「肉形見」第七章・・・(紅殻格子)
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「肉形見」
七.
翌朝、武彦は兄の墓参りに出かけた。
墓は山の中腹にあり、急な坂道を登らなくてはならない。
「武彦さん、滑るから気をつけて」
ふくらはぎまで埋もれる雪に足を捕られながら、
武彦は懸命に由紀の後ろを追った。
しかし都会暮らしが長いせいか、雪道歩きの感が戻らず思うように進まない。
由紀は女だてらにすいすいと登り、急な坂道では手を貸してくれた。
泰治が由紀を付き添いに寄越した理由がやっとわかった。
杉木立に囲われた墓所は一面雪に覆われ、
墓石はこんもり小さな雪帽子を被っていた。
ただ平尾家の墓だけはきれいに雪が掃われている。
きっと由紀が毎日のように墓参りしているからだろう。
武彦は墓前で手を合わせた。
(兄さん・・・)
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