『人外境の花嫁』二.真夜中の凌辱者(五)
『人外境の花嫁』
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二.真夜中の凌辱者(五)
女は天を仰いだ。
「あっ、ああぁぁ・・」
秘芯を男に舐られた女は、両脚を開いたまま上半身をよじった。
熱い吐息を口許から漏らしながら、女は柔らかそうな内腿をヒクヒクと痙攣させている。
道ならぬ秘花を手折った男は、掌中に女を納めて自信の表情を見せた。
ちらっと腕時計に目を遣った。
不倫愛の真骨頂は、決して家庭生活を壊さないことにある。
だからできるだけ外泊というリスクは避けなければならない。
名残惜しそうな顔をつくった男は、女の衣服を整えてそっと肩を抱いた。
「素敵だよ、美奈子君」
「部長」
「だがこんなところで私は君への想いを果たしたくない。金曜日の夜、ホテルを予約するので逢ってくれるかな?」
「・・ええ」
おそらく何人もの男と不倫を重ねた女も、そのあたりの機微は心得ているらしい。
男の耳元で嬉しいと囁くと、恥じらいを演出すべくはにかむように俯いた。
不倫には暗黙のルールがある。
闇夜の秘めごとを終えた二人は、終電が待つ上野駅へ、いそいそと腕を組んで足早に向かった。
不倫カップルが立ち去ると、小猿はライターを点した片手を高々と上げた。
すると小猿に二つの影が忍び寄ってきた。
「あの部長と言う男をつけろ。それとあの女を連れて来い」
「はっ」
一人の男に子猿がカメラを渡すと、二人は夜陰に紛れながら、尋常ならぬスピードで上野の森を駆けて行った。
ふふっと鼻で笑った小猿は、まるで忍者のような身のこなしで、高さ二メートルはある清水堂の舞台にひらりと飛び上がった。
つづく…
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女は天を仰いだ。
「あっ、ああぁぁ・・」
秘芯を男に舐られた女は、両脚を開いたまま上半身をよじった。
熱い吐息を口許から漏らしながら、女は柔らかそうな内腿をヒクヒクと痙攣させている。
道ならぬ秘花を手折った男は、掌中に女を納めて自信の表情を見せた。
ちらっと腕時計に目を遣った。
不倫愛の真骨頂は、決して家庭生活を壊さないことにある。
だからできるだけ外泊というリスクは避けなければならない。
名残惜しそうな顔をつくった男は、女の衣服を整えてそっと肩を抱いた。
「素敵だよ、美奈子君」
「部長」
「だがこんなところで私は君への想いを果たしたくない。金曜日の夜、ホテルを予約するので逢ってくれるかな?」
「・・ええ」
おそらく何人もの男と不倫を重ねた女も、そのあたりの機微は心得ているらしい。
男の耳元で嬉しいと囁くと、恥じらいを演出すべくはにかむように俯いた。
不倫には暗黙のルールがある。
闇夜の秘めごとを終えた二人は、終電が待つ上野駅へ、いそいそと腕を組んで足早に向かった。
不倫カップルが立ち去ると、小猿はライターを点した片手を高々と上げた。
すると小猿に二つの影が忍び寄ってきた。
「あの部長と言う男をつけろ。それとあの女を連れて来い」
「はっ」
一人の男に子猿がカメラを渡すと、二人は夜陰に紛れながら、尋常ならぬスピードで上野の森を駆けて行った。
ふふっと鼻で笑った小猿は、まるで忍者のような身のこなしで、高さ二メートルはある清水堂の舞台にひらりと飛び上がった。
つづく…
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