『真夜中のセールストーク』 第十九章・・・(紅殻格子)
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『真夜中のセールストーク』
19・
その時、突然白衣の医師が廊下の陰から現れた。
皮膚科の荻原だった。
「やあ、結城さん・・・・え? ええっ!」
荻原は全裸の美帆に気づいて素っ頓狂な声を出した。
「と、とにかくこっちへ」
おろおろしながらも荻原は、白衣を脱いで美帆を覆うと、一階の隅にある皮膚科の診察室へ連れて行った。
急患が来ることもない皮膚科の診察室は、看護婦の姿もなく、ポツンと取り残されたように暗く静まり返っていた。
呆然と立ち尽くす美帆に、荻原は優しく問いかけた。
「もう大丈夫ですよ。一体何があったんですか?」
「先生!」
美帆は荻原の胸に顔を押し当てて泣きじゃくった。
「お、落ち着いて、結城さん」
恐る恐る荻原は、胸で震える美帆の両肩へ手を置いた。
泣きながら美帆は、金原に犯されそうになった経緯を説明した。
たどたどしい美帆の話を、荻原は労わるように何度も頷きながら聞いてくれた。
「可哀想に・・金原副院長の悪い噂は本当だったのか。人の弱みにつけ込む卑怯なやつは許せない」
荻原はぎゅっと拳を握り締めた。
「結城さん、ここで服を着てしばらく待っていて下さい」
「・・せ、先生?」
「僕は今から副院長を殴りに行きます。こう見えても、若い頃は通信教育で空手を習ったことがあるんです」
「や、やめて下さい。そんなことしたら、先生も病院にいられなくなってしまいます」
「いや、結城さんに悪さをするやつは許せない」
「だめです。先生、私が愚かだったんです。身から出た錆なんです。私が、私がもっとしっかりしていれば・・」
美帆は涙ぐんだ。
「過ちを犯さない人間などいませんよ。SAファーマのノルマは非情です。無理をし過ぎています。外見は強気に見せているけど、本当の結城さんは臆病で弱い女性なんでしょう」
「・・どうして?」
「将棋を指したらわかりますよ。結城さんの将棋は守りの将棋です。誰かに守られていないと、あなたはすぐに壊れてしまうほど弱い女性です?」
つづく・・・
・・・・・・ お知らせ ・・・・・
『色褪せぬ薔薇』携帯小説サイトにて配信中です。
『色褪せぬ薔薇』 作品紹介・・・・(電子書籍「遊スタ」より引用)
※ 来年60歳になる秀明は住宅用建材メーカーの重役で、25年前は仙台支社にて営業をしていた。単身赴任で仙台にやってきた秀明は、やがて同僚の葉子と社内不倫の関係を持つようになり、夜毎、互いに体を貪り合い、熱い情事を繰り返した。 だが、秀明が東京の本社へと戻ったことをきっかけに、ふたりは別れ離れになってしまう。 久しぶりに、仙台を訪れた秀明は、彼女に会うことにするが、そこで部下から知らされた葉子の衝撃的な事実とは?
愛に包まれた感動のエピローグに乞うご期待!※
『閲覧方法』
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お手数ですが携帯電話にて「遊スタ」→カテゴリ「官能小説」→「色褪せぬ薔薇」と検索してください。
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「・・どうして?」
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