『遠距離夫婦』・・・第二十四章
『遠距離夫婦』
※心も体も冷え切ってしまった夫婦。
そんな結婚生活にピリオドを打てとばかりに、夫は会社の転勤で単身赴任生活へ。
愛人か妻か・・・ぽっかりと夫の心に空いた隙間を埋めるのは?
第二十四章
人一倍甘えたがりな清美は、洋和が生まれた時、本当に自分が母親になれるかどうか不安だったと言う。
頼りの和久は当時仕事が忙しく、夜泣きする洋和を抱えて育児ノイローゼになりかけたらしい。
そこで清美は母親として自立できるように、人頼りに甘えてしまう性格を変えようと決意した。
たとえ夫の和久であっても一線を引き、何ごとも人に頼らず、全て自分で解決できるように努力した。
和久は清美の背中を掌で撫でた。
「ノイローゼになりかけたなんて知らなかったよ・・それで急に冷たい素振りを見せるようになったのか」
「ごめんなさい。でもそこまでしないと、母親になり切る自信がなかったの」
「それでセックスも拒んだわけか」
「そ、それは違う・・別に拒んだわけじゃ・・」
清美は震えるような小声で話を続けた。
母親になる決意をした清美が恐れたのは、セックスの悦楽だった。
一度身悶えるほどの悦びが体を駆け抜ければ、また淫らで自堕落な寄生虫女へと逆戻りしてしまう気がしたからだ。
清美は和久に抱かれても懸命に悦びを抑えるようになった。
そんな態度に和久が落胆するのはわかっていた。
だが体を求められる夜が減る不安に苛まれながらも、不器用な清美は、母と女の役割を昼と夜とで入れ替える芸当などできなかった。
つづく・・・
『妄想の囲炉裏端・・・紅殻格子呟き日記』
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頼りの和久は当時仕事が忙しく、夜泣きする洋和を抱えて育児ノイローゼになりかけたらしい。
そこで清美は母親として自立できるように、人頼りに甘えてしまう性格を変えようと決意した。
たとえ夫の和久であっても一線を引き、何ごとも人に頼らず、全て自分で解決できるように努力した。
和久は清美の背中を掌で撫でた。
「ノイローゼになりかけたなんて知らなかったよ・・それで急に冷たい素振りを見せるようになったのか」
「ごめんなさい。でもそこまでしないと、母親になり切る自信がなかったの」
「それでセックスも拒んだわけか」
「そ、それは違う・・別に拒んだわけじゃ・・」
清美は震えるような小声で話を続けた。
母親になる決意をした清美が恐れたのは、セックスの悦楽だった。
一度身悶えるほどの悦びが体を駆け抜ければ、また淫らで自堕落な寄生虫女へと逆戻りしてしまう気がしたからだ。
清美は和久に抱かれても懸命に悦びを抑えるようになった。
そんな態度に和久が落胆するのはわかっていた。
だが体を求められる夜が減る不安に苛まれながらも、不器用な清美は、母と女の役割を昼と夜とで入れ替える芸当などできなかった。
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