『人外境の花嫁』八.山奥の探索者(四)
『人外境の花嫁』
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八.山奥の探索者 (四)
満天の星の下、月絵は一糸纏わぬ裸身を檜の香が残る湯船に浸した。
(・・先生の馬鹿)
熱い湯に揺らめく白い肌を見ながら、月絵は悔しさにぎゅっと口唇を噛んだ。
女の意地。
降矢木の鉄面皮を剥がしてやる。
月絵は畠山に連絡を取り、天神会の本部道場へニセ取材に行こうと持ちかけた。
畠山は快諾した。
そこに麻美が監禁されているかはわからない。
降矢木の言う通り、危険な宗教団体の後継者争いに巻き込まれ、秘密を知った月絵も拉致監禁されるかもしれない。
(それならそれでいい)
天神会に囚われた月絵は、手足を荒縄できりきりと縛られ、男達の前で一枚一枚着衣を剥ぎ取られるだろう。
(先生が悪いのよ)
そして身動きがとれない月絵の裸身に、獣と化した男達は、性欲を剥き出しにして襲いかかってくるだろう。
抗う月絵を嘲笑いながら、清純な処女の陰部を土足で何日も嬲り続けるのだろう。
月絵は下腹部がジュンと潤むのを覚えた。
「いけない、いけないわ」
慌てて淫らな妄想を振り払った月絵は、明日の行程をわざとらしく頭の中で整理してみた。
今晩人吉市に入った月絵と畠山は、警察署へ出向いて、地図に載っていない箕面谷の場所を確認した。
そこは道があるかも不確かな山奥だった。
人吉市から球磨川沿いに九州山地へ入った陸の孤島である。
警察署の係官は、レンタカーを借りなければ行けないと教えてくれた。
明朝、駅前のレンタカー店へ戻ることを考えれば、ここ翠風楼を八時に出ればいいだろうと月絵は目算を立てた。
つづく…
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紅殻格子の日記は「黄昏時、西の紅色空に浮かぶ三日月」に記載しています。
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満天の星の下、月絵は一糸纏わぬ裸身を檜の香が残る湯船に浸した。
(・・先生の馬鹿)
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女の意地。
降矢木の鉄面皮を剥がしてやる。
月絵は畠山に連絡を取り、天神会の本部道場へニセ取材に行こうと持ちかけた。
畠山は快諾した。
そこに麻美が監禁されているかはわからない。
降矢木の言う通り、危険な宗教団体の後継者争いに巻き込まれ、秘密を知った月絵も拉致監禁されるかもしれない。
(それならそれでいい)
天神会に囚われた月絵は、手足を荒縄できりきりと縛られ、男達の前で一枚一枚着衣を剥ぎ取られるだろう。
(先生が悪いのよ)
そして身動きがとれない月絵の裸身に、獣と化した男達は、性欲を剥き出しにして襲いかかってくるだろう。
抗う月絵を嘲笑いながら、清純な処女の陰部を土足で何日も嬲り続けるのだろう。
月絵は下腹部がジュンと潤むのを覚えた。
「いけない、いけないわ」
慌てて淫らな妄想を振り払った月絵は、明日の行程をわざとらしく頭の中で整理してみた。
今晩人吉市に入った月絵と畠山は、警察署へ出向いて、地図に載っていない箕面谷の場所を確認した。
そこは道があるかも不確かな山奥だった。
人吉市から球磨川沿いに九州山地へ入った陸の孤島である。
警察署の係官は、レンタカーを借りなければ行けないと教えてくれた。
明朝、駅前のレンタカー店へ戻ることを考えれば、ここ翠風楼を八時に出ればいいだろうと月絵は目算を立てた。
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