『パート妻の純情』(九)
『パート妻の純情』(九)
「妄想の囲炉裏端」紅殻格子の呟き入口
FC2 R18官能小説
浩平は彩子に泣きそうな顔で話した。
「じ、実は・・僕が処理を間違えて、午前中入力してもらったデータの半分ぐらいを消してしまったんです」
「ええっ?」
彩子は思わず大きな声を出した。
代理店からの注文データは、今日中に商品の運送業者へ送らなければ、明日の出荷に間に合わなくなる。
そうなれば全国で欠品が発生し、東京飲料の信用はがた落ちになってしまう。
浩平はがっくりと項垂れた。
「済みません・・僕、どうしたらいいかわからなくて・・」
「・・・・」
そう言われて彩子は口を噤んだ。
彩子は一介のパート社員に過ぎない。
会社の重大なミスについて対応を問われても、適切な答えを見出せる自信がなかった。
「浅沼君、上司のセンター長と課長の二人は何て言っているの?」
「自分の失敗は自分で何とかしろと」
「まあ、無責任な」
彩子はかっと怒りに全身が熱くなった。
日頃からパート社員に対して傲慢な態度で接する二人に、彩子は不満と反感を抱いていた。
個人的な恨みもある。
エロオヤジよろしく、若い女性パートには鼻の下を伸ばす二人だが、オバサンの彩子には優しい言葉ひとつかけもしないのだ。
つづく…
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「じ、実は・・僕が処理を間違えて、午前中入力してもらったデータの半分ぐらいを消してしまったんです」
「ええっ?」
彩子は思わず大きな声を出した。
代理店からの注文データは、今日中に商品の運送業者へ送らなければ、明日の出荷に間に合わなくなる。
そうなれば全国で欠品が発生し、東京飲料の信用はがた落ちになってしまう。
浩平はがっくりと項垂れた。
「済みません・・僕、どうしたらいいかわからなくて・・」
「・・・・」
そう言われて彩子は口を噤んだ。
彩子は一介のパート社員に過ぎない。
会社の重大なミスについて対応を問われても、適切な答えを見出せる自信がなかった。
「浅沼君、上司のセンター長と課長の二人は何て言っているの?」
「自分の失敗は自分で何とかしろと」
「まあ、無責任な」
彩子はかっと怒りに全身が熱くなった。
日頃からパート社員に対して傲慢な態度で接する二人に、彩子は不満と反感を抱いていた。
個人的な恨みもある。
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