『妻の娼婦像』 最終章
『妻の娼婦像』
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(十四)
「晶子、私のものをくわえるんだ」
高松の命令に晶子は俯いたまま首を横に振った。
「私の言うことが聞けないのか?おまえと息子が暮らしていけるのは、誰のおかげなんだ?」
画家は着物を脱ぎ始めると、晶子の前に自分の肉茎を突き出した。
(ああ、晶子は家族のために画家の言いなりになっていたんだ。やめるんだ、晶子)
敬一は心の中で叫んだ。
まさか晶子が画家にこんな仕打ちを受けているとは思いもしなかった。
しかし眼前に繰り広げられる光景に、敬一は金縛りに遭ったように動けない。
晶子は椅子から下りると、おどおどした手つきで画家の着物を剥ぎ取った。
そしてでっぷりと醜く腹の出た画家の前に跪くと、瞳を閉じて無心に萎れた肉茎を口に含んだ。
「おう、力が漲ってくるわい」
赤黒い肉茎が次第に固さを増し、晶子の口に納まりきらないほど膨張した。
晶子は時折高松の顔をみながら、懸命に巨茎をくわえている。
高松は指で四角い枠をつくり、晶子の顔を捉えた。
「今度はこういう構図で描くのもいいな。女の欲情した表情は実に美しい。私もこの歳でこれほどいい女を手にできるとは思わなかった。亭主には悪いがな」
「嫌、あの人のことは言わないで」
晶子は高松の肉茎を口から離すと、フローリングの床に四つん這いになった。
「今日は後ろからして欲しいのか?」
晶子はヒップを高々と揚げ、左右に振って画家を誘った。
尻の谷間から続く性器が赤く充血し、発情期の獣の牝そのままだった。
(あ、晶子…)
敬一は思わず窓を叩こうとした。
しかし晶子の発した言葉にその手を止めた。
「ああ、もうお芝居は終わりにして、早く入れて頂戴」
それまでの悲痛な声とはうって変わって鋭い命令口調になった晶子に画家は慌てて、唾液でぬるぬると光る肉茎を手に、その白い尻を背後から抱きかかえた。
「あうっ、入ってくる」
晶子は四つん這いのまま背中を反らした。
「いいっ、先生。もっと激しく突いて。もっと激しく」
豊かな乳房を前後に揺らしながら、晶子はリズミカルに尻を高松の腹にぶつけた。
高松は晶子の激しさに防戦一方だ。
晶子は性欲を満たすために、画家の奴隷を演じていたに過ぎなかったのだ。
実は高松こそが晶子の性奴であったのだ。
美しく残酷で淫らな晶子。
敬一は、妻の痴態から目を逸らせなかった。
「気持ちいいっ。先生、もっと、もっとよ。いくらお金を持ってても、セックスが駄目だったら、私の愛人失格よ。うちの亭主みたいにリストラしちゃうから…ああん」
やがて敬一は痴宴の続く窓からよろよろと目を離した。
再び青い月の光に包まれた竹林が、敬一をそっと迎えてくれた。
その仄暗い空間に、敬一はぽつんと一人佇んだ。
(会社の次は家族か…)
敬一は家でもう一度、晶子の裸婦像を見たいと思った。
―閉幕―
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(十四)
「晶子、私のものをくわえるんだ」
高松の命令に晶子は俯いたまま首を横に振った。
「私の言うことが聞けないのか?おまえと息子が暮らしていけるのは、誰のおかげなんだ?」
画家は着物を脱ぎ始めると、晶子の前に自分の肉茎を突き出した。
(ああ、晶子は家族のために画家の言いなりになっていたんだ。やめるんだ、晶子)
敬一は心の中で叫んだ。
まさか晶子が画家にこんな仕打ちを受けているとは思いもしなかった。
しかし眼前に繰り広げられる光景に、敬一は金縛りに遭ったように動けない。
晶子は椅子から下りると、おどおどした手つきで画家の着物を剥ぎ取った。
そしてでっぷりと醜く腹の出た画家の前に跪くと、瞳を閉じて無心に萎れた肉茎を口に含んだ。
「おう、力が漲ってくるわい」
赤黒い肉茎が次第に固さを増し、晶子の口に納まりきらないほど膨張した。
晶子は時折高松の顔をみながら、懸命に巨茎をくわえている。
高松は指で四角い枠をつくり、晶子の顔を捉えた。
「今度はこういう構図で描くのもいいな。女の欲情した表情は実に美しい。私もこの歳でこれほどいい女を手にできるとは思わなかった。亭主には悪いがな」
「嫌、あの人のことは言わないで」
晶子は高松の肉茎を口から離すと、フローリングの床に四つん這いになった。
「今日は後ろからして欲しいのか?」
晶子はヒップを高々と揚げ、左右に振って画家を誘った。
尻の谷間から続く性器が赤く充血し、発情期の獣の牝そのままだった。
(あ、晶子…)
敬一は思わず窓を叩こうとした。
しかし晶子の発した言葉にその手を止めた。
「ああ、もうお芝居は終わりにして、早く入れて頂戴」
それまでの悲痛な声とはうって変わって鋭い命令口調になった晶子に画家は慌てて、唾液でぬるぬると光る肉茎を手に、その白い尻を背後から抱きかかえた。
「あうっ、入ってくる」
晶子は四つん這いのまま背中を反らした。
「いいっ、先生。もっと激しく突いて。もっと激しく」
豊かな乳房を前後に揺らしながら、晶子はリズミカルに尻を高松の腹にぶつけた。
高松は晶子の激しさに防戦一方だ。
晶子は性欲を満たすために、画家の奴隷を演じていたに過ぎなかったのだ。
実は高松こそが晶子の性奴であったのだ。
美しく残酷で淫らな晶子。
敬一は、妻の痴態から目を逸らせなかった。
「気持ちいいっ。先生、もっと、もっとよ。いくらお金を持ってても、セックスが駄目だったら、私の愛人失格よ。うちの亭主みたいにリストラしちゃうから…ああん」
やがて敬一は痴宴の続く窓からよろよろと目を離した。
再び青い月の光に包まれた竹林が、敬一をそっと迎えてくれた。
その仄暗い空間に、敬一はぽつんと一人佇んだ。
(会社の次は家族か…)
敬一は家でもう一度、晶子の裸婦像を見たいと思った。
―閉幕―
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