小説 「妄想の仮面」 第十八章・・・
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『妄想の仮面』 紅殻格子
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『妄想の仮面』 紅殻格子
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十八.妻の独白(九)
寝室の襖をそっと開けました。
ベッドで布団を被っていた清川君は、慌てて上半身を起こしました。
「どうかしたんですか、奥さん」
「い、いえ・・この部屋もずいぶん散らかっているから・・」
男臭い部屋の匂いが、まだ迷っている私の心を否応なく昂ぶらせます。
「寝室まで掃除してもらうわけには・・」
「だ、大丈夫よ・・要らないものを押入れに片づけるだけだから」
私は自分でも何をしているかわからないまま、畳の上に平積みされた雑誌の束を持ち上げようとしました。
「そ、それは」
清川君は慌ててベッドから飛び降りると、私の肩を両手でダイニングへ押し戻そうとしました。
「あっ」
その瞬間、私はバランスを右に崩して、清川君にもたれながらベッドへ倒れてしまいました。
時が止まりました。
仰向けに倒れた清川君の胸に、私は熱く火照った顔を押し当てました。
「ずるい・・私の気持ちを弄んで・・」
「お、奥さん」
「せっかく二人きりで逢えたのに・・私を独りぼっちにして・・」
私は両手で清川君の顔を押さえて、自分から口唇を奪いました。風邪なんか関係ありません。私はただ夢中で舌を絡めました。
すると堰を切ったように、女の感情が全身にほとばしったのです。
「好き・・好きよ・・好きなの」
抑え切れない想いが、無意識に口からこぼれていきます。でも言葉だけで女の情熱は収まりません。
自分でもどうしてこんなことができるのかわかりませんが、私はキスをしながら、ジャージを穿いている彼の股間を膝で弄んでいたのです。
清川君が吐息まじりに声を上げました。
「お、奥さん・・」
彼の股間をこする膝に、グリグリした硬い異物の感触が伝わってきます。
「・・清川君」
大胆にも私は、清川君の股間に手を伸ばしてみました。
はっと息を呑みました。
石のように硬くなっています。
上手く喩えられませんが、ドレッシングのビンを撫でているみたいな感じです。
「す、すごい」
清川君をベッドの縁に座らせると、私はジャージとトランクスを下ろしました。
「きゃっ!」
するとバネ仕掛けのように、清川君の男性が目の前に弾け出たのです。
まるで巨大なツチノコです。
中太な胴体の上で、大きく張り出した頭が脈打って揺れています。
「・・お、大きい」
蛇に睨まれた蛙のように、私は清川君の男性を前にして、すっかり魅入られてしまったのです。
清川君の前に跪いた私は、恐る恐る彼の男性に手を伸ばしました。
「ああ・・」
思わず艶めいた喘ぎが口をついてしまいました。握った親指と中指がつかないほどの太さです。それに若いからでしょうか、火傷しそうなぐらい熱がこもっています。
私は主人しか知らないので、男性の平均サイズなどわかりません。それでも清川君の男性が、主人のものより一回り以上大きいのは確かでした。
つづく・・・