『人外境の花嫁』八.山奥の探索者(十三)
『人外境の花嫁』
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八.山奥の探索者 (十三)
天神会本部道場の門を潜ると、神社の参道を想わせる長い石畳が続き、正面に八角形の形をした建物の玄関が見えた。
後ろ手に手錠を掛けられた月絵と畠山は、菜穂と子猿にせっつかれながら歩いた。
「麻美さんはどこにいるの?」
「ふふ、あんたには関係ないことさ。他人のことより自分の心配をした方がいいと思うけど」
「私達をどうするつもりなんですか?」
「わからないわね・・でも生きてここから出られる可能性は、限りなくゼロに近いかもしれないねえ」
凄んだ菜穂の台詞に、畠山の表情が青く強張った。
「殺すってこと・・ですか?」
「さあね。あんた達の心掛け次第だね。まずは横浜でさらわれた女性を捜して、天神会の本部道場まで来られた理由を聞かせてもらわないとね」
怖気ずいた畠山が、早速菜穂のご機嫌を取ろうとした。
「そ、それはですね」
「畠山さんっ!」
慌てて月絵は言葉を遮り、軽率男の顔を思い切り睨みつけた。
つづく…
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紅殻格子の日記は「黄昏時、西の紅色空に浮かぶ三日月」に記載しています。
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「麻美さんはどこにいるの?」
「ふふ、あんたには関係ないことさ。他人のことより自分の心配をした方がいいと思うけど」
「私達をどうするつもりなんですか?」
「わからないわね・・でも生きてここから出られる可能性は、限りなくゼロに近いかもしれないねえ」
凄んだ菜穂の台詞に、畠山の表情が青く強張った。
「殺すってこと・・ですか?」
「さあね。あんた達の心掛け次第だね。まずは横浜でさらわれた女性を捜して、天神会の本部道場まで来られた理由を聞かせてもらわないとね」
怖気ずいた畠山が、早速菜穂のご機嫌を取ろうとした。
「そ、それはですね」
「畠山さんっ!」
慌てて月絵は言葉を遮り、軽率男の顔を思い切り睨みつけた。
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