『真夜中のセールストーク』 第十一章・・・(紅殻格子)
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『真夜中のセールストーク』
11・
夜十時、本牧。
埠頭を照らすオレンジ色の明かりが、曇った夜空を赤々と燃え上がらせている。密集した家々の喧騒
も、ようやく収まろうとする時間を迎えていた。
車から下りた美帆は、人気のない職員通用門から、一人みなと総合病院へと足を踏み入れた。
病院は眠らない。
診察室がある一階では、救急患者を受け入れるため、当直の医師や職員が忙しく働いていた。
そして三階から五階に至る病棟では、入院患者を見守るため、ナースステーションの明かりが煌々と灯されているに違いない。
美帆は改めて医療現場の厳しさを実感しながら、手術室や検査室がある二階へと階段を上がった。
人影のない二階のフロアは、照明が消されてがらんと静まり返っていた。
コツコツとヒールの音を冷たく響かせながら、美帆は仄暗い廊下を歩いた。
春先とは言え、病院特有のひんやりした冷気が、美帆の体にまとわりついて離れようとしない。
廊下の正面に副院長室が見えた。
(とうとう来てしまった)
美帆は足を止めてぎゅっと口唇を噛んだ。
神聖且つ慈愛溢れる病院の中で、そこだけがどろりと澱んだ妖しい闇のように思えた。
昼、美帆は金原に面会を申し入れたのだった。
もちろん苦悩した末の決断だった。ノルマを達成するためには、やはり金原を落とすしか方法がなかった。
会社でのキャリアと健嗣との生活を守るために、美帆は女のプライドを捨てる道を選んだ。
ほんの束の間、蚊にでも刺されたと思えばいいのだ。それさえ我慢すれば、人生の歯車は再び順調に回り始めるに違いない。
美帆は懸命にそう自分へ言い聞かせた。
つづく・・・
・・・・・・ お知らせ ・・・・・
『色褪せぬ薔薇』携帯小説サイトにて配信中です。
『色褪せぬ薔薇』 作品紹介・・・・(電子書籍「遊スタ」より引用)
※ 来年60歳になる秀明は住宅用建材メーカーの重役で、25年前は仙台支社にて営業をしていた。単身赴任で仙台にやってきた秀明は、やがて同僚の葉子と社内不倫の関係を持つようになり、夜毎、互いに体を貪り合い、熱い情事を繰り返した。 だが、秀明が東京の本社へと戻ったことをきっかけに、ふたりは別れ離れになってしまう。 久しぶりに、仙台を訪れた秀明は、彼女に会うことにするが、そこで部下から知らされた葉子の衝撃的な事実とは?
愛に包まれた感動のエピローグに乞うご期待!※
『閲覧方法』
♪NEW♪
「色褪せぬ薔薇」新たな携帯電子書店▼禁断愛▲ ヒミツ文庫でも配信になりました。
▼禁断愛▲ ヒミツ文庫こちらの電子書店は、女が感じる官能エロス満載です。
「色褪せぬ薔薇」 只今、トップ記事にて掲載されています(*^_^*)
「どこでも読書」
「どこでも読書」TOP上段にあります総合検索にて「小説」→ジャンル「ハードロマン」↓「色褪せぬ薔薇」と検索いただくか?もしくは著者名にて「降矢木士朗」(ふりやぎしろう)と検索いただければご覧頂けます。
電子書籍「遊スタ」←携帯電話でご覧頂いている方は、そのままクリックでお入りいだだけます。
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お手数ですが携帯電話にて「遊スタ」→カテゴリ「官能小説」→「色褪せぬ薔薇」と検索してください。
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美帆は足を止めてぎゅっと口唇を噛んだ。
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昼、美帆は金原に面会を申し入れたのだった。
もちろん苦悩した末の決断だった。ノルマを達成するためには、やはり金原を落とすしか方法がなかった。
会社でのキャリアと健嗣との生活を守るために、美帆は女のプライドを捨てる道を選んだ。
ほんの束の間、蚊にでも刺されたと思えばいいのだ。それさえ我慢すれば、人生の歯車は再び順調に回り始めるに違いない。
美帆は懸命にそう自分へ言い聞かせた。
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※ 来年60歳になる秀明は住宅用建材メーカーの重役で、25年前は仙台支社にて営業をしていた。単身赴任で仙台にやってきた秀明は、やがて同僚の葉子と社内不倫の関係を持つようになり、夜毎、互いに体を貪り合い、熱い情事を繰り返した。 だが、秀明が東京の本社へと戻ったことをきっかけに、ふたりは別れ離れになってしまう。 久しぶりに、仙台を訪れた秀明は、彼女に会うことにするが、そこで部下から知らされた葉子の衝撃的な事実とは?
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