『パート妻の純情』(十四)
『パート妻の純情』(十四)
「妄想の囲炉裏端」紅殻格子の呟き入口
FC2 R18官能小説
浩平は小躍りして喜んだ。
そんな浩平の姿を見て、彩子も心浮き立たずにはいられなかった。
(浩平君と東京へ行ける)
勿論、仕事であることはわかっている。
それでも周りに屯する娘達ではなく、こんなおばさんを頼りにしてくれるのが嬉しかった。
そして僅かな時間だが、アイドルの浩平を独り占めできる優越感が胸に湧いた。
彩子は懸命に喜びを押し殺して尋ねた。
「それで東京へはいつ?」
「来週の金曜日です。面談する青木業務部長にアポイントを取っています」
「金曜日ね、青木業務部長さんと会うの」
彩子は青木部長と聞いて気が楽になった。
受注センターは業務部の管轄化にある。
そのトップに立つ青木部長は、年に一二度、本社から受注センターへ視察に来る。
今年の夏に来た時には、パート社員達の慰労会を開いてくれた。
しかし青木部長は五十代半ばで、若い女の子達と話が噛み合わず、彩子がずっとお相手役を務めさせられたのだった。
「ええ、でもそれが、夜食事でもしながら話を聞こうと言われて・・ですから柴崎さんには東京に一泊して戴かないとだめなんです」
「え? 日帰りじゃないの?」
「はい」
初めて彩子の脳裏に夫の国夫と息子の明夫の顔が過ぎった。
「泊まりは難しいでしょうか?」
浩平は心配げな顔で彩子を見つめた。
(仕事だから仕方ないわ・・べ、別に浩平君と不倫するわけでもないし・・え?)
つづく…
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浩平は小躍りして喜んだ。
そんな浩平の姿を見て、彩子も心浮き立たずにはいられなかった。
(浩平君と東京へ行ける)
勿論、仕事であることはわかっている。
それでも周りに屯する娘達ではなく、こんなおばさんを頼りにしてくれるのが嬉しかった。
そして僅かな時間だが、アイドルの浩平を独り占めできる優越感が胸に湧いた。
彩子は懸命に喜びを押し殺して尋ねた。
「それで東京へはいつ?」
「来週の金曜日です。面談する青木業務部長にアポイントを取っています」
「金曜日ね、青木業務部長さんと会うの」
彩子は青木部長と聞いて気が楽になった。
受注センターは業務部の管轄化にある。
そのトップに立つ青木部長は、年に一二度、本社から受注センターへ視察に来る。
今年の夏に来た時には、パート社員達の慰労会を開いてくれた。
しかし青木部長は五十代半ばで、若い女の子達と話が噛み合わず、彩子がずっとお相手役を務めさせられたのだった。
「ええ、でもそれが、夜食事でもしながら話を聞こうと言われて・・ですから柴崎さんには東京に一泊して戴かないとだめなんです」
「え? 日帰りじゃないの?」
「はい」
初めて彩子の脳裏に夫の国夫と息子の明夫の顔が過ぎった。
「泊まりは難しいでしょうか?」
浩平は心配げな顔で彩子を見つめた。
(仕事だから仕方ないわ・・べ、別に浩平君と不倫するわけでもないし・・え?)
つづく…
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