『遠距離夫婦』・・・第十一章
『遠距離夫婦』
※心も体も冷え切ってしまった夫婦。
そんな結婚生活にピリオドを打てとばかりに、夫は会社の転勤で単身赴任生活へ。
愛人か妻か・・・ぽっかりと夫の心に空いた隙間を埋めるのは?
第十一章
(聖母に男は要らない)
飲んで午前様になろうが、休日ゴルフ三昧しようが、清美は何も文句を言わなくなった。
今夜もスーツに染みついた美穂の香水に気づいているはずだ。
だが嫉妬すらしない。
確かに男としては極楽だが、夫としてはその存在を無視されているようなものだった。
それは性生活にも如実に現れていた。
美穂ほどではないが、恋人時代の清美は和久に抱かれて淫らに身悶えた。
だが母になった清美は、セックスしてもほとんど感じないのか、すっかり女の淫らさを失ってしまった。
何度抱いても寝ているだけの清美に、和久も徐々にセックスする意欲を削がれていった。
男は母親に欲情できない。
ここ数年は夫婦の性交渉は絶え、典型的なセックスレスに陥っていた。
和久は、隣の和室でアイロンがけする清美に声をかけた。
「先に寝る」
「ええ、単身赴任しても家のことは心配しなくていいわよ。しっかり仕事に専念してね」
清美は不愉快なほど明るく言った。
「・・ああ」
人の気も知らないでと思わず怒鳴りたくなったが、我慢して和久は寝室のある二階へ続く階段を上がった。
つづく・・・
『妄想の囲炉裏端・・・紅殻格子呟き日記』
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(聖母に男は要らない)
飲んで午前様になろうが、休日ゴルフ三昧しようが、清美は何も文句を言わなくなった。
今夜もスーツに染みついた美穂の香水に気づいているはずだ。
だが嫉妬すらしない。
確かに男としては極楽だが、夫としてはその存在を無視されているようなものだった。
それは性生活にも如実に現れていた。
美穂ほどではないが、恋人時代の清美は和久に抱かれて淫らに身悶えた。
だが母になった清美は、セックスしてもほとんど感じないのか、すっかり女の淫らさを失ってしまった。
何度抱いても寝ているだけの清美に、和久も徐々にセックスする意欲を削がれていった。
男は母親に欲情できない。
ここ数年は夫婦の性交渉は絶え、典型的なセックスレスに陥っていた。
和久は、隣の和室でアイロンがけする清美に声をかけた。
「先に寝る」
「ええ、単身赴任しても家のことは心配しなくていいわよ。しっかり仕事に専念してね」
清美は不愉快なほど明るく言った。
「・・ああ」
人の気も知らないでと思わず怒鳴りたくなったが、我慢して和久は寝室のある二階へ続く階段を上がった。
つづく・・・
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