堂々と営まれているのだ。

一人はまだ二十代前半だろうか、キャバクラで働いていそうな茶髪の女である。

「ああっ、とろけちゃう」

四つん這いになって上半身を弓なりに反らし、背後から中年男に尻を抱えられていた。

脇でじっと見ていた若い男が、すでにそり立った男根を、うっとりした女の口許へ捩じり込んでいく。

また一人の女はもう三十代半ばぐらいか、むっちりとした小太りな体が艶めかしい。

「んぐっ、んぐぅ・・おいひい、大きなチンポがおいひいよぉ」

両脚をV字に開いて男を受け入れながら、顔の左右から差し出された若い男の男根二本を交互に頬張っている。

もう一人の女は、おそらく五十路に近い熟女で、細いフレームの眼鏡をかけた、インテリ女教師然とした顔立ちをしている。

「いいっ、たまらないわぁ・・お願い、硬いチンポでお尻の穴をもっと突いてぇ!」

女はその容貌からは想像できない隠語を連呼し、仰向けに寝た若い男に跨り、千切れんばかりに垂れた乳房を揺らしている。

月絵は唖然と立ち尽くすしかなかった。

人前で性行為に耽ること自体があり得ないのに、もっと不気味なのは、それを平然と周囲の者が受け入れていることだった。

性行為に麻痺しているのか、女達の喘ぎ声など気にせず、読書に集中したり会話に花を咲かせたりしている修行者が多いのだ。

まるで食事かスポーツでもするかのように、セックスが羞恥も遠慮もない日常生活と認められているようだった。

つづく…

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『人外境の花嫁』八.山奥の探索者(二十)

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八.山奥の探索者 (二十)

月絵は顔を背けた。

「・・穢らわしい!」

だが月絵は菜穂に髪をつかまれ、絡み合う男と女の痴態へ顔を向けさせられた。

「よく見るのよ。この天神会では全てを乱裁様が司られているの。己のものなど何一つない。財産も肉体も、そして命ですら、乱裁様お一人のために捧げなければならない」

「・・・・」

「そして乱裁様は、自分のものを全て平等に分け与えられるの。つまり天神会に仕える者は、全て乱裁様の所有物であり、全て乱裁様から平等に与えられているのよ」

菜穂はそう耳元で囁きながら月絵を背後から羽交い絞めにした。

「こんなの宗教でも何でもないわ。ただの変態よ、変態の集まりだわ」

「聞きなさい、小娘。私達は乱裁様と言う神の下で自由でいられるの。煩わしい『私』などない。全ては乱裁様のものであり、天神会全員のものであるのよ。だからここでは、好きな時に女を抱くこともできれば、性欲のままに男をくわえることも許されているの」

菜穂はそう言うと、若い修行者の男を手招きした。

「さあ、私のオメコを舐めなさい」

菜穂はスカートを捲ってショーツを足首まで下ろすと、立ったまま陰部を男の前に突き付けた。

「仰せの通りに」

まだ子供の面影を残す若者が、菜穂の足許に跪き、顔を上げて濃い陰毛の奥へ口唇を近づけた。

「ああ、もっと舌先を堅くして・・そうよ、オメコを掻き混ぜるように舐めなさい」

くちゅくちゅと音を立てて、若い男は仁王立ちした菜穂の陰部を舐り始めた。

つづく…

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プロフィール

紅殻格子 

Author:紅殻格子 
紅殻格子は、別名で雑誌等に官能小説を発表する作家です。

表のメディアで満たせない性の妄想を描くためブログ開設

繊細な人間描写で綴る芳醇な官能世界をご堪能ください。

ご挨拶
「妄想の座敷牢に」お越しくださいまして ありがとうございます。 ブログ内は性的描写が多く 含まれております。 不快と思われる方、 18歳未満の方の閲覧は お断りさせていただきます。               
児童文学 『プリン』
  
『プリン』を読む
臆病で甘えん坊だった仔馬は、サラブレッドの頂点を目指す名馬へと成長する。
『プリン』
だが彼が探し求めていたものは、 競走馬の名誉でも栄光でもなかった。ちまちました素人ファンタジーが横行する日本の童話界へ、椋鳩十を愛する官能作家が、骨太のストーリーを引っ提げて殴り込みをかける。
日本動物児童文学賞・環境大臣賞を受賞。
『プリン』を読む

作 品 紹 介
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