『マネキン妻の懊悩』(十八)
『マネキン妻の懊悩』(十八)
「妄想の囲炉裏端」紅殻格子の呟き入口
FC2 R18官能小説
十八
山田に促されて美咲はカウンターに腰かけた。先ほど挨拶したママが、カウンターの中から水割りを出してくれた。
「先生、今日は綺麗な方をお連れなのね」
「まだ初心者だから、お手柔らかに頼むよ」
四十代半ばぐらいのママは、山田と美咲に向かってグラスを掲げた。
その姿を見て、美咲は思わず息を飲んだ。
「う、うそ・・」
赤いレース地のベビードールから、豊満な熟女の裸身が透けて見えている。
むろん下着などつけておらず、垂れ気味の大きな乳房と、むっちりした下腹部に貼りつく陰毛が、誰憚ることもなく晒されていた。
どぎまぎしながら美咲は、山田のシャツの裾を引っ張った。
だが山田は、美咲の惑いを無視するように、カウンター席の奥を指差した。
そこには、初老の男性が二人、グラスを手に談笑していた。
ところが二人とも、何故かカウンターに背を向けて座り、ずっと後ろのボックス席を覗き込んでいる。
「ほう、今夜もなかなかいい声出すね」
「彼は若いけどテクニックがあるんだよ」
二人が見つめる奥のボックス席へ美咲も目を凝らした。
「・・・・」
美咲は驚きのあまり声を失った。
今までBGMに掻き消されて気づかなかったが、耳を澄ますと、ボックスの中から艶かしい女の喘ぎ声が聞こえてくる。
「ああっ、もっと激しく突いて・・気持ちいいのよ・・」
腰ほどの高さがある長ソファの背から、宙に浮いた女の足首が覗いている。
その白い足首は、リズムを刻むように前後に揺れ、時折その爪先がぎゅっと反り返る。
美咲の動揺はピークに達していた。
「せ、先生・・ここは?」
「ん、知らないの? ハプニング・バーだよ」
山田は水割りを傾けながら店の説明を始めた。
つづく…
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「先生、今日は綺麗な方をお連れなのね」
「まだ初心者だから、お手柔らかに頼むよ」
四十代半ばぐらいのママは、山田と美咲に向かってグラスを掲げた。
その姿を見て、美咲は思わず息を飲んだ。
「う、うそ・・」
赤いレース地のベビードールから、豊満な熟女の裸身が透けて見えている。
むろん下着などつけておらず、垂れ気味の大きな乳房と、むっちりした下腹部に貼りつく陰毛が、誰憚ることもなく晒されていた。
どぎまぎしながら美咲は、山田のシャツの裾を引っ張った。
だが山田は、美咲の惑いを無視するように、カウンター席の奥を指差した。
そこには、初老の男性が二人、グラスを手に談笑していた。
ところが二人とも、何故かカウンターに背を向けて座り、ずっと後ろのボックス席を覗き込んでいる。
「ほう、今夜もなかなかいい声出すね」
「彼は若いけどテクニックがあるんだよ」
二人が見つめる奥のボックス席へ美咲も目を凝らした。
「・・・・」
美咲は驚きのあまり声を失った。
今までBGMに掻き消されて気づかなかったが、耳を澄ますと、ボックスの中から艶かしい女の喘ぎ声が聞こえてくる。
「ああっ、もっと激しく突いて・・気持ちいいのよ・・」
腰ほどの高さがある長ソファの背から、宙に浮いた女の足首が覗いている。
その白い足首は、リズムを刻むように前後に揺れ、時折その爪先がぎゅっと反り返る。
美咲の動揺はピークに達していた。
「せ、先生・・ここは?」
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