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『独りぼっちの部屋』 ・・・第二十一章

『独りぼっちの部屋』
  第二十一章
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怯む心を隆正は鬼にした。
このまま時間を先延ばしにしても、いたずらにお互いの悲劇を大きくするだけだ。

「だから・・」

隆正は離婚と言う言葉を切り出そうとしたが、その重みに堪えかねて一度深く息を吸い込んだ。
その会話が途切れた刹那、場違いな人妻の喘ぎ声が隣室から聞こえてきた。

「・・ああっ、ユウ君ったら・・ダメ、ダメよお・・お隣は奥さんが田舎から出て来ているの・・」

「・・それならご主人がもっと興奮するように、いつもより激しい声を盗み聞きさせてあげないと・・」

「・・ああん、指で掻き回さないで・・でも奥さん、私をご主人の浮気相手だと勘違いして、すごい夫婦喧嘩になっちゃったのよ・・」

「それならなおさらだよ・・いつもより激しく喘いで、ご主人の身の潔白を証明してあげないと・・」

隣室の深刻な事態を知らない大学生は、面白半分に人妻の劣情を煽り立てた。
隆正は困惑して頭を掻いた。

「ま、まったく非常識な連中だな・・こっちはうるさくて迷惑しているのに・・」

性に積極的ではない小枝子の手前、隆正は苦虫を潰したような表情をつくった。
予告通り、隣室の情事はいつもより激しかった。

「い、いやっ、ご主人一人でも恥ずかしいのに・・同性の奥さんにまで聞かれるなんて・・ああっ・・」

「ふ~ん、でもいつもより、オマンコがグチョグチョに濡れているけどなあ・・」

「ああっ、変な気持ちになっちゃうの・・感じちゃうの・・あぐぅ、お願い、早くその大きなオチンチンを頂戴・・」

先ほどまで涙ぐんでいた小枝子も、いたたまれずに顔を赤らめて俯いている。
隣室の勝手な盛り上がりで、すっかり別れ話を切り出す雰囲気は霧消していた。
隆正は団扇を手にすると、わざと大きな素振りで扇いだ。
つづく… 
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『独りぼっちの部屋』 ・・・第二十二章

『独りぼっちの部屋』
  第二十二章 
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ふわっと小枝子の髪が揺れた。
隆正は立ち上がった。

「とりあえず外へ出て続きを話そうか」

そう誘ってみたが、小枝子はじっと畳に座ったまま動こうとしない。

「どうした?」

「・・こ、この部屋が本当のあなたなら、私も今日からここで一緒に暮らします」

「えっ・・しかし君には古河家が・・」

「家を出ます・・あなたがそんなに苦しんでいるなんて知らなかったから・・」

そう涙声で呟くと、小枝子は口唇をぎゅっと噛んだ。

「それはダメだ。君にこの部屋は相応しくない・・僕達は最初から住む世界が違っていたんだ」

「ううん、あなたを古河家に居づらくさせたのは、私が妻として失格だったからよ・・好みの女になれなかったから・・隣の女の声にあなたを寝盗られるなんて・・」

俯いた小枝子の瞳から、ぽたりと膝の上に涙が落ちた。

「抱いてくれないのが・・どれほど悔しくて、情けなくて、つらかったか・・」

「そ、それは僕が・・」

「嘘よ。私の体に魅力がないからでしょう?」

「ち、違う。それは僕のトラウマが・・子供の頃に聞いてしまった・・は、母の・・」

隆正は脱力して膝から崩れ落ちると、声を搾り出すように、隠し続けてきた母の不貞について訥々と語り始めた。
がらんとした部屋を沈黙が支配した。

隣の部屋から聞こえる人妻の喘ぎ声だけが、打ちひしがれた隆正を土足で踏み躙っていく。
不意に小枝子が立ち上がった。

「・・あなた、私だって、お母様と一緒よ」

泣いて鼻を赤くした小枝子は、着ている薄紫色のワンピースを足元へ落とした。
つづく… 
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『独りぼっちの部屋』・・・第二十三章

『独りぼっちの部屋』
  第二十三章
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隆正は目を見張った。
薄茶けた部屋に、真っ白い肌をした女神が立った。

「さ、小枝子・・」

呆けたように妻の名を呼ぶ隆正へ、小枝子は翡翠色の下着さえも脱ぎ捨てた。
弾み出た乳房がゼリーのように震えた。

すでに薄桃色の乳暈は粟立ち、その頂で乳首が尖っている。
すらりと伸びた両脚のつけ根には、整えられた漆黒の翳りが逆立っている。
その美しい肢体を隠そうともせず、小枝子は膝立ちする隆正の前に立ちはだかった。

「触って」

「・・えっ?」

唖然とする隆正の手を取って、大胆にも小枝子は翳りの奥へと導いた。
すでにそこは熱い淫蜜が滴らんばかりに濡れていた。

「こ、こんなに・・?」

「ずっと、ずっと我慢してきたの・・あなたに嫌われたくなかったから・・」

「き、嫌われるって?」

「覚えている? 結婚する前、あなたは淫らな女が嫌いだって怒ったように言ったの・・」

忘れるはずがなかった。
女性不信に陥っていた隆正は、小枝子に母の過ちを繰り返させたくなかったのだ。
小枝子は隆正の手を振り解くと、畳の上に座って上半身を後ろへ反らせた。

「だから抱かれても感じないように・・淫らに濡れたりしないように・・でも、見て・・これが本当の私・・」

放心状態の隆正を前で、まるでストリップ嬢が客へ開帳するように、小枝子はゆっくりと両脚をM字に開いた。
淡い翳りの下で、光沢を帯びた妖しい秘唇が綻び、薄桃色の花芯が生々しく覗いている。

