『パート妻の純情』(十六)
『パート妻の純情』(十六)
「妄想の囲炉裏端」紅殻格子の呟き入口
FC2 R18官能小説
東京は新宿歌舞伎町。
週末金曜日の夜とあって、大都会の不夜城は行き交う人と車で溢れていた。
欲望を掻き立てる原色のネオンが、まるで誘蛾灯のように、目の眩んだ男達を次々と惹き寄せていく。
それは剥き出しの淫欲と金欲が、街の至るところで渦巻いているようなにも見えた。
彩子は、そんな下界の鳥瞰を、浩平とホテル最上階のラウンジから眺めていた。
「乾杯」
仄暗い照明の下で、浩平が差し出したスコッチのロックグラスに、彩子は色鮮やかなカクテルグラスを合わせた。
青木業務部長との会食を終え、宿泊するホテルに入った彩子は、仕事が成功した祝杯をと浩平に誘われたのだった。
「でも良かったわ。ヘッドセットを買うことに青木部長が快諾してくれて」
「柴崎さんが応援してくれたおかげです」
「ううん、浅沼君が立派に青木部長を説得したからよ。私も一緒に聞いていて惚れ惚れしちゃったわ」
酔っているせいもあるだろうが、真向かいに座った浩平を意識した彩子は、普段より饒舌にならざるを得なかった。
浩平の提案は受け入れられた。
だがその結果より彩子が驚いたのは、いつもは甘えん坊で頼りない浩平が、タフでしたたかな一面を見せたことだった。
浩平は自分の意見を情熱込めてアピールし、部長からの質問にも的確且つ冷静に答えた。
しかも言葉巧みに、上司達の無能さを印象づけるのも忘れなかった。
つづく…
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それは剥き出しの淫欲と金欲が、街の至るところで渦巻いているようなにも見えた。
彩子は、そんな下界の鳥瞰を、浩平とホテル最上階のラウンジから眺めていた。
「乾杯」
仄暗い照明の下で、浩平が差し出したスコッチのロックグラスに、彩子は色鮮やかなカクテルグラスを合わせた。
青木業務部長との会食を終え、宿泊するホテルに入った彩子は、仕事が成功した祝杯をと浩平に誘われたのだった。
「でも良かったわ。ヘッドセットを買うことに青木部長が快諾してくれて」
「柴崎さんが応援してくれたおかげです」
「ううん、浅沼君が立派に青木部長を説得したからよ。私も一緒に聞いていて惚れ惚れしちゃったわ」
酔っているせいもあるだろうが、真向かいに座った浩平を意識した彩子は、普段より饒舌にならざるを得なかった。
浩平の提案は受け入れられた。
だがその結果より彩子が驚いたのは、いつもは甘えん坊で頼りない浩平が、タフでしたたかな一面を見せたことだった。
浩平は自分の意見を情熱込めてアピールし、部長からの質問にも的確且つ冷静に答えた。
しかも言葉巧みに、上司達の無能さを印象づけるのも忘れなかった。
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