『愛憎の流砂』・・・第二十章
『愛憎の流砂』
※ 男の愛撫にうねる白い肌・・・
愛人に溺れる母を恨み呪う少女・・・
やがて大人になった少女は、思いもよらぬ運命に手繰られていく。
第二十章
むくれる青砥に美幸は聞き返した。
「大事な取引先の部長さんですよ。あの時、私が若い娘のように悲鳴でも上げればよかったんですか?」
「い、いや、そうは言っていないけど・・もう少し厭な顔をしたっていいだろう。それなのに、顔を真っ赤にして嬉しそうだったじゃないか・・」
青砥は口を尖らせてもごもごと文句を言った。
武田信玄が聞いて呆れる。
荒くれ男達を束ねる親分の青砥が、美幸の前では駄々をこねる子供になっていた。
学歴・会社・役職――男はプライドを保つために心を武装している。
鎧ばかりが重くなって、博物館の置物のように、中身が空洞の男を美幸はたくさん見てきた。
だが青砥は、一切の飾りもなく、ただあるがままに生身を美幸に曝してくる。
(まったくこの人は・・でもどこか惹かれてしまうのよね)
心の中で苦笑しながらも、美幸は胸の鼓動が高鳴るのを感じていた。
美幸は悪戯っぽい目で青砥の顔を覗き込んだ。
「まさか、社長も私のお尻を触りたかったんですか?」
「ば、馬鹿な・・ちょっと悔しかっただけだ。俺より先にあんな狒々爺に触られるなんて・・くそっ」
玩具を取られた子供のように、地団太を踏んで青砥は癇癪を起こした。
「あらあら、大人のくせに・・でも部長に触られる前に、私のお尻を触っておきたかったんですね」
「いや、あの、そ、それは・・」
慌てふためく青砥は、二日酔いの顔をさらに赤くした。
美幸は動揺する青砥の隣に立ってお尻を突き出した。
「いいですよ、触っても・・」
ソファであんぐりと口を開いた青砥の前で、美幸は小さく左右にお尻を振ってみせた。
つづく・・・
※ お知らせ ※
2月22日発売の月刊文芸誌『祥伝社・小説NON3月号』に紅殻格子作「あやかしの肌」が掲載されました。
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(まったくこの人は・・でもどこか惹かれてしまうのよね)
心の中で苦笑しながらも、美幸は胸の鼓動が高鳴るのを感じていた。
美幸は悪戯っぽい目で青砥の顔を覗き込んだ。
「まさか、社長も私のお尻を触りたかったんですか?」
「ば、馬鹿な・・ちょっと悔しかっただけだ。俺より先にあんな狒々爺に触られるなんて・・くそっ」
玩具を取られた子供のように、地団太を踏んで青砥は癇癪を起こした。
「あらあら、大人のくせに・・でも部長に触られる前に、私のお尻を触っておきたかったんですね」
「いや、あの、そ、それは・・」
慌てふためく青砥は、二日酔いの顔をさらに赤くした。
美幸は動揺する青砥の隣に立ってお尻を突き出した。
「いいですよ、触っても・・」
ソファであんぐりと口を開いた青砥の前で、美幸は小さく左右にお尻を振ってみせた。
つづく・・・
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