『妻は官能小説家』・・・第二章
『妻は官能小説家』
~作品紹介~
男と女を卒業してしまった夫婦。
セックスレスの妻から目をそらして、愛人との淫欲に溺れる夫。
だが妻は、密かに慕う男との愛欲を密かに小説に綴っていた。
その小説を読んだ夫は・・
第二章
雄士は由希の体を仰向けに横たえた。
白いシーツに明るい栗色の髪が広がる。
決して美人ではないが、ややマスカラ過剰なキャバクラ系の顔立ちをしている。
「ジャーン、見て」
由希はおどけて手足を大の字に広げた。
スリムな肢体だ。
形の良い乳房が、産みたての卵黄のように、仰向けに寝てもしっかりと膨らみを保っている。
鋭角にくびれたウエストと贅肉のない下腹部。
開いた両脚の頂角には、良く手入れの行き届いた翳りがそよいでいる。
すでに桃紅色の乳暈はつぶつぶと粟立ち、小さな乳首がその頂点で尖っている。
「ねえ、奥さんとどっちが綺麗?」
挑発するように、由希は両手で乳房を淫らに揉んで見せた。
「さあ・・どっちかな?」
「ちゃんと答えてくれなきゃ嫌っ!」
脹れた由希は、身長の半分はありそうな両脚を閉じた。
「馬鹿だなあ・・由希に決まっているだろう」
「・・本当? うふふ、嬉しい」
由希は、ことあるごとに雄士の妻への対抗意識を露にする。
(俺自身より妻の存在が必要なのだ)
雄士は奔放な性に翻弄されながらも、頭の中では冷静に由希の心理を分析していた。
由希にとって不倫はエステと同じだった。
妻がいる男の心を奪うことで、女としての魅力を磨こうとしているのだ。
そのために競争相手となる妻の存在が不可欠なのだ。
もし真に受けて妻と別れようものなら、由希はあっさりと雄士を捨て、別の既婚者を物色し始めるに違いない。
つづく・・
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