「私は淫らな女・・抱いてくれない夜は、こうして独りで慰めていたの・・」

細く長い指が、翳りを潜って秘唇の合わせ目を舐った。
荒々しい指の動きに、ピンクパールのような肉芽が見え隠れする。

「・・あっ、ああっ・・」
つづく… 
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『独りぼっちの部屋』 ・・・第二十四章

『独りぼっちの部屋』
  第二十四章
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突き出した腰が前後に揺れ、真っ白い内腿が時折ヒクヒクと痙攣している。
眼前で自慰に耽る小枝子を隆正は瞬きもせず見守った。

「・・さ、小枝子」

淫らな悪魔は小枝子にも宿っていた。
母や隣室の人妻と同様に、セレブで気高いはずの小枝子も、獣のように男を求めるただの女だったのだ。
堪らず隆正は、衣服を脱ぎ捨てて小枝子を畳に押し倒した。

「う、嬉しい・・本当の私を抱いて・・」

「ああ、僕は何て勘違いを・・」

隆正は小高い乳房へ顔を埋め、ぎゅっと粟立った乳首を強く噛んだ。

「ああっ、気持ちいい・・も、もっと・・」

モデルにも劣らない小枝子の乳房が醜く歪む。
だが噛まれて形の崩れた乳房が、小枝子への遠慮を消し去り、新たな隆正の劣情をそそった。
隆正は小枝子の両脚を開いて体を割り込ませた。

「き、来て・・」

髪を振り乱した小枝子は、覆い被さる隆正に手脚を絡めてきた。
顔を赤く上気させ、口を半開きにして呼吸を荒げている。

端正で知的な小枝子の顔が、エサを前にしたひもじい雌豚のように見えた。
堪らず隆正が腰を沈めると、ぬるっと小枝子の陰部が肉茎を受け入れた。

「あああっ!」

小枝子は、全身を弓なりに反らして断末魔の絶叫を放った。

「しっ、声が大きい」

隆正は慌てて口を塞ごうとした。
隣の部屋どころか、商店街にまで届きそうな咆哮だった。
だがその掌に小枝子は軽く噛みついた。

「ああっ、聞こえてもいいの。ううん、聞かせてやるの」

「き、聞かせるって・・?」

「これが私なの・・本当の私だってことを・・」

「さ、小枝子・・」

「お、お願い・・もっと激しくオマンコを突いて・・あなたのオチンチンで私を犯して!」
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『独りぼっちの部屋』・・・最終章

『独りぼっちの部屋』
  最終章
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隠れていたふしだらな悪魔が、小枝子の口を借りてその本性を露にした。
そして隆正を挑発するように、小枝子は自分から激しく腰をくねらせる。
隆正は魅入られたように、小枝子の陰部にいきり立った肉茎を突き立てた。

「あっ、あっ、気持ちいいっ!」

隆正にしがみついて、小枝子は狂ったように顔を左右に振った。
瞳は吊り上って三白眼となり、口許からはだらしなく唾液を垂らしている。

(これが小枝子か・・)

悪魔に憑依された小枝子を怯えながらも、下腹部の漲りは決して萎えようとはしなかった。
千切れるほどに揺れている乳房。
汗で密着する肌と肌。
濡れた花唇を蹂躙し続ける肉茎。
隆正の背中に回した小枝子の指が、爪先を立てて肉を抉り取っていく。

「うぐぐぅぅ・・め、捲れ返っちゃう・・あああぁぁ・・いくぅ、いっちゃう・・あ、あなた、私を離さないで!」

小枝子は首をぐんと背後に反らせると、下腹部をぴくっぴくっと何度か痙攣させ、死後硬直のように肢体を強張らせた。
逝った小枝子を見送った隆正は、避妊具もつけず、離すまいと締めつける秘奥へと射精した。

「女・・か」

そう最後に呻くと、隆正は小枝子の体にぐったりと覆い被さった。
荒い呼吸だけが部屋に木霊している。
もう隣の嬌声も聞こえない。

二人きりの部屋。
隆正は小枝子の乳房に顔を埋めて小さく何度も独り頷いた。

「自分の居場所・・」

やっと見つけることができたのかもしれない。
小枝子の淫らな悪魔こそが、隆正が心憩える終の棲み家だった。
帰ろう。
もうこの部屋はいらない。
髪を振り乱して気を失いかけている小枝子へ、隆正は軽く口唇を合わせた。
――閉幕――
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プロフィール

紅殻格子 

Author:紅殻格子 
紅殻格子は、別名で雑誌等に官能小説を発表する作家です。

表のメディアで満たせない性の妄想を描くためブログ開設

繊細な人間描写で綴る芳醇な官能世界をご堪能ください。

ご挨拶
「妄想の座敷牢に」お越しくださいまして ありがとうございます。 ブログ内は性的描写が多く 含まれております。 不快と思われる方、 18歳未満の方の閲覧は お断りさせていただきます。               
児童文学 『プリン』
  
『プリン』を読む
臆病で甘えん坊だった仔馬は、サラブレッドの頂点を目指す名馬へと成長する。
『プリン』
だが彼が探し求めていたものは、 競走馬の名誉でも栄光でもなかった。ちまちました素人ファンタジーが横行する日本の童話界へ、椋鳩十を愛する官能作家が、骨太のストーリーを引っ提げて殴り込みをかける。
日本動物児童文学賞・環境大臣賞を受賞。
『プリン』を読む

作 品 紹 介
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