『喝采』・・・(第三章)
『喝 采』 ・・・作品紹介・・・
「ママさん社長」として世間の喝采を浴びる美咲。
だが実態は、大手企業を率いる御曹司に惹かれて愛人となり、夫と子供を裏切って手にした社長の地位だった。
順風満帆な美咲だが、頼りにしていた御曹司から会社への融資を断られ・・・
第三章
社長の肩書きを持つ傍ら、美咲には三十九歳の夫と幼稚園に通う一人息子がいる。
近くに住む美咲の両親の助けを借りながら、主婦としても家事と育児を両立していた。
それが今夜の特集、『ママさん起業家奮戦記』として取り上げられたのだ。
美咲の多忙な一日がビデオで紹介された。
社長として、主婦として、八面六臂の活躍ぶりが映し出される。
昼は社員を叱咤激励しながら、夜はテキパキと効率的に家庭の雑事を片づけていく。
スタジオの女性キャスターが尋ねてきた。
「目の回るような忙しさですね?」
「ええ、肩書きは社長ですが、まだ小さな会社ですから、何でも先頭に立って指揮しなければなりません。だからと言って、大切な家事と育児も疎かにしたくはありません」
「でも現実は難しいですよね」
「もちろん主人や子供の協力がなければできません。女性が才能を発揮するためには、家族や社会の理解がないと実現しないのです」
美咲は眉間に皺を寄せて厳しい表情をつくった。
「社長と主婦を兼ねることで、新しい商品の発想が生まれてくるのでしょうか?」
「はい、専業主婦って楽なように見えて重労働です。子供がいれば、経済的にも厳しくてお洒落どころではありません」
「髪はボサボサでノーメイクのまま、ご主人の帰宅をお出迎えみたいな・・」
「うふふ、余裕がないんですよね。でも三十代四十代って、女としてもっとも華やかな年頃だと思います。だから忙しい奥様達にも、手軽に美しくなって戴きたいんです」
「三浦さんみたいに美しくなれますか?」
「是非、エターナル・コスメティックスの化粧品をお試し下さい。きっと奥様方のお役に立てると思っています」
つづく・・・
『不如帰~永遠の嘘』『色褪せぬ薔薇』 携帯小説サイト配信情報
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「ママさん社長」として世間の喝采を浴びる美咲。
だが実態は、大手企業を率いる御曹司に惹かれて愛人となり、夫と子供を裏切って手にした社長の地位だった。
順風満帆な美咲だが、頼りにしていた御曹司から会社への融資を断られ・・・
第三章
社長の肩書きを持つ傍ら、美咲には三十九歳の夫と幼稚園に通う一人息子がいる。
近くに住む美咲の両親の助けを借りながら、主婦としても家事と育児を両立していた。
それが今夜の特集、『ママさん起業家奮戦記』として取り上げられたのだ。
美咲の多忙な一日がビデオで紹介された。
社長として、主婦として、八面六臂の活躍ぶりが映し出される。
昼は社員を叱咤激励しながら、夜はテキパキと効率的に家庭の雑事を片づけていく。
スタジオの女性キャスターが尋ねてきた。
「目の回るような忙しさですね?」
「ええ、肩書きは社長ですが、まだ小さな会社ですから、何でも先頭に立って指揮しなければなりません。だからと言って、大切な家事と育児も疎かにしたくはありません」
「でも現実は難しいですよね」
「もちろん主人や子供の協力がなければできません。女性が才能を発揮するためには、家族や社会の理解がないと実現しないのです」
美咲は眉間に皺を寄せて厳しい表情をつくった。
「社長と主婦を兼ねることで、新しい商品の発想が生まれてくるのでしょうか?」
「はい、専業主婦って楽なように見えて重労働です。子供がいれば、経済的にも厳しくてお洒落どころではありません」
「髪はボサボサでノーメイクのまま、ご主人の帰宅をお出迎えみたいな・・」
「うふふ、余裕がないんですよね。でも三十代四十代って、女としてもっとも華やかな年頃だと思います。だから忙しい奥様達にも、手軽に美しくなって戴きたいんです」
「三浦さんみたいに美しくなれますか?」
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