『あやかしの肌』・・・第二十四章
『あやかしの肌』
第二十四章
ネット小説ランキング>【R18官能部門】>あやかしの肌
辰二は盛吉の話に耳を疑った。
田舎の親戚連中は、父は山の切り立った崖から滑落死したと聞いていた。
若い頃は狩猟が趣味だった父なので、辰二は疑う気など当時から微塵も抱かなかった。
「う、嘘だ」
「崖から落ちたのは本当だ。お前には隠していたが、後から遺書が見つかったんだよ」
「・・・・」
「お前がまっとうなら話すつもりもなかったが、父親と同じ末路を歩かせるわけにはいかない。もう一度だけ冷静になって考え直せ」
父と又従兄弟に当たる盛吉は、幼い辰二を残して家を出た母のことから話し始めた。
年号が昭和に変わった頃。
辰二の生家は、信州の山奥にある集落で、代々村役人を務める名家だった。
東京で学生生活を送っていた父は、カフェの女給だった母を見染めて田舎へ連れて帰った。
当時モガと呼ばれた洋装の母を見て、親族は大反対したものの、父の熱意に押されて結婚を許した。
やがて夫婦は男児二人に恵まれた。
だが母は山に囲まれた平凡な田舎暮らしに馴染めなかった。
子供が乳離れすると、母は生来の奔放な性格を持て余した。
モダンな洋装で村を歩く母に、男達は好奇の視線を注いだ。
そして山村では滅多に見られない真っ白い肌に、淫らな妄想を掻き立てられた。
しばらくすると奇妙な噂が広まった。
村を訪れる博労が、深夜村外れのお堂で裸弁天を見たと言う。
真っ白な肌に月の光を映した裸弁天に、五六人の男達が次々に絡みついていく。
その肌に触れただけで、何度でも男達は欲情して精を吸い取られたと博労は語った。
つづく・・・
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「う、嘘だ」
「崖から落ちたのは本当だ。お前には隠していたが、後から遺書が見つかったんだよ」
「・・・・」
「お前がまっとうなら話すつもりもなかったが、父親と同じ末路を歩かせるわけにはいかない。もう一度だけ冷静になって考え直せ」
父と又従兄弟に当たる盛吉は、幼い辰二を残して家を出た母のことから話し始めた。
年号が昭和に変わった頃。
辰二の生家は、信州の山奥にある集落で、代々村役人を務める名家だった。
東京で学生生活を送っていた父は、カフェの女給だった母を見染めて田舎へ連れて帰った。
当時モガと呼ばれた洋装の母を見て、親族は大反対したものの、父の熱意に押されて結婚を許した。
やがて夫婦は男児二人に恵まれた。
だが母は山に囲まれた平凡な田舎暮らしに馴染めなかった。
子供が乳離れすると、母は生来の奔放な性格を持て余した。
モダンな洋装で村を歩く母に、男達は好奇の視線を注いだ。
そして山村では滅多に見られない真っ白い肌に、淫らな妄想を掻き立てられた。
しばらくすると奇妙な噂が広まった。
村を訪れる博労が、深夜村外れのお堂で裸弁天を見たと言う。
真っ白な肌に月の光を映した裸弁天に、五六人の男達が次々に絡みついていく。
その肌に触れただけで、何度でも男達は欲情して精を吸い取られたと博労は語った。
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