『妻は官能小説家』・・・第二十章
『妻は官能小説家』
~作品紹介~
男と女を卒業してしまった夫婦。
セックスレスの妻から目をそらして、愛人との淫欲に溺れる夫。
だが妻は、密かに慕う男との愛欲を密かに小説に綴っていた。
その小説を読んだ夫は・・
第二十章
郊外のラブホテルに入った。
シャワーを浴びながら、留美は鏡に裸身を写した。
(抱かれたい・・でも・・)
見慣れた裸身に、留美は改めて大胆過ぎた行動を後悔した。
子供を産んだ三十路半ばの肉体を、人目に晒すには勇気が必要だった。
若い頃はぐんと迫り出していた乳房も、今は張りもなく垂れ始めている。
ウエストのくびれは跡形もなく、下腹部は皮下脂肪が余るほど覆っていた。
留美はバスタオルを巻いて浴室を出た。
すでにシャワーを浴びた昌尚は、ベッドに腰かけてテレビを見ていた。
「お願い、明かりを消して」
だが昌尚はベッドから立ち上がると、留美の体を抱いて口唇を重ねてきた。
何年ぶりのキスだろうか。
激しく絡みつく舌の感触に、自然と体の芯が熱く火照ってくる。
そのまま二人はベッドへ倒れ込んだ。
体をもつれ合わせながら、昌尚は留美の巻いていたバスタオルを剥ぎ取った。
「い、いやっ、部屋を暗くして!」
「ダメだ。君の体が見たい」
昌尚は抗う留美を組み敷くや、腕をつかんで十字架形にベッドへ磔にした。
「見ないで・・嫌われたくない・・奥さんみたいに綺麗じゃないから・・」
留美は昌尚から顔を背けて涙声で訴えた。
「そんなことはないよ。とても魅力的だ」
昌尚はそう耳元で囁くと、留美の乳房にむしゃぶりついた。
つづく・・
※ お知らせ ※
2月22日発売の月刊文芸誌『祥伝社・小説NON3月号』に紅殻格子作「あやかしの肌」が掲載されました。
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