『パート妻の純情』(十七)
『パート妻の純情』(十七)
「妄想の囲炉裏端」紅殻格子の呟き入口
FC2 R18官能小説
元々浩平に期待をかけていたらしい青木部長は、その成長ぶりに目を細めてご機嫌だった。
そして内々の話だがと前置きして、もう一二年受注センターで勉強したら、本社業務部へ異動させると約束した。
彩子は浩平に男の逞しさを感じた。
巣立っていく若鳥を見つめる母鳥のような心境だった。
逞しく浩平が成長するのは嬉しい反面、彩子の母性は、いつまでも巣から飛び立たないで欲しいと願っていた。
(もっと甘えて欲しいの)
彩子は浩平とグラスを傾けながらも、下腹部の奥で疼いて止まぬ切なさに、ただ悶々とするばかりだった。
夜十一時。
ラウンジを後にした彩子と浩平は、エレベーターに乗って部屋のある階へと戻った。
彩子はかなり酔っていた。
浩平への想いが錯綜し、カクテルグラスを無理に重ねた報いだった。
エレベーターを先に降りようとして、彩子は深い絨毯に足をとられてよろけた。
「大丈夫ですか? 柴崎さん」
浩平が背後から彩子の腰に手を回して体を支えた。
「あ・・」
彩子は小さく声を漏らした。
腰に巻きついた浩平の手の感触が、酔った彩子をいっそううろたえさせる。
「部屋まで送りますよ」
「え、でも・・どうしよう・・すごく酔っちゃって・・」
浩平に抱きかかえられながら、ホテルの長い廊下を彩子は夢うつつで部屋へ向かった。
つづく…
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彩子は浩平に男の逞しさを感じた。
巣立っていく若鳥を見つめる母鳥のような心境だった。
逞しく浩平が成長するのは嬉しい反面、彩子の母性は、いつまでも巣から飛び立たないで欲しいと願っていた。
(もっと甘えて欲しいの)
彩子は浩平とグラスを傾けながらも、下腹部の奥で疼いて止まぬ切なさに、ただ悶々とするばかりだった。
夜十一時。
ラウンジを後にした彩子と浩平は、エレベーターに乗って部屋のある階へと戻った。
彩子はかなり酔っていた。
浩平への想いが錯綜し、カクテルグラスを無理に重ねた報いだった。
エレベーターを先に降りようとして、彩子は深い絨毯に足をとられてよろけた。
「大丈夫ですか? 柴崎さん」
浩平が背後から彩子の腰に手を回して体を支えた。
「あ・・」
彩子は小さく声を漏らした。
腰に巻きついた浩平の手の感触が、酔った彩子をいっそううろたえさせる。
「部屋まで送りますよ」
「え、でも・・どうしよう・・すごく酔っちゃって・・」
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