『風媒花』・・・第四章
『風 媒 花』
第四章
知彦の脳裏に白い熟女の体が浮かんだ。
(あの日、清子と別れてから・・)
清子には大切な夫婦の記念日も、知彦にとっては全く異なる意味を持っていた。
忌まわしくも甘美な一夜。
あの夜の秘め事は、妻の清子はもちろん、気の知れた友人にも語ることなく、四半世紀以上も心の奥底に封じ込めてきた。
ふと知彦は胸騒ぎを覚えた。
(・・まさか)
あり得ないと高を括りながらも、知彦はあの夜の密事に一抹の杞憂を感じた。
すると夏の雷雲のように、恐るべき不安がむくむくと知彦の心に湧き上ってきた。
三十二年前の会津。
知彦は窓の外に広がる中華街の夜景に目を遣りながら、あの日に出くわした不思議な出来事を思い返していた。
つづく・・・
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(あの日、清子と別れてから・・)
清子には大切な夫婦の記念日も、知彦にとっては全く異なる意味を持っていた。
忌まわしくも甘美な一夜。
あの夜の秘め事は、妻の清子はもちろん、気の知れた友人にも語ることなく、四半世紀以上も心の奥底に封じ込めてきた。
ふと知彦は胸騒ぎを覚えた。
(・・まさか)
あり得ないと高を括りながらも、知彦はあの夜の密事に一抹の杞憂を感じた。
すると夏の雷雲のように、恐るべき不安がむくむくと知彦の心に湧き上ってきた。
三十二年前の会津。
知彦は窓の外に広がる中華街の夜景に目を遣りながら、あの日に出くわした不思議な出来事を思い返していた。
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