「それってセクハラ?」 第二十四章・・・(紅殻格子)
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「それってセクハラ?」
二十四
典子は喚き散らした。
「そんな不条理ってある?
私の方がよっぽど仕事もできて会社に貢献しているわよ。
こんな現実って、セクハラよりも酷い人間差別じゃない。
鬼課長、私の言うこと間違っている?」
「・・・・」
「だからそんな馬鹿社員どもは天罰を受けるべきなのよ。
豚みたいな顔と体を世間に晒して辱められればいいのよ。アハハハ・・」
典子は一気にまくし立てると、部屋中に響く声で哄笑した。
霧島人事部長は沈黙した。耳の痛い言葉だった。
だが葉月は冷静を装って静かに宣告した。
「井沢には、懲戒免職を免じて自主的に退職してもらいます。
そしてあなたに対しては、理由はいかなるものであっても、
刑事告訴も辞さないつもりでいます」
典子はふんと鼻で笑うと、煙草へ火をつけて紫煙を葉月に吹きかけた。
「そんなことできるかしら?」
「この期に及んで負け惜しみ?」
二人の女の狭間に火花が散る。
霧山と健太は固唾を飲んで見守るしかなかった。
「負け惜しみじゃないわ。
鬼課長、あなたの可愛い坊やが何をしたのかご存知?」
「・・ど、どういうこと?」
葉月の顔色が変わった。
「アハハ・・あんたの坊や、職権を乱用して私を無理矢理犯したのよ」
「な、何ですって?」
葉月は鬼のような顔で健太を睨みつけた。
「あ、いえ、それは井沢部長の名前を聞き出すためで・・
池添さんを助けようと思っただけで・・」
顔面蒼白の健太はじりじりと後退りした。
「こ、この馬鹿! 誰がそんなことをしろと命令したの!」
葉月の平手打ちが、健太の頬へ的確にミートした。
いつもより強烈だった。
健太はその勢いでゴロゴロと床を転がった。
つづく・・・
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