『人妻捕獲倶楽部』・・・(第八章)
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『人妻捕獲倶楽部』
八
来年、圭祐は息子の祐司に有名私立中学を受験させるつもりでいた。
祐司は宏美に似て頭のいい子で、圭祐もその将来に期待をかけていた。
(宏美を妻に選んで正解だった)
圭祐はつくづくそう思った。
小太りで背が低く、地味な顔立ちをした宏美は、
確かに女としては、美貌を誇る留美の足元にも及ばない。
だが家庭と子供を託するには、申し分のない妻であり母であった。
天は二物を与えず――それが圭祐第二の女性観だった。
結婚当初から圭祐は、宏美に女であることを期待してはいなかった。
何故なら、宏美は良妻賢母であればいいのであって、
逆に男心をも蕩かす艶やかな女になられたら困るのからだ。
聖女と淫女が対極の位置にあるとすれば、
相反する理想を一人の女に求めること自体が間違いなのだ。
家庭と子供は宏美に任せ、性欲の捌け口は留美のような女を外につくればいい。
だから宏美とは、年一回あるかないか、気が向いた時にしかセックスしない。
幸い宏美自身も、性は不感症に近いのか、積極的に圭祐を求めようともしなかった。
圭祐はふっと冷笑した。
この分業制こそが、満ち足りた男の人生を送る秘訣なのだ。
昔から富と権力を持つ男は、本妻の他に妾を囲っていたではないか。
複数の女を、その利用価値によって使い分けることこそが、
男の欲望を最大限に叶える手立てに他ならない。
(だから愛と言う女の護身術に騙されてはいけないんだ)
男の欲望を萎びさせ、家畜化させる美名が愛なのだ。
愛という言葉で男は拘束され、
欠陥だらけの女一人で満足するように強いられているのだ。
圭祐は世の男達の愚かさを嘆くと、留美に替わる女を頭の中で物色し始めた。
つづく・・・
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