『人外境の花嫁』三.青楼街の偏執狂(九)
『人外境の花嫁』
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三.青楼街の偏執狂 (九)
降矢木は呆れた表情で畠山を見た。
「原稿はメールで送ると何度も言っているじゃないか」
「いや、でも・・お会いして原稿を頂くのが編集者の務めと心得ておりまして・・」
畠山の目が泳ぐのを降矢木は見逃さなかった。
「ふん、それは嘘だな。君は月絵君を口説くのが目当てなんだろう?」
「め、めっ、滅相もない」
ちらちらと秋月の顔を横目で見ながら、畠山は頬が千切れんばかりに首を横に振った。
くだらんと独り呟いた降矢木は、顔面蒼白の畠山を無視して、ガラス戸を開けたまま再び秋月と話し始めた。
月絵は聴き耳をたてた。
どうやら秋月は、新しい形態の風俗店を模索しているらしい。
「しかし降矢木君、私も長いこと風俗に係わってきたが、新しい風俗のジャンルが本当にあるものかね?」
「もちろんです。これだけ世の中に性の情報が氾濫すると、ただ女性を抱くだけでは客も満足しません。アダルトビデオにしても、あれだけのジャンルが存在しているじゃないですか。だから肉欲の満足にプラスアルファして、異質な世界観をつけ足してやる必要があります」
「まあそうだが、SMやコスプレ、それに熟女を扱った風俗・・どれも出尽くした感じがするけどね」
秋月は降矢木の真意がわからず首をひねった。
「ふふ、残っていますよ。男の性欲を刺激して止まない新しい風俗ジャンルが・・」
「ほう、それは?」
「乱交です」
降矢木はそう断言すると、がさがさと周囲に積まれた本を探し始めた。
つづく…
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降矢木は呆れた表情で畠山を見た。
「原稿はメールで送ると何度も言っているじゃないか」
「いや、でも・・お会いして原稿を頂くのが編集者の務めと心得ておりまして・・」
畠山の目が泳ぐのを降矢木は見逃さなかった。
「ふん、それは嘘だな。君は月絵君を口説くのが目当てなんだろう?」
「め、めっ、滅相もない」
ちらちらと秋月の顔を横目で見ながら、畠山は頬が千切れんばかりに首を横に振った。
くだらんと独り呟いた降矢木は、顔面蒼白の畠山を無視して、ガラス戸を開けたまま再び秋月と話し始めた。
月絵は聴き耳をたてた。
どうやら秋月は、新しい形態の風俗店を模索しているらしい。
「しかし降矢木君、私も長いこと風俗に係わってきたが、新しい風俗のジャンルが本当にあるものかね?」
「もちろんです。これだけ世の中に性の情報が氾濫すると、ただ女性を抱くだけでは客も満足しません。アダルトビデオにしても、あれだけのジャンルが存在しているじゃないですか。だから肉欲の満足にプラスアルファして、異質な世界観をつけ足してやる必要があります」
「まあそうだが、SMやコスプレ、それに熟女を扱った風俗・・どれも出尽くした感じがするけどね」
秋月は降矢木の真意がわからず首をひねった。
「ふふ、残っていますよ。男の性欲を刺激して止まない新しい風俗ジャンルが・・」
「ほう、それは?」
「乱交です」
降矢木はそう断言すると、がさがさと周囲に積まれた本を探し始めた。
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