紅殻島(べんがらじま)・・・(第九章)
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『 紅 殻 島 』
九
無論、エリートの妻になれる立場ではなかった。
愛人でもいい。彼の性欲を満たすだけの女でもいいと雛子は願った。
ところが英生はあっさりと言って退けた。
「雛、俺と結婚するか?」
「ど、どうして・・からかわないでよ。私みたいな女は、誰が見たってあなたには不釣合いじゃない」
「馬鹿だな、見栄えで結婚なんかするかよ。二人が良ければそれでいいじゃないか」
「でも、でも・・」
雛子は初めて過去を後悔した。
勲章だった男の数が、本当に愛した男の前で重々しい足枷になっていた。
英生は笑った。
「エリートを馬鹿にするな。嘘や冗談で人生を選ぶかよ。たぶん雛でなければ・・俺は幸せになれないんだ」
英生は雛子を抱き寄せてまた乳房を弄び始めた。
「ああ・・」
雛子は英生にしがみついた。
どんな苦難が待ち受けていようが、英生と二人なら、雛子は一生随っていきたいと心に誓うのだった。
つづく・・・
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