紅殻島(べんがらじま)・・・第二十八章
★★お知らせ★★
新作『不如帰~永遠の嘘』が携帯小説サイトにて配信になりました。
♪携帯小説サイト配信情報はこちら♪
※ 小説を読まれる方へ・・・
更新記事は新着順に表示されますので小説を
最初からお読みになりたい方は、カテゴリー(各小説)から
選択していただければ第一章からお読みいただけます。
『 紅 殻 島 』
二十八
だが雛子は、英生への愛情が深まるにつれて、その願いを叶えてやりたいと思うようになった。
雛子は、英生の前で何人もの男達に抱かれた。
英生は見知らぬ男達に犯される雛子をじっと見守っていた。
初めて経験する性の深淵だった。
男に体を犯されながら、雛子は英生の視線で絶頂へ昇華させられた。
「もっと観てっ!」
犯している男など雛子には見えなかった。
雛子と交わっているのは、間違いなく背後で観ている英生だった。
体を犯している男達は、英生が持参した大人の玩具と変わらなかった。
男を帰した後、英生は激しく雛子を抱いてくれた。
見知らぬ男に抱かれた時間の何倍をも、英生は雛子をまた一から愛してくれたのだった。
確かに異常な光景かもしれない。
だが雛子にとっても、他の男に抱かれるのは前戯だった。
温もった心も体を最後に征服してくれるのは、英生を置いて他にいなかった。
雛子の部屋は物音ひとつなく静まり返った。
顔面が硬直した伊勢は、ぶるぶると体を震わせた。
「ま、まさか・・」
「伊勢さんに抱かれているところを、あの人はクローゼットの中から覗いていたのよ」
つづく・・・
『不如帰~永遠の嘘』『色褪せぬ薔薇』 携帯小説サイト配信情報
[妄想の囲炉裏端]~掲示板入り口~