『風媒花』・・・第十八章
『風 媒 花』
第十八章
やがてその悦楽の粒子は、肉茎の先に集まって昇華しようとしていた。
「・・も、もう・・」
「ダ、ダメよ。まだ出しちゃダメ」
美幸は慌てて肉茎を口から離した。
そして悪戯っ子を戒めるように、猛ったままの肉茎を指先でピンと弾いた。
浴場を出た美幸は、知彦の体をタオルで拭きながら何度も口唇を重ねてきた。
「一旦部屋へ戻りましょう。あまり長い時間二人でいると、主人が焼きもちを焼くかもしれないから」
よほど知彦は理由を聞こうかとも思った。
だがそれを口にしたら、目の前にいる美幸が消えてしまうような気がした。
(一夜の夢なら・・)
知彦はそう心を決めた。
清子の顔が瞼を過ぎったが、今は美幸の体に思いを遂げることが最優先だった。
二人が部屋へ戻ると、さっきまで飲んでいた和室で、酔いつぶれた一馬が高鼾をかいていた。
「寝ちゃったみたいね」
「ええ・・」
子供のような無邪気な一馬の寝顔に、知彦は心の痛みを覚えた。
「ベッドへ行きましょうか?」
「・・しかし」
「いいのよ。一度寝ちゃったら、主人は地震があっても起きないから」
罪悪感が微塵もなさそうな美幸は、一馬が寝ている和室の照明を消して襖を閉めると、知彦をベッドがある洋室へ誘った。
つづく・・・
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やがてその悦楽の粒子は、肉茎の先に集まって昇華しようとしていた。
「・・も、もう・・」
「ダ、ダメよ。まだ出しちゃダメ」
美幸は慌てて肉茎を口から離した。
そして悪戯っ子を戒めるように、猛ったままの肉茎を指先でピンと弾いた。
浴場を出た美幸は、知彦の体をタオルで拭きながら何度も口唇を重ねてきた。
「一旦部屋へ戻りましょう。あまり長い時間二人でいると、主人が焼きもちを焼くかもしれないから」
よほど知彦は理由を聞こうかとも思った。
だがそれを口にしたら、目の前にいる美幸が消えてしまうような気がした。
(一夜の夢なら・・)
知彦はそう心を決めた。
清子の顔が瞼を過ぎったが、今は美幸の体に思いを遂げることが最優先だった。
二人が部屋へ戻ると、さっきまで飲んでいた和室で、酔いつぶれた一馬が高鼾をかいていた。
「寝ちゃったみたいね」
「ええ・・」
子供のような無邪気な一馬の寝顔に、知彦は心の痛みを覚えた。
「ベッドへ行きましょうか?」
「・・しかし」
「いいのよ。一度寝ちゃったら、主人は地震があっても起きないから」
罪悪感が微塵もなさそうな美幸は、一馬が寝ている和室の照明を消して襖を閉めると、知彦をベッドがある洋室へ誘った。
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