『捨 て 犬』 第十章
『捨 て 犬』
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(十)
梅原は拳を握り締めた。
まさか女医と支店長が、梅原を退職させるために口裏を合わせていたとは思ってもいなかった。
しかしそれならば、部屋へ呼んだ理由は自ずと明らかになってくる。
仕返しだ。
辞職して途方に暮れている梅原を呼びつけ、嘲り笑って嬲ろうという趣向に違いない。
梅原は腹を据えた。
(少しお灸を据えてやるか)
今や天涯孤独ともいえる状況の梅原に、恐れるものは何もない。
仲間のMRたちへの置き土産にも、英子の陰湿な弱い者いじめをやめさせたい。
梅原は近づいてきた英子の後ろ襟をつかむと、そのままベッドに放り投げた。
「キャッ!」
英子は三十八歳とは思えない可愛らしい悲鳴をあげ、うつ伏せのままベッドの上に倒れこんだ。
梅原はそのまま英子の首筋を押さえつけ、バスローブの裾を捲り上げた。
ブルーのショーツを穿いた尻が丸出しになった。
その小さな三角形の縁からは、白い柔肉がむっちりとはみ出している。
英子が足をばたつかせるたび、その肉厚な尻はブルンブルンと弾んで揺れた。
「先生、こんなに魅力的なお尻をしているのに、どうして女らしい優しさを持てないんですか?」
梅原はむらむらする欲情を抑えながら、初めて英子に意見した。
「わがままばかり言わないで、少しは人の心を思い遣る気持ちを持ちなさい」
うつ伏せの耳元でそう囁くと、戒めと辱めを与えるため、ピチャッと剥きだした尻を軽く叩いた。
英子の体がピクッと震えた。
(さあ、後は逃げるが勝ちだ)
恨みつらみもすっかり晴れた梅原は、ベッドから下りてあたふたとドアに向かった。
「ダメ、帰っちゃダメ」
突然背後から聞こえた切羽詰まった声に、梅原は驚いて振り返った。
見ると、目に涙を湛えた英子が、髪を振り乱してばたばたと駆け寄ってくる。
慌てた梅原は急いでドアを開けようとしたが、追いついた英子に腕を力任せに引っ張られ、そのまま室内に連れ戻された。
バランスを崩した梅原はふらふらとよろけ、英子と抱き合うようにベッドへ倒れ込んだ。
英子は、まだ何が起こったかわからずに呆然とする梅原の首に抱きつき、何度も何度も熱い口唇を重ねてきた。
(な、何だ?)
そして動揺する梅原の腕の中に、英子はするっと体を滑り込ませてしがみついた。
「強い男に抱かれたい…」
英子は弾む息の合間、伏し目がちにそう呟いた。
女傑らしからぬ告白だった。
梅原は英子から初めて女の匂いを嗅ぎ取った。
つづく…
皆様から頂くが小説を書く原動力です
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梅原は拳を握り締めた。
まさか女医と支店長が、梅原を退職させるために口裏を合わせていたとは思ってもいなかった。
しかしそれならば、部屋へ呼んだ理由は自ずと明らかになってくる。
仕返しだ。
辞職して途方に暮れている梅原を呼びつけ、嘲り笑って嬲ろうという趣向に違いない。
梅原は腹を据えた。
(少しお灸を据えてやるか)
今や天涯孤独ともいえる状況の梅原に、恐れるものは何もない。
仲間のMRたちへの置き土産にも、英子の陰湿な弱い者いじめをやめさせたい。
梅原は近づいてきた英子の後ろ襟をつかむと、そのままベッドに放り投げた。
「キャッ!」
英子は三十八歳とは思えない可愛らしい悲鳴をあげ、うつ伏せのままベッドの上に倒れこんだ。
梅原はそのまま英子の首筋を押さえつけ、バスローブの裾を捲り上げた。
ブルーのショーツを穿いた尻が丸出しになった。
その小さな三角形の縁からは、白い柔肉がむっちりとはみ出している。
英子が足をばたつかせるたび、その肉厚な尻はブルンブルンと弾んで揺れた。
「先生、こんなに魅力的なお尻をしているのに、どうして女らしい優しさを持てないんですか?」
梅原はむらむらする欲情を抑えながら、初めて英子に意見した。
「わがままばかり言わないで、少しは人の心を思い遣る気持ちを持ちなさい」
うつ伏せの耳元でそう囁くと、戒めと辱めを与えるため、ピチャッと剥きだした尻を軽く叩いた。
英子の体がピクッと震えた。
(さあ、後は逃げるが勝ちだ)
恨みつらみもすっかり晴れた梅原は、ベッドから下りてあたふたとドアに向かった。
「ダメ、帰っちゃダメ」
突然背後から聞こえた切羽詰まった声に、梅原は驚いて振り返った。
見ると、目に涙を湛えた英子が、髪を振り乱してばたばたと駆け寄ってくる。
慌てた梅原は急いでドアを開けようとしたが、追いついた英子に腕を力任せに引っ張られ、そのまま室内に連れ戻された。
バランスを崩した梅原はふらふらとよろけ、英子と抱き合うようにベッドへ倒れ込んだ。
英子は、まだ何が起こったかわからずに呆然とする梅原の首に抱きつき、何度も何度も熱い口唇を重ねてきた。
(な、何だ?)
そして動揺する梅原の腕の中に、英子はするっと体を滑り込ませてしがみついた。
「強い男に抱かれたい…」
英子は弾む息の合間、伏し目がちにそう呟いた。
女傑らしからぬ告白だった。
梅原は英子から初めて女の匂いを嗅ぎ取った。
つづく…
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