『姦 計』 第五章
『姦 計』
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(五)
ベッドの上では、綾子が悩ましげに身をよじっていた。
「あなた、ぼんやりしないで早く…」
綾子は長い脚をしなやかに宙へ伸ばした。
黒のミニスリップが捲り上げり、真っ白な太腿が露になった。
そして既にショーツをつけていないヒップが、スリップの裾から半分ほど覗いている。
片倉はアルコールで緩慢になった体と、大出世を目前にして落ち着かない神経に鞭打って、ベッドの上に這い上がった。
(全く自分勝手な女だ)
片倉は性欲を丸出しにした自分の妻に、冷徹な視線を降らせた。
しかしベッドで女王気取りの綾子の前では、表向き従順な奴隷を装わなければならない。
仰向けに寝る綾子の黒いミニスリップを脱がせ、その全身を軽く掌で撫でた。
高級エステに通っているからか、三十二歳とは思えない瑞々しい肌だ。
「あなた、早く」
妻の催促に応じて、片倉はその型崩れしていない乳房に口唇を這わせた。
ゆっくりと隆起の周囲を掌で包むように揉みながら、敏感な乳首を舌先で刺激する。
「あん、もう少し強く吸って」
マッサージ師に銘ずるような口調で、綾子は夫に注文を出した。
片倉は唯々諾々と妻の命令に従うしかなかった。
「あ、はあぁ…」
綾子は感じてきたのか、頻りに太腿をもじもじと擦り合わせ始めた。
片倉は精密な機械のように、綾子の興奮の度合いを分析して、ゆっくりと綾子の両脚を開いた。
「そう、そこを舐めて…」
片倉が淡い恥毛に覆われたクレパスを指で押し開くと、既にねっとりと淫蜜が溢れた妖花が現れた。
「は、早く…」
体を捩るたび淫らに歪む濃桃色の花弁が、獲物を誘き寄せる食虫植物のように、男の愛撫を強要する。
片倉は綾子の脚の間に蹲り、ゆっくりと花芯に舌先を滑らせ、そこから尖った蕾に向けて舐め上げた。
「ああ、いいわ。それがいいの…」
妖花を舐める舌の動きに合わせて、綾子は腰を小刻みに動かし始めた。
白い内腿がふるふると揺れ、硬く突起した乳首を頂いた乳房もゆさゆさと揺れている。
「ねえ、そろそろきて」
綾子は仰向けのまま、片倉を迎え入れるよう、長い両脚を折り曲げて腰を浮かした。
だが内心、片倉は焦っていた。
勃起しないのだ。
いくら自分でしごいてみても、ピクリとも反応してくれない。
しかもここ数夜、綾子を前にして、肝心な段になると決まって同じ症状に襲われている。
「ねえ、早く入れてよ」
綾子の声が一層厳しい命令口調になった。
「悪い。疲れているみたいだ」
片倉は綾子と目を合わさずに、小声で呟いた。
喘いでいた綾子は、その夫の言葉に興ざめしたような表情を見せた。
「またダメなの?こんなにセクシーな格好しても立たないの?」
「済まん…」
「謝って済む問題じゃないわ。あなたはもう私に愛情を感じていなのね」
「いや、そういうことでは…」
「もういい、あなたがその気なら私にも考えがあるわ。女に恥をかかせるなんて最低」
綾子は黒いミニスリップを手に取ると、全裸のまま寝室を飛び出して行った。
つづく…
皆様から頂くが小説を書く原動力です
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ベッドの上では、綾子が悩ましげに身をよじっていた。
「あなた、ぼんやりしないで早く…」
綾子は長い脚をしなやかに宙へ伸ばした。
黒のミニスリップが捲り上げり、真っ白な太腿が露になった。
そして既にショーツをつけていないヒップが、スリップの裾から半分ほど覗いている。
片倉はアルコールで緩慢になった体と、大出世を目前にして落ち着かない神経に鞭打って、ベッドの上に這い上がった。
(全く自分勝手な女だ)
片倉は性欲を丸出しにした自分の妻に、冷徹な視線を降らせた。
しかしベッドで女王気取りの綾子の前では、表向き従順な奴隷を装わなければならない。
仰向けに寝る綾子の黒いミニスリップを脱がせ、その全身を軽く掌で撫でた。
高級エステに通っているからか、三十二歳とは思えない瑞々しい肌だ。
「あなた、早く」
妻の催促に応じて、片倉はその型崩れしていない乳房に口唇を這わせた。
ゆっくりと隆起の周囲を掌で包むように揉みながら、敏感な乳首を舌先で刺激する。
「あん、もう少し強く吸って」
マッサージ師に銘ずるような口調で、綾子は夫に注文を出した。
片倉は唯々諾々と妻の命令に従うしかなかった。
「あ、はあぁ…」
綾子は感じてきたのか、頻りに太腿をもじもじと擦り合わせ始めた。
片倉は精密な機械のように、綾子の興奮の度合いを分析して、ゆっくりと綾子の両脚を開いた。
「そう、そこを舐めて…」
片倉が淡い恥毛に覆われたクレパスを指で押し開くと、既にねっとりと淫蜜が溢れた妖花が現れた。
「は、早く…」
体を捩るたび淫らに歪む濃桃色の花弁が、獲物を誘き寄せる食虫植物のように、男の愛撫を強要する。
片倉は綾子の脚の間に蹲り、ゆっくりと花芯に舌先を滑らせ、そこから尖った蕾に向けて舐め上げた。
「ああ、いいわ。それがいいの…」
妖花を舐める舌の動きに合わせて、綾子は腰を小刻みに動かし始めた。
白い内腿がふるふると揺れ、硬く突起した乳首を頂いた乳房もゆさゆさと揺れている。
「ねえ、そろそろきて」
綾子は仰向けのまま、片倉を迎え入れるよう、長い両脚を折り曲げて腰を浮かした。
だが内心、片倉は焦っていた。
勃起しないのだ。
いくら自分でしごいてみても、ピクリとも反応してくれない。
しかもここ数夜、綾子を前にして、肝心な段になると決まって同じ症状に襲われている。
「ねえ、早く入れてよ」
綾子の声が一層厳しい命令口調になった。
「悪い。疲れているみたいだ」
片倉は綾子と目を合わさずに、小声で呟いた。
喘いでいた綾子は、その夫の言葉に興ざめしたような表情を見せた。
「またダメなの?こんなにセクシーな格好しても立たないの?」
「済まん…」
「謝って済む問題じゃないわ。あなたはもう私に愛情を感じていなのね」
「いや、そういうことでは…」
「もういい、あなたがその気なら私にも考えがあるわ。女に恥をかかせるなんて最低」
綾子は黒いミニスリップを手に取ると、全裸のまま寝室を飛び出して行った。
つづく…
